身延山と新緑の甲斐・2
09.5.4〜5.5
昇仙峡は覚円峰、仙娥滝、石門、五百羅漢など見所も多いが、
秋の紅葉の織り成す景観が一番だそうで、訪問者も11月が一番賑わうそうだ。
とは言え、新緑は新緑で、又、瑞々しく気持ちに精気を蘇がえさせてくれる。
丁度2kmの地点、石門の手前で、一番の目玉「覚円峰」があり、拝ましてもらう。
岩の間から松が生え、中国庭園の元になった景色の様に見えてくる。
覚円峰の頂上は畳が数畳敷ける広さで昔、覚円上人が修行をしたと伝えられている。
こちらは体と相談、修行までとは行かず、この辺りで折り返えさせてもらう。
バスの停留所まで登り、時刻表を見ていると、運転手さんらしき人が寄って来て、「あと15分
待ちです、宜しかったらタクシーにしませんか、1900円のところ1800円にします」と耳元で呟く。
その声に魅せられ、帰りはタクシーで下りることと相いなる。
運転手さんの話によると、この辺りは赤松が多く、秋にはマツタケが採れるそうだ。
又、山には誰でも入れると言う。 しかし、話はその次で、入いれはするが素人には
見つからないそうだ。 暇な人は、じっくり探せば見つかるかもと、おっしゃる。
昇仙峡の目玉、覚円峰
タクシーで揺られながら眼下に見下ろす甲府の街、今夜は、その湯村温泉で泊まると運転手さんに
話すと湯村温泉は積翠寺温泉と並び信玄隠しの湯と言われ弘法大師が見つけた古くからの温泉と言う。
少し時間があるので、甲府城(舞鶴城)を見て行くことにする。
城は鉄道線路を越えると、甲府駅の東隣にあり、車で20分程で着いた。
甲府城(舞鶴城) 武田氏滅亡後は躑躅ヶ丘館は放置され、甲府は織田信長の領地となり、本能寺の変の後は徳川氏や豊臣氏支配の大名が領し 浅野長政・幸長親子により1600年ごろに新城が完成したと伝えられている。 豊臣政権では徳川氏を意識し、関が原の戦い 以降には、将軍家に最も近い親藩として徳川義直など徳川家一門が城主となり、その後は徳川家でない大名の柳沢吉保・吉里親子 となり城下町は一番発展した。 柳沢氏の大和郡山移封後は大火にも遭って、寂れて行ったと言う。 |
甲府城入り口
城の敷地は大きく、現在は中央線の鉄道が走り一部を占領しているが、本丸までの石垣は
三重の石垣に守られている。
堀と城壁
本丸への階段
本丸・天守閣石垣
本丸より見る稲荷櫓と稲荷曲輪
稲荷曲輪は本丸より2段下の広場である。 城を見た後、今日の宿、甲府富士屋ホテルへ
ホテルは140号線に面した湯村温泉街の入り口にあり直ぐに分った。
チェックインを済まし部屋へ。 ゴールデンウイーク中の「ゆったりプラン」をチョイスしたが
そうゆったりでもない部屋。 しかし、食事は会席コース〜イタリアン・コース〜ステーキ・コース
〜広東料理に別れ、好きなコースを選択でき、会席料理を選んだが、これは納得できた。
朝の甲府・湯村温泉街
翌朝、温泉街を散歩する。 フロントで訊ねると、140号線から北へ入る500m程の温泉街だと言う。
暫く歩くと「明治」と言う屋号の旅館に太宰治の湯とあり、案内を見ると太宰が2度逗留して
小説「正義と微笑」と「右大臣実朝」を執筆したと書かれ、三階が太宰治の資料館となっていた。
更に、行くと道が左へ折れ、右手に塩沢寺・開山・湯村温泉卿開湯千二百年とあり、タクシーの運ちゃんが
言っていた弘法大師の湯のことだ。 そこに古そうな三門があった。
こちらは弘法大師の開いた真言宗の塩沢寺で、石段を上ると三門には大きな草鞋が下げられ
正面にお堂が見えた。 お堂には黒光りする地蔵像が祀られていた。
この像は空海が自然石から彫った弘法大師地蔵で「厄除け地蔵」と
呼ばれていて、 かなり雰囲気のある像であった。
太宰の宿・明治旅館
塩沢寺・三門
三門より望む本堂
本堂内・弘法大師地蔵
ホテルへ戻り、朝食を済ませ表に出ると、天気が思わしくなく、今にも雨が降りそう。
予定していた八ヶ岳高原の散策を取りやめ、急遽、行程を組み替える。
まず、雨の来ないうちに、山梨県フラワーセンターに向かう。
山梨県立フラワー・センター
フラワーセンターは甲府から韮崎を経て所要40分ほど北杜市明野町の南アルプスを望む高原にあり、
白樺の木も生えていて、おそらく1000mは越える海抜があるのであろう。 敷地は10haの広さで
見渡しがきき、ヨーロッパ風のセンターハウスが建ち、なだらかなスロープに色とりどりのフラワー
ガーデンが広がり、天候がよければ富士山も見えるそうだが、今日は見ることができない。
センターハウス
チューリップガーデン
バラのガーデンもあり、現在はチューリップ祭りがなされ、もう暫くすると、バラ祭りが行われる。
バラの庭園は、未だ、とげだけできれいな花は見られなかった。
敷地内を走る子供列車が木陰に覗く。
やっと、どうにか南アルプス連峰が見えた。
スイスの村をイメージした家々
屋内ではパン屋や食品なども並べられ、生キャラメルも売tっていた。
又、ハイジのテーマ館など子供が喜びそうなハイジ村である。
ホルンを吹く娘さん。
ハイジ村教会
ホルンを持つ娘さん
アルプスのハイジ村
このフラワーセンターはフランスのプロバンス地方の農村をイメージして造られたそうだが
なぜかスイス国旗が掲げられ、ハイジ村がある不思議の国であった。
次は、実相寺へ