遠 州・森 町
06.5.31


加茂菖蒲園を出て、直ぐに「遠州の小京都・森町」の標識が目にとまる。

時間も少し早いし、折角だからと、ちょっと寄ることにする。


森町と言えば、浪花節で有名な清水次郎長伝に出てくる侠客・

森の石松の故郷として知られている。  県道40号線より、58号線に入ると

「大洞院・石松の墓」と道標があったので、ナビを見てインプットする。

川沿いの堤防を北上するが、一向に小京都らしい街並みは見うけられない。

暫く走ると、ナビは、左脇道へと導き、山の中へと進む。

曲りくねった林の坂道を走ると、やがて鬱蒼とした森に包まれた大洞院に到着。

駐車場に車を止め、直ぐに大きい石碑が見えた。  

傍へ行くと、侠客・石松之墓とあり、もう一つは清水次郎長翁碑とあった。

墓石の前の香炉には線香が焚かれていた.。 墓参者も絶えないようだ。

御利益があると言うことで、ギャンブル好きの参詣者が墓石を削って持ち帰るそうで

この墓石も立て替えられ、三代目になると、案内されていた。

こちらも、ご利益を期待せず、お参りをする。


石松の墓と次郎長碑


森の石松は名をはせた清水次郎長一家の四天王の一人と言われた

侠客の一人で正義感が強く人情には厚いが、何処かおっちょこちょいの

快男児であったそうだ。、次郎長親分の亡くなった奥さんへの高額の香典を

預かった事から、遠州の都鳥吉兵衛に騙され、香典を横領されて殺されたと言う。


彼は侠客であった為、墓石も寺の敷地内には立てられなかったそうだ。



大洞院への龍門橋町文化財)

赤い太鼓橋を渡ると、もみじの若葉に覆われた石段があり、それを登ると

大洞院の本堂があった。



本堂への石段





大洞院本堂

大洞院は1411年、恕仲禅師の創建した古刹で、曹洞宗の大本山・総持寺の五院として

全国に3400の末寺を持つている。
   秋の紅葉時が素晴らしいそうだ。

http://www.daitoin.com/about.html



本堂の左手にある開山堂と座禅堂(手前)

本堂にお参りを済まし帰途につくが、小京都には、めぐり会えなかった。


後  記

この度の遠州見聞はNHKのドラマから始まったが、NHKと言えば、ここのとこ

不祥事や受信料の未回収などで話題になってはいるが、大河ドラマを初め

「その時歴史が動いた」とか討論番組など、その時々の世情を反映した社会や政治

の問題点を提起した良い番組を提供して呉れている。

「功名ヶ辻」も、今と変わらない優勝・劣敗の競争時代、一豊は出征や金だけに

こだわることなく、あくまでも、正直さと誠実さで、千代の先を見据えた

理知的な助言と愛情に支えられ、生きて行く二人に胸を打たれる。

先日、竹中総務大臣主催の「通信・放送のあり方に関する懇談会」で

NHKのチャネルが多すぎるということで、それを削減し、民間に開放するとの

話が出ていたようだが、更に低俗番組をばらまくつもりだろうか?

それとも、金融に続いて通信放送まで、アメリカさんに開放する

積もりじゃないでしょうね?  そんな不安が心に残った。


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