緑薫る 奈良・春日大社 
 04.4.30
 
春日大社は、藤原不比等が平城遷都のとき、藤原氏の
氏神を祀ったのが、起こりとされ、768年、今の地に
社殿をを造営し、興福寺と同じ様に、藤原氏が勢力を
増すに連れ、社殿の増営が行われ、平安前期には、
今日の状態となる。
中世以降、庶民への信仰も広がり、参道に連なる
万灯篭は、その寄進に因る物である。    奈良観光協会

あおによし、と言えば奈良、先日TVが春日大社の藤の花が
咲いたのを報じていた。

これは見に行かなきゃと、思い立ち、ゴールデンウイークに入り、
渋滞を避け、空白の日を狙ったのが今日、やはり正解だった。

東名阪を西へ、順調なドライブは続く。
今朝、少し冷えたせいか、霞みがきつく、曇りのよう。
それも、三重県を抜ける頃には、消えていた。 
奈良県に入ると若葉が多く、緑が柔らかい。
 それだけ、季節が山地だから遅いのであろう。

やがて天理インターを下りる頃には、木の緑は色を増していた。
しばらく片側一車線の道が続く、産業が少なく道路の必要がなかった
と言うことだろうか?それとも、
奈良が古都として守られてきた、ということだろうか?

何れにしても、静かな古都が、残されたという事は、素晴らしいコトだ。
恐らく産業が発展していれば、道路はできたかも知れないが、
世界遺産には、程遠いものに、なったであろう。

思いを巡らす間もなく奈良市内に入り、ナビが春日大社駐車場に導いてくれた。
さすが春日山の樹に囲まれ、神域を漂わす。

入口で駐車料を払う。 1000円とのこと、何処か、たどたどしい言葉、
中国人では?・・・と思いながら、車を止める。

1000円はチト高いね、と言うと、家内から領収書を見せられる。

驚きである。 領収書ではなく安全祈祷料とあり、
姓名と車番の欄を記入し、これを社務所に提出すれば、
御祓いをしますと書いてある。 エー! 駐車料はタダという事か!

人、夫々に受け取り方は違うだろうが、巧く考えたものだ。
 
 
早速、本殿に向う、二の鳥居より参道に入り、迎えてくれたのは
灯籠の間より、神の使い鹿である。
と思うと、何か気分がいい!



両側に、永年の間に寄進された万灯籠の道を本殿へと玉砂利を踏みしめる。
永い歴史が醸し出す幽玄の世界・・・・・  自然、心が落ち着く。



本殿の門を潜ると、境内は参拝者とカメラマンで一杯! 雑踏の世界!
砂づりの藤を目掛けてシャターを!!


藤棚を避け本殿の左側に廻ると、そこは、釣灯籠の回廊(重文)、
王朝絵巻を漂わす優美の世界。
昔、藤原氏が雅の世界に憧れたのも、想像できる。


参詣を終わり大社の神苑に向う、前まで来ると、感じられるのは
自然さを活かした外国式の庭園である。

入場料600円、家内は高いという。



こちらは、昭和七年に万葉集に、ゆかりが深いという事で、約300種の万葉植物を集め
植物園として開園されたが、現在は社や自然を鹿、猪、野犬等様々な動物の触害から守り
ながら、自然の侭を活かし、人々に安らぎを与える為の神苑として開かれているとの事。
広さ約6000坪、中央には池があり、浮舞台が設けられ、春秋の祝日には、奈良時代より
絶える事なく雅楽が奉納されるという。   大社神苑

庭に入ると左側には、五穀の園となり赤米を初めとした穀植物が植えられ、
麦が穂をつけていた。
その先は果樹園となり、これから秋にかけ実が稔ることに、なろう。


形の良い枝振りの古木の道を過ぎると、池に出る。
池の周りは季節を彩る花木が植えられ、今はツツジが見頃を迎えていた。
池の中央には浮舞台がせり出し、その欄干の丹塗りと周囲の緑の対象が
鮮やかで、万葉人の優美さが、伺われる。


池の中ノ島には、本殿にむけた、遥拝石があり、イシイガシの老巨樹が、
龍のように地に、長く伏せて繁り、時の隔たりを感じさせる。


池の奥には東屋(歌仙堂)が設けられ、和歌でも詠んでいっるのか人がいる。
万葉集の植物を辿って来たのであろう。
右の方へ折れ、目玉である藤の園へ進む。


こちら藤の園は春日大社の社紋でもある藤を20品種200本があり、
他では見られない。
立ち木造りや、棚造りに仕上げられ、回遊式庭園となっている。


池には、訪問者が、餌を与える為か人懐こい鯉が、餌を求める。


藤の若葉を通した光が訪問者の顔を染めあげ、辺りを緑色の空気で包みあげる。
何とも言えない風情! 

八重の藤


藤の園を堪能した後、神苑を出て大仏殿の交叉点まで来ると、
オバちゃんが一生懸命、神苑への入場の呼び込みをしている。
我々にも声がかかる、”見てきました”と言うと、感謝をしていた。

京都の観光客の増加に対して、奈良はジリ貧の状態で最近、
小学生の博物館への無料化等の対策がなさっれ、
多少上向きに転じたと聞いている。
このオバさん達も、その一環なのだろう。
奈良も、”匂うがごとく、今盛りなり”と、行けばいいのだが・・・・・・


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