南国・土佐から鳴門へ
2010.11.17〜11.19


幕末を駆けぬけた土佐の群像とも別れ、今夜の宿、鳴門のホテルへと向かう。

鳴門に、なぜ寄るかと言えば、鳴門には世界に類を見ない美術館があると言うことを聞き、是非

立ち寄って見たいと思った。 それに名古屋まで一日で帰るのは、ちと、しんどいと言うこと。


返りは知った道で辿るのは気楽な運転である。 チェックインは17時の予定だが

現在、15時、鳴門まで200km、ちょっと17時到着は難しそうだ。 ま〜成り行きに任せて・・

鳴門グランドホテルは鳴門土佐泊浦の鳴門北インターを下りて海岸線を左に折れるとすぐにあった。

ホテルは完全なシーサイドで部屋からの海の眺めは遮るものもなく素晴らしい眺め!

夕食は食堂での鳴門の鯛会席。 鯛の姿造りに鯛の蕎麦米汁、鯛の宝楽焼に、さざえのつぼ焼き

特産・鳴門金時は久しぶりの懐かしい味を、後は鯛の荒煮と鯛の萩ご飯と、

鯛尽くし。 最後は名産の酢橘のシャーベットで〆て 一丁上がり!


翌日は、「鳴門の渦」を見て、後は残り時間一杯 美術館を見ることにする。

まず海岸の道路を鳴門の岬に向け走ると、もう一つの目的の大塚国際美術館が見えてきた。

その前を通って廻りくねった綺麗な道路を進むと岬の鳴門公園に出る。 こちらの駐車場に車を

止め、鳴門海峡の展望台を探していると、みやげ物やのお姉さんが「渦見はんのですか」と言うので

展望台は無いのか問うと、「こちらからどうぞ」と店に誘い込む。 変だな?と思い誘われるまま入って行くと

エスカレーターがあり料金を払って上って行くとエスカヒルと言う展望台があった。

鳴門海峡は勿論、紀伊水道・徳島の方まで眺めは満点だった。


  
エスカヒル展望台より望む鳴門大橋                紀伊水道・徳島方面    




 
     対岸は淡路島                        飛島  潮の動きが激しくなってきた

展望台を下り、本日の干潮の10:50分、干潮の前後一時間ぐらいが渦の見ごろと言うので大鳴門橋の

遊歩道である「渦の道」へ。 この遊歩道は450mあり太平洋、瀬戸内海の雄大な眺めが素晴らしい。

圧巻は高さ45mのガラス床からの真下の渦潮だそうだが、こちらは幕末の蒸気船のような観潮船が渦潮に

流されても、流されても、挑戦する姿が圧巻であった!! 


