ナビの北海道旅行記2000 パート1
今年は休みが5日しかない。たまには東北ツーリングもいいかな?な〜んてライト感覚で思っていた。

仙台、青森、秋田などを廻って美味しいものを食べて一周するのも悪くない。まあ慌てず行きたい所にいきましょう!なんて考えていた。

しかしながらナビは北海道に渡ってしまった。何故か?時として神のいたずらかい?
判らないものである。そんな中でのツーリングレポートでございます。


それでは旅の始まりで〜す。
7月20日
朝6時前に家を出た。今回は5日しか休みがないので気ままな東北一周ツーリングである。連れには「んじゃ!行ってきま〜す」って言ってバイクにまたがりエンジンON!久しぶりのロングツーリングのスタートだ。できるだけ大回りを画策していたので国道16号線を千葉方面に柏から国道6号線に入ってひたすら北上を考えている。多分 今日は石巻辺りのビジネスホテルでも泊まればいいかな?な〜んてって思っていた。今日は海の日、国民の休日だけあって車の渋滞は全くない。でも国道6号線って単調な道である。これと言って寄りたい所も無いし、楽しくないなあ!

土浦、石岡を通ってやっと水戸市街へ。出発時間が早かったかもしれないかな!店がまだ開いていない。高速道路の水戸自動車道の茨城東ICを通過すると水戸バイパスへ。車線も広くなり快適なハイウェー?になった。そのまま水戸市街を通過。ひたちなか市に入る前に国道51号線の交差点に来る時に「大洗」の看板が目に付いた。そうか!北海道に行くフェリーってここから出てるのね!以前O君とツーリングした時は東京フェリーターミナルからの出航だったけど、今は廃止になっちゃったから、ここが一番近いんだ。じゃ、いつの日かの為に場所でも見ておこうか!時間もタップリあるし、、、、。

そう思って右折して国道51号線へ入る。結構海水浴客らしい家族連れと思われる車が多くなった。そこそこ時間は早いのになあ〜。案内板にそって走ると海が見えてきた。あ!船が止まっている。太陽のマークだから、これが「さんふらわ〜」って船なのかな?乗船券売り場でパンフレットでも貰おうと受付に向かう。かなりのバイクが乗船待ちしていた。いいなあ〜!パンフレットを見て、参考までに!

「本日の2等寝台は満室ですよね?」って聞いてみた。そうしたら
「空き ございますよ!」だって!!!!!!!!

ウッソ〜!マジっすか!そこでさらに念を押すために
「23日苫小牧発の2等寝台も空いてますぅ?」
「お待ちください!え〜と、ございますよ!」だって!

ウォ〜!そこには往復チケットを手にした俺がいた。果たしてラッキーなのか?何なのか?普通にお留守番している連れに
「ゴメン急に北海道行く事になっちゃった!」って電話。そりゃそうだろう、、、普通に「ちょっくら、東北でもツーリングしてくるからね!」ってでかけたのに、、、。
「何で私に内緒で!!本当は決めていたんでしょ!」ってちょっとムカつかれたけど、、、、
「マジ 大洗港に来てフェリーを見るだけだったんだけど、、空席があるっていうからさ〜嘘じゃないよ ホントだって!」
でも元気で行って来なさいだって!何たる援軍。お土産待っててね!一杯買ってきてあげるから、、、。とりあえず東北一周ツーリングってのは途中の茨城で終了!一気に北海道へGO!ってか〜!!でもこの日の為に購入していた「ツーリングマップル東北」がもったいないなあ!

だけど、、、、まさかさっき見た「さんふらわ〜」に乗船するとは思ってもみなかった。でも参ったな!地図も何も持っていないや!まあ出たとこ勝負!何とでもなるでしょ!バイクを誘導に従って指定場所に駐車。荷物はそのままで、スウェットだけタンクバックに詰め込んで2等寝台に行く。軽装になって甲板に行き船上からの景色を見る。実に心地よい風。心もウキウキ!!そういえば甲板から見て気がついたんだけど、ターミナルの隣が海岸だった。へえ〜大洗海岸ってここなんだ。たくさんのビーチパラソルが建っている。やがて出航。苫小牧到着は朝の5時15分頃だって!じゃ4時過ぎには起床じゃん。まあ今日はビールが飲める。んん〜美味しいね。

でも困った。寝台は自分のプライバシーを確保できるんだけど、ライダー同士のコミニケーションが取れない。仕方が無い。ビールを買って外で飲むか。なるべく肌の露出は少なめにしないと、前回の二の舞になってしまうから。

