THE YELLOW MONKEYアルバム感想

90年代後半のロックシーンを代表する名バンドの一つ。 UKロックっぽさと、日本独特のアクのある
濃いメロデの融合した数々の曲で、オリジナリティを確立。 
彼らのアルバムの持つ、構築されたような奇妙な空気は一度味わってみるべし。実質2001年、解散。




1.楽園
2.創生児
3.RAINBOW MAN
4.花吹雪
5.I CAN BE SHIT,MAMA
          /12曲
SICKS 86
1996年 6stアルバム
イエモンの最高傑作との呼び声が最も強いアルバム。 その内容も総曲数13曲、総録音時間70分超えと、どこまでも濃密な一枚である。  このアルバムは、基本的に長調な曲→短調な曲が連続するかたちのアルバムであるが、どちらの曲調であっても、どの曲においても「イエモンらしさ」を充分感じることができる。 全く、いつ聴いても驚くほどオリジナリティを確立しているアーティストである。 

更に驚くべきは、大ヒットシングルの
JAMSPARKをこのアルバムから外したという点。 それだけの自信を持っていたということだろうが、行き詰まることを知らないこのアルバムの収録曲の多彩さをみても、この頃がイエモンの黄金期だったのだろう。 まさにアイディアの洪水!

というわけでそういう点が凄いと感じるわけですが、個人的にはやはりイエモンの短調な曲、苦手なんです。 シングルレビューを見てもらえれば分かってもらえるでしょうが、「離れるな」や「SO YOUNG」、イエモン1のヒット曲:「BURN」もあまり好きにはなれません(汗   残念ながらこのアルバムにおいてもそれはあり、紫の空淡い心だって言ってたよなどは、曲の長さも手伝って魅力を感じませんでした.....。

しかしながら短調な曲を差し引いたとしても、シングル曲の
楽園をはじめとして、シンプルなタテノリと、ドラムサウンドが気持ちよすぎる創生児、そしてそれより更に単純タテノリの見てないようで見てる、ブリットポップ時のキーボードをフューチャーしたI CAN BE SHIT,MAMAなど、遊び心も大いに感じられる良質のロックンロール曲が沢山ある。 
短調な曲の中でも、花吹雪には感動させられた。鳥肌の立つようなサビメロだ・・・。

ベストが1期と2期とに二分化されてしまい、解散後に出たALL THE BESTも値段の高さが気になるイエモンにおいて、単純に曲の良さだけをとってもこのアルバムがベストアルバムといえるかもしれない。