TRICERATOPSアルバム感想

ポカリのCMに抜擢された、99年5月の発売の「Going to the moon」によって
一時的にブレイクを遂げた3ピースのギターロックバンド。
ギターヴォーカル:和田唱の非凡なポップセンスを以って、数々の名曲を生み出している。
いくら聴いても疲れないので、私もあっという間に7作全てを聴いてしまいました。




1.Raspbelly
2.彼女のシニヨシ
3.ロケットに乗って
4.Star get
5.アイ・ラブ・エスカレーター
          /10曲
TRICERATOPS 77
1998年 1stアルバム

トライセラトプスのファースト・アルバム。 まだまだ青いながら、彼らの今に繋がる一枚として、まさに納得のデキ。 楽曲のポップ性というか「軽さ」は、彼らのアルバムの中も一番で、何度聴いても疲れることが無い。

その中でも最もサビに魅力を感じるのは、一応シングルとなっている
Raspbellyロケットに乗って(最高位95位)、彼女のシニヨシ(最高位97位)の3曲。特にRaspbellyは、これより更に前のインディーズ時代のミニアルバムにも収録されており、まさにポップセンスに溢れた彼らの最初の曲! 的な響きがある。
最初の歌詞からいきなりトライセラ節炸裂の、オープニング・ナンバーTwo chairs、バンドでカンタンにカヴァーできてしまいそうなStar getアイ・ラブ・エスカレーター・・・と、ここまでが個人的に素直に格好よいと思える曲かな(^ ^;)
彼らの曲の歌詞は「等身大の男」をテーマにしたものばかりで、そのちょっと情けないような感じに愛着を湧かせる人は多いと思うが、このアルバムにはいくら何でもダサすぎるな・・・と思わされるモノも多かった。オレンジライタープレゼントなどがそんな楽曲で、サビの歌詞がアレってのもちょっと.... 復刻ジーンズMy Skywalker's T-Shirtなども、彼らのある程度のファンになればタイトルだけでサビの内容が想像できてしまい、このあたりが面白い。 




1.FEVER
2.MASCARA&MASCARAS
3.LIP CREAM
4.SHORT HAIR
5.GOOD TIMES
          /11曲
THE GREAT SKELETON'S GUIDE BOOK 93
1998年 2ndアルバム

「J-ROCKにおける、いわゆる『隠れた名盤』を挙げるとすれば?」と聞かれれば、私はこのアルバムの長いタイトルを即答するだろう。 「Going to the moon」でブレイクを遂げる以前のアルバムであり、比較的有名な曲も無ければ、決定的な「キラーチューン」と呼べるような楽曲もない。しかし、とにかく混じりけ一切無い純度100%のギター・ロックアルバムになっている。適度なポップ感を備えた11曲が11曲とも、とにかく聴いていて心地よく、全編を通して何度でも聴き返してみようと思わせられるのだ。

彼らのような3ピースバンドのロックアルバムにおいて、最重要視されるのはギターリフだが、とにかくそれのメロディセンスが天才的に素晴らしい。中でも
MASCARA&MASCARASのギターリフ、FEVERのいわゆるベースリフ(?)が個人的には最も好きで、=このアルバムで最も好きな曲になっている。和田氏の天才的ポップセンスが爆発したLIP CREAMも良いし、疾走感溢れるPARTYSHORT HAIRも好きだ。 いちいち語るヒマはないが、その他どれもこれもが佳曲となっている。唯二、ギターリフがMASCARA〜と被っているCaramel teaと、サビの歌詞がイマイチめなGOTHIC RING(一応シングル曲)が気になるが、まぁ聴いていて気持ちいいのでよしとしよう。

前作より歌詞もかなりスマートに、格好よくなっていてこちらにも好感が持てた。それでもやはりヴォーカルの歌唱法は、かなり好みを選ぶものと言わざるをえない(^ ^;)。だがその点さえ問題が無いなら、ギター・ロック好きには問答無用で薦めたいアルバム。やっぱりロックの基礎はギターリフなんだなぁ。