フェリーに乗ると何もすることがない。何とか時間を潰して夕食の時間。バイキングで1800円だって!たけ〜!でもいいや!行ってみよう。券売機でチケットを購入して食材を取りテーブルで食べる。丁度夕陽が落ちていくいいロケーションだね!生ビールも旨い。たらふくエビフライを食ってやった。87年ツーリングの恨みだ!なんちゃって!早く起床したためとビールを飲んだためか睡魔が早い。9時には最低の照明を残して消灯らしい。じゃ寝ようか!お休みzzzzzzzz
7月21日
朝3時30分、どでかい「ピンポンパンポ〜ン!皆様お早うございます」だって!やっぱりな!もう少し寝かせてくださいまし!
そう思っても他の乗船客がザワザワしてきた。そりゃ北海道だもんね!わからないでもない。一応デッキに出る。ややガスっているけど真っ暗。なのに なんでみんな外に出てるわけ?自動販売機で目覚まし代わりにコーヒーを買って飲む。でも眠いんでまたベットに潜り込む。するとまた、どでかい「ピンポンパンポ〜ン」ときたもんだ。分かったわかりました!起きりゃいいんでしょ!ったく!!

バイクは車が出た後に出るらしい。かなり低い位置にあった船倉だから仕方がないか。とりあえず案内があるまで着替えてベットでウトウト。やがて案内放送があったので駐車甲板に向かう。指示にしたがって船から脱出。ゲートを抜けだし北の大地に俺のマシンが上陸!!は〜!北海道だ!ちょっと霧が気になるけどまあ!いいか!前方の信号が赤なので停車。隣のスクーターの後ろに子供が乗っている。親子かな?

「親子でツーリングですか?」
って聞くと
「そうです」だって!いいお父さんだなあ!今日は富良野に行くらしい。後ろの子供に
「いいお父さんでしょ!いう事聞くんだよ!」って言ったら
「ウン!」だって微笑ましい。その場で別れたけど気をつけて旅行してください!

さて、ところで俺は何処行けばいいのかな!あんまり考えていなかった。そうだ、朝が早いから知床方面の標津のモシリバに行ってみようか?ストレートに行くと早く到着するかもしれないので、このまま襟裳岬経由で走っていこう。途中、日高自動車道の入り口が、、、無料だって!よっしゃ〜乗ってやろうじゃないですか!JHさん!と思って進入したはいいんだけど、あれ?対面通行なのね!まあ無料じゃしょうがないか!

でも、前方にユ〜ックリ走っている車を発見。どうしようか?抜くに抜けない!しかたがない路肩からぶち抜くか!ブォ〜ンンン1200ccのバイクサウンドは気持ちいいもんだ。でもすぐに厚真って所で終点。ICのレーンで減速して国道235号線に戻る。なが〜い信号待ちを経てGO!結局全然早くなかった。
門別を過ぎて、やがてサラブレット銀座と呼ばれる新冠に入る。
国道235号線を走ると聞いた事のある馬名の看板がいたるところに出てる。オグリキャップを探そうと思ったんだけど判らなかった。いろいろ放牧されている馬を見てゼッケンがなければ、俺にとってはただの馬に過ぎない。でも優雅に草をほおばっている姿は微笑ましい。何枚か写真を撮っていこう。

そこへオフ車に乗ったライダーがやってきた。軽く挨拶をする。彼は小樽に住んでいる道民ライダーだって!羨ましい。自然に小樽の話が出て 今マイカル小樽では西部警察の展示をやってるらしい。是非行ってみたくなった。でも今日は標津を目標にしている。まだまだ!このまま南下してみる。
近くに静内駅があるらしいので行ってみよう。駅は比較的でかい有人の駅だった。駅員に許可を取って駅を散策してみようか。列車はキハ40型で日高本線だけ白地にブルーの塗装なのね!他の列車は白にグリーンの帯なんだけども。
撮影を終えて静内駅オリジナルのサラブレットのオレンジカードを買う。ただ3枚1組で4種類だと1万2千円もしちゃうか?いいや!ビアハヤヒデとオグリギャップとナリタブライアンだけにしよう。これでも痛い出費だ。

駅を出て、今日の宿モシリバに電話しよう。しかし電話番号が分からない!何も資料持ってこなかったから、、、!だって今頃三陸海岸を走っている頃だもん。仕方ないので104で番号を聞くと教えてくれた。しっかり100円取られたけど。
さ〜て電話してみよう。今日の宿泊分の空きはあるそうだ。ラッキー!んじゃ、今日の宿決定!ってわけで一安心。そしてスタンドに寄る。北海道の道路マップをサービスで貰った。助かった。これであえて地図買うまでもないもん。これを活用させてもらおう。

