50曲中30曲がロック、更にその中の14曲がHR・・・という、ロックファンにとって、それはそれは桃源郷のようなチャートとなりました。
GLAY・ラルクが大ブレイクを果たし、そこに古参のミスチル・B'zが加わるばかりか(この4アーティストを、以後「四天王」と呼ぶことにする)、空前のビジュアル系ブームに乗ってhide
with Spread Beaver、LUNA SEA、SHAZNA、SIAM SHADE、PENICILLIN等も次々とランクイン。
こうして空前絶後のJ-ROCKによるチャートの席巻が起きた。
そんな中でも、GLAYが1・2finish! この2枚同時シングル発売時に彼らは記者会見まで行っていたが、それ相応の凄まじい売上を示した。 未だにこの2曲は、彼らのハードロック曲とミドルテンポ曲の1番手を担っていると言えるでしょう。
更に、その勢いをも凌駕する勢いをこの年見せたのが、ラルクアンシエル。 伝説の3曲同時シングル、2週同時シングルが同時に行われたのもこの年・・・ 合計7シングルを切り、それらを全て30位以内にランクインさせたのは、プロデューサーの腕も併せて神としか言いようがない。 7曲とも、全てが全て別のベクトルを向いている曲であることからも(中でも花葬・浸食・fobidden
loverは異色。この7曲が全員自分の好みに合うなんて人、いくらファンでもほとんど居るまい)、この年の勢いは本当に凄かった。当時小学生の僕の周りでも、この年辺りからJ-POPの話題が出るようになってきたものでした。
9位には、ELT最高の名曲がランクイン。 この曲の名曲たる所以は、勿論サビメロの良さもあるでしょうが、Cメロとそこからサビへと繋がるギターソロによるものも大きいでしょう! ・・・五十嵐さん脱退後は、素晴らしいギターソロを聴ける曲が減って寂しいところ・・・ いっくん、頼みます!
11位には、hide with Spread Beaverのピンクスパイダーがランクイン!! ・・・・彼が他界してから、もう7年近く経つんですね。 あっちでも、元気な曲を作り続けているのでしょうか。 しかしそれにしても、hideが衝撃的な最期を遂げたことによって、彼を「伝説のロックスター」、かのように持ち上げたベスト版などが乱発しているのはいただけません。 hideはもっと分かりやすいメロディラインを持ち、どんな人でもロックが好きになれるような曲を沢山生み出した、「庶民に近いハード・ロッカー」というような存在ではないでしょうか。 様々な大袈裟なキャッチコピーばかりで褒め称え、今からhideを知ろうとする人に「とっつきにくさ」を与えてしまうとしたら、そんなものは彼の曲の本質とは違います。
でこの年、彼は年間50位に4曲をランクさせました。 どれもこれもカッコよすぎる!! のだが、その中で1番上の順位を獲ったのは、やや特殊な感じの「ピンクスパイダー」。 電撃のようなオープニングのリフといい、サビ後の転調や蝶の声といい、目まぐるしい曲構成は何度聴いても飽きることがないっすね。 もう少しオーソドックスなHRを好む方は、「ever
free」「ROCKET DIVE」をどうぞ。 このページをご覧の方で、これらの曲を気に入らない方が居るとは考えられません。
で、この年は本当に語ることが多すぎる訳だが・・・・ J-FRIENDSのミリオンヒットシングルが12位にまできた。 それはそれは、当時の(TOKIO+V6+kinki
kids)÷3+aのようなサウンドで、ジャニーズを代表する曲になりました。
B'zによる、ラルク3発シングルに奇跡的に勝利した名曲、そしてミスチルによる、復活を果たした名曲もそれぞれ20位圏内に滑り込んだ。
21位には、「POWER」が..... 本当このユニット、僕の世代だと一言名前を言うだけで、周りの人を「ぬあっ、ぬあつかしい〜〜〜〜っ・・・・」と萎えさせる魔力を持っております。にしても、この間地学の教室で、俺の隣の席の人がポケビのMDを聴いていたのには大爆笑したが、この曲も500円という安価による商法が見事に成功し、小中学生を中心に沢山のリスナーを集めました。
その後もブリグリ、シャムシェイド、ペニシリン等等、1曲で何時間も語れるような傑作がズラリ・・・・ 暴言を承知で言えば、最近ブレイクするロックアーティストとは違って、音楽的な繊細さを感じることのできる方々ばかりだと思う。 ところでLUNA SEAは、売上数値のみで語ればこの年が間違いなく絶頂期、ということになるのだが、ファンからすれば暗黒期以外の何者でもないらしい.... 理由は言わずもがな、RYUICHIが河村隆一になってしまったから。
38位は、少しロックとは離れた位置にもある、本当にあらゆる意味で「ビジュアル系」なSHAZNA最後のヒット曲。微妙なキャッチーさが何とも言い難い面白い曲だが、IZAMは篠原と7ヶ月で離婚した後、一体どこで何をしているのだろう..... 因みに「WHITE
SILENT NIGHT(43位)」は、最早ロックではないのでランクさせませんでした。悪しからず。
そしてきました、44位には97年6月リリースの、「めざせポケモンマスター」がランクイン−−−−!!! 思えば僕が「ギターソロ」というモノを知ったのって、この曲の中盤のソレが最初なのかもしれません。 というか、そんなこと以前に曲としてカッコいい! 僕の世代の男子に聞き覚えの無い人はいないであろう、カップリングの「ポケモンいえるかな」と併せて、ヒップホップ調で始まる曲、そして直後の「ポケモン〜、ゲットだぜイエイエイエイエイエイエ〜♪」の爽やかな転調・・・・ ああ、夕方の6時半頃、テレビの前でこの部分が流れるのを今か今かと待ちわびていた、あの頃を思い出して泣けてくる..... というわけで、個人的に好き勝手を言わせてもらえば、J-ROCKファンとしての観点から見ても(歌詞はともかく)、充分に売れる要素のある名曲です。 最後のサビ前のコーラスも涙腺を誘う巧さ!! その世代からは「愛をとりもどせ!」、「CHA-LA HEAD-CHA-RA」、辺りと同多数の人気を持つ、アニメ界のアンセムの1つとなっている曲ではなかろうか。
というわけで、上位を見ても下位を見ても、J-ROCKを代表する名曲がひしめく凄いチャートなのであった。
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