   
○○丸の渦潮への挑戦



   
            展望室よりの眺め                                      ガラス床より見る渦潮





大塚国際美術館

鳴門の渦潮も見て最後は大塚国際美術館。 美術館は丘の斜面を利用し地下3階地上2階の建物である。

これは風景維持の為、2階以上の建築規制がされているためと言う。 この美術館は日本最大級の

展示スペースを有し、古代遺跡や教会などの壁画、天井画の立体展示から、世界25ヶ国、190余の美術館が

所蔵する現代絵画まで至宝の西洋名画1000余点を原寸大で陶板に複製していると言う。 絵画のマチエルまで

見たいと言う専門家には不向きであろうが、一般ファンには充分に楽しめる。 鳴門に居てルーブル、プラド、ウフィツィ

エルミタージュ・・と世界の美術館を楽しめる。 それに撮影は勿論展示品に触れてもよいと言うから驚きである。


それは陶板製である為、退色劣化に強く、この美術館の理念でもある価値ある美術品を長く原色で

多くの人に楽しんでもらいたいと言う趣旨でもある。 入場料は3150円と、少し高めの感じだが、

見れば、それだけの価値は充分味わうことができる。


入り口を入ると長いエスカレーターが迎えてくれる。 展示は地下3階古代より上階に向かって

現代へと展示されていて、最上階だけはテーマ別展示となっている。


入ると、いきなり、この美術館の目玉であるバチカンのシスティーナ礼拝堂の実物大がある。

実は、これが、見たくてこちらを訪れた。 以前、サン・ピエトロ寺院を訪れた時、クリスマスの為

システィーナ礼拝堂を見ることが出来なかった心残りが・・・


    
美術館正面                           入館へのアプローチ




      
システィーナ礼拝堂実物大                    ミケランジェロ作               天井画・天地創造 アダムの創造

神の手がアダムに生命を吹き込む。



   
祭壇画・最後の審判           ミケランジェロ作          デルフォイの巫女


絵を見ていると、車椅子のお客さんが案内人を伴って入ってきた。 暫く、その案内人の説明を聞きながら一緒に見た。

案内人に、” このペースで見て、どれほど架かりますか” と訊ねてみると、” 1日か2日かな・・質問があれば、もっと、かかるかな〜”

と言っていた。 そこで、こちらは、その人達とも別れて自分で見ることにする。  床に道順の案内の矢印が示されて

いるが、それを見て行っても迷ってしまう。 行かれる人は案内書を、よく見て部屋別に捉えていく方が

見落とさないように思う。 以下、主だった作品を手前勝手に拾い上げた。



アテネの学堂 ラファエロ バチカン宮殿 




   
エル・グレゴ祭壇衝立 エル・グレコ          聖三位一体 エル・グレコ




 
聖マルタン聖堂  壁画                 聖ニコラス・オルファノス聖堂  同





   
ポンペイの壁画                  ポンペ イモザイク                           皇帝ユスティニアヌスと随臣  聖堂モザイク



     
       スクロヴェーニ礼拝堂内部壁画                  春   ボッチチェリー                           








   
青いターバン フェルメール               デルフト眺望     同                  小椅子の聖母 ラファエロ




   
       受胎告知 フラン・アンジェリコ           四使徒(ペテロ,ヨハネ、パウロ、マルコ)  デュラー



  
最後の晩餐 ダビンチ サンタ・マリア・デッリ・グラッツェ教会食堂の壁画




                
 モナリザ ダビンチ             皇帝ナポレオン1世と皇妃ジョセフィーヌの戴冠 ダヴィッド             デューラー自画像




   
  解剖学講座 レンブラント                  レンブラント自画像                 農民の婚宴 ブリューゲル








   
マルガリータ ベラスケス                     バッカスの勝利 ベラスケス                  裸のマハ ゴヤ




     
ルイ14世の肖像 リゴー          ジュゼッペ・アルチンボルド        泉  アングル




    
モントフォンテーヌの思い出  コロー                 オランピア  マネ                      落穂拾い  ミレー      





    
ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場 ルノアール           リンゴとオレンジ セザンヌ                 ゴーギャン自画像           



  
ひまわり ゴッホ                       蛇使い アンリー・ルソー                 生 セガンチーニ


   
オーヴェール教会 ゴッホ            接吻   クリムト               ラ・ジャポネーズ モネ


    
印象 日の出 モネ                   日傘 モネ                        睡蓮 モネ





    
自由の女神 ドラックロワ                キオス島の虐殺 ドラックロワ                       オダリスク アングル


    
死の島 ベックリン                     ベルの塔 ブリューゲル                    雪中狩人 ブリューゲル




    
               
思春期 ムンク             笛吹く少年 マネ                 踊り子  ドガ



 
ゲルニカ ピカソ


    
モジリアーニ                          ジョアン・ミロ                     同

途中、昼食を挟んで、急ぎ足で4時間半を要し、一応全部見ることが出来た。

食事は1階とB2にあり、こちらはB2の「ジベル二ー」と言うカフェでモネの大睡蓮池を

なはめての軽食で済ました。  大美術館を見終わり足は棒のように疲れ車へへたり込む。

後は大鳴門橋へとまっしぐら。     



終わり

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