さらに南下。JR日高本線の終点 様似駅に到着。。さぞかし大きな駅かと思いきやこじんまりした駅だった。駅員はいなくて委託のおばちゃんが切符を売っていた。一応浦河までの切符を記念に買っておこう。列車なんて当分来そうにない。でも暑い。コーヒーで小休止。

休憩後出発。ここからは人家が一気に少なくなってきた。太陽はかなりギラギラしているんだけども、この先の襟裳岬方面だけはガスってるのが確認できる。雨じゃないだろうなあ!と思うんだけど国道336号線から分岐して道道34号線に入ると完全に霧になってしまった。アリャリャ!そのまま霧の襟裳岬の駐車場へ!
「♪北の町では〜もう〜悲しみを〜暖炉で〜」って森進一の襟裳岬の歌が流れている。
これって本当なんだね!歌が流れるなんてガセだと思っていたから、、、。
見えないかも知れないと思いつつ岬へ。今日は残念ながら かろうじて岬の手前が見えるくらいだった。何でも岩礁が遠く続いているんだそうな!
俺は霧男かって〜の!ったく。せっかく来たのに!でも危険防止かなんだろうかサイレンが
「ボ〜〜!」ってウルサイ!近くに行くと大音響が心臓に悪いよ!

岬内にある「風の館」に行ってみる。ここでは「えりも風」を体験できるらしい。風速25mって案内嬢が言ってたけどさすがにどれだけ強風なのか分からん!時間までパネルとかを見ていく。けっこう面白いしためになる。やがて案内放送があって風の体験をしにいく。飛行機のファンみたいなものが1台あって、それが回転するらしい。ゆっくり回転を始めていく。最初は気持ちのいい風だったけど、その内強風になった。すご〜い風。
「ぐお〜〜」立っていると言うより前かがみになっている俺がいた。

一通り見学を終えて「風の館」を出る。土産は買わないけど立ち寄ってツブ貝焼きを購入。こりゃ旨い!さてそろそろ出発するか!
国道に戻って帯広を目指す。途中なだらかな砂浜を右手に走る。ここが百人浜だ。何でも海難事故で犠牲者が出た所で、悲しい物語があるらしい。でも車窓、、いやバイク窓?で通過。やがて黄金道路へ、ここは道路の建設にあたって莫大な金額がかかった事から黄金道路と呼ばれている。さっきの百人浜にくらべるとテトラポットが置いてあったり荒々しい。強風が吹き続けると波が道にかかるという。そのため荒天時は通行止めも多いと聞く。今日は開通していた。よかった〜!

広尾に入ると天気が良くなり晴れてきた。そうだ!もう廃止されて10年たつけど広尾線の終点に行ってみよう。国道からそれて市街に向かう。で、歩いているおばちゃんに
「汽車の駅の跡はどこですか?」って聞くと今はバスセンターになっているらしい。多分電車って言っても通じないかもしれないと思ったから、、、、。
教えてもらって駅に向かう。あった、あった!正面から見ると列車の駅そのもの!へえ〜!

バイクを止めて中に入る。待合所はそのまま残っているみたい。違うのは駅の事務室が広尾線の資料室になっていたことと、ホームは残っていたけどレールのたぐいは何もない。資料室で広尾線の歴史を見る。大体廃止になると、こんな歴史とかを展示しているけど、それまでなんだよね!一角に十勝バスの運転手さんがいたので、ここみたいに今遺構が残っているところを教えてもらった。すぐ分かるのは大樹駅と忠類駅だって!ついでに行ってみるか。

コーヒーで休憩してから出発。まずは大樹駅。市街地で国道からはなれたところにあった。ここも正面はしっかり列車の駅だった。待合室だけ使用して事務所は利用していないようだ。ホームは残っていてオハ62型の旧型客車が止まっていた。ただ、何故か茶色や青ではなくブルートレインの塗装になっていたのが違和感を感じた。
「誰だ!こんな下品な塗装をしたのは!車両が違うよ!」って思った。

