奥山田・しだれ桜
2011・4.7 岡崎市奥山田町下屋
東名高速の豊田ジャンクションの東に位置する山裾に「奥田山の枝垂れ桜」がある。
この桜は1300年ほど前、持統天皇が「三河富士」とも呼ばれる村積山に行幸された折に
お手植えされたと伝えられるエドヒガン桜である。
高台の上に白い綿帽子を被った様に見える。
現在、奈良・薬師寺に植えられている枝垂桜は、「奥田山の枝垂れ桜」の挿し木で移植されたもので、
平成14年、名古屋三越て開催された持統天皇1300年玉忌記念の「薬師寺展」に来られた
前管主・安田暎胤の要望から言わば里帰りの桜と言える。
薬師寺は天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈願して建てられた寺である。
この樹は天然記念物に指定されていて幹周り3.22m、根周り3.25m、樹高12.5m、枝張り東西20.5m南北22m、
盛りは過ぎ淡紅白色の花であるが白味をまして、大震災があったなど微塵も見せず冷然と咲いている。
地球の蠢きなど人間が立ち向かうなど傲慢なこと、災難は起こるものと決めて生きよと、
この古木は静かに語っているようであった。
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