次に忠類駅へ。案内板もないんだけども、不自然な交差点で左をみたら小屋を発見。ここが忠類駅か!ほとんど利用された事がないらしく汚い。資料も乱雑で展示してある雰囲気ではない。まさに物置小屋状態だった。何でこのままなの?おまけに蒸し風呂状態。暑いのなんのって!早めに退散しよう。って走ってから気が付いた!ヤベ〜写真撮らなかった!まあいいか!
そして10年ぶりに行きたかった幸福駅と愛国駅に向かう。さすがに当時のイメージは覚えていないけど、今はどうなっているのか気になった。幸福駅は看板があったので判った。駅舎はそのまま残っていた。ホームもそのまま。当時見れなかった列車が置いてあってドアが開いている。じゃ入ってみよう。ちょっと暑かったけど、何か古き良き時代の匂い。
「たまらん!このくさい?匂いが たまらなく気持ちいい!」そういえば13年前俺の名刺と定期券をピンで刺していったっけ!どこだったかな?さすがにわからない。もう剥がされて捨てられたかな?

土産代りに 偽物の切符を買って今度は愛国駅に向かう。ここも交通記念館になっていた。ホームにはSLが止まっていた。はて?この線路でSLが走っていたのはいつの頃だろうか?何もSLをもってこなくても、、、、、、!

こう連続で廃線駅をみると飽きてきた。このまま帯広経由で釧路に向かう。時間も2時を過ぎてしまった。単純にあと4時間は飛ばしてもかかるだろう。疲れた〜!国道をひたすら東進。どこかでお昼にしようか?と思っても こういう時に店らしきものがない。しかたなくコンビニのセイコーマートでおにぎりとパン、コーヒーで簡単な食事。
「何で北海道に来てコンビニなんだかな〜〜ごちそうを食べたかったのに!ついてないやぁ〜〜」
情けないけど バイクの横に座って食べる。俺って今日何本目のコーヒーだろう?よく飲むこと、、、!暑いからしかたないか!

ちょっとはしたないけど横になる。ず〜っと同じポジションで走るから腰と背中がいた〜い!まあ、5分くらい見逃してョ!横になったおかげで 少し楽になった。でも釧路が遠い!まだ80Kmくらいあるじゃん。音別を通過して白糠に入った。入ったはいいんだけど、ちょっと寒い。で、ガスってきた。さすがに寒さには勝てずにバイクを止めてジャケットを着込む。やっと釧路市街に入った。

北海道の国道で面白いのは大都市に入るたびに車線が増えるんだよね!これによって市街にはいったか?出たのか?がわかる。でも釧路市内で時間も4時過ぎちゃった。ヤバイ!確実に6時を廻るな!釧路市内を通過すれば あとは中標津経由で標津までだ。あと多分150Km。国道272号線はゆるやかなワインディングで100kmペースで走りぬく。やっぱり1200ccは楽だ。250ccから400ccへ。そして今回は1200ccに乗車する排気量がアップしていったから違いがわかる。

ただ景色があまりに単調!とにかく飛ばして6時過ぎに中標津に到着。ちょっと所用をすませてから、モシリバに電話しておく。今から1時間かかる旨伝えておこう。そこから約30分かかって標津へすると目の前に海が見える。やっと根室海峡だ。もう少し。もう少し。自分を励ます。ここからモシリバまで近年何回か走っているから、自分の庭感覚で走る。この先に分岐があって、忠類川を渡って!って感じで記憶がよみがえる。崎無異川を渡ってやっとモシリバに到着。
「あ〜疲れた!すんごい距離走ってきちゃった!!俺って!」
バイクを止めるとモシリバのオーナーの中村さんが出迎えてくれた。

「あれ〜!どこかで聞いた名前だなあ?とは思ったんだけどあなたでしたか、わざわざスイマセン!遠いのに」って出迎えてくださいました。
そう、さっの電話まで他人ぶっていたんです。あまり過去の事いっても あつかましいと思ったから。このまま部屋に。今日は相部屋らしい。チャリダーの青年2名と同室だ。

時間が遅くなったので俺一人で夕食。そして入浴。
「ぎゃ〜お!!体がいた〜い!」って言うか疲れた。ちょっとロングツーリングのやりすぎじゃん!!
さっぱりしてから 宿泊する皆さんと談笑しにいく。チャリダーの2人はそれぞれ個別で走ってきたとのこと。俺も今日は650Kmも走ってきたのでホクレンのスタンドで給油しまくりフラッグが3本もたまった。今年は全道統一で黄色いフラッグらしいので彼らに1本ずつプレゼント。喜ばれた。チャリダーはスタンドではフラッグはくれないのだろうか?もっとも立ち寄ることもないけど!でも早く横になりたくて10時前には就寝。チャリダーの2人も疲れたのかお付き合いいただいた。zzzzzzz
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