ナビの北海道旅行記2004秋の旅 パート3
10月12日
タイマーで7時に目が覚める。洗顔を済まし朝食。木下さんたちはユックリ寝ているつもりだったらしいけど、俺の時間に合わせてくれたみたいで、起きてくれていた。

「何だか申し訳ないです。昨日俺の買ってきたホッケが食卓に並んでいた。」やっぱり美味しいなあ。そこそこ時間を取って出発するとするか!

いつもは標津方面に向かうんだけど、今回は直接知床に向かうので駐車場でお別れ!またいつの日かお邪魔します。今日も思いっきり場当たり的に観光していこう。

「今日はよ〜く晴れているのでラッキ〜!」
羅臼市街を抜けてマッカウス洞窟に向かう。そう、ここは何回か来たんだけどジックリ見たことはなかった。世界でも珍しいヒカリ苔がある

所々光っている苔があるのは判るんだけどちょっと少ないかな?俺的には地元の吉見百穴が有名で、ここでもヒカリ苔が見えるんだけど、そちらの方がよく見えるかもしれない。

「ここには時間が早かったからかな?誰もいない。」静かな所だ。でも、あまり時間を費やすところでもないな?唯一思えば「北の国から」のロケ地で使われたくらいで別にたいした所でもないかもしれない。
そのまま道道を北上してセセキ温泉に向かう。潮が引いているから上から見る限り水没もなく丁度良い位の湯だね。一応入浴する訳じゃないけど、管理人さんに一声かけて写真を撮らせてもらう許可をもらった。

階段を降りて何枚か写真を撮る。そこそこ観光客が来るんだけど、みんな勝手に入ってくる。いいのかな?まあ、俺が気にする事でもないけどね!
浴槽のお湯を触るとちょっと熱い。ちょっと舐めてみた。やっぱり海水だよね。これって入浴したらシャワーでも浴びないとしんどくないかな?
さらに北上して相泊温泉に到着。ここは以前夏のツーリングで入浴したことがある。かなり熱かったけ!で、

「あれ?ブルーシートで覆われた屋根が無いじゃん。上から丸見えかよ!」入浴考えていたのに、、、。それに熟年夫婦が上から見ている。ちょっと考えた。

「そうだ、この人いなくなったら1分でもいいから入るか」俺も観光客風を装って、ただただこの人がいなくなるのを待つ。そして10分後やっといなくなった。で、スッポンポンになりドボ〜ン!薄める水はあるんだけど、それでも熱いや!

「折角だから湯船で写真を撮るか。」って思っても海なんて見えやしない。テトラポットが邪魔!その分プライバシーは確保できるかな?

「それより屋根はずすの早いよ!上から丸見えだもん。」でも誰も来なかったみたい。

「よかった〜俺って人に見せられるほど立派なもんついてないもん!」なんのこっちゃ?
「あ!キタキツネだ!多分野生かな?俺の事警戒しているから。」観光キツネだったら、もうちょっと近づいてくるはずだもん。

「よしよし!そのまま山に帰れよ。」そして十分ノンビリしたあとで羅臼に向かおう。途中熊岩とか熊の入った家とか天狗岩などを車窓を兼ねて、、、、、で、途中きになったもの!

「熊の入った家って何だ?」さすがに車を止めて眺めてみる。何だか檻があるみたい。もしかしたら熊が勝手に入ったんではなくて、熊を檻に入れた家なのかな?詳しい事は今度確かめてみようかな?でも写真を撮るほどのことはなさそう。
では、羅臼市街を通過してビジターセンターに向かう。ここも何回も素通りしていたところだ。入所の際には名前を記入すれば入館料は必要ない。まあ、営利目的ではなさそうだから、内容も大した事ないかな?って簡単に思っていた。

内部はジオラマやパネルで知床についての説明が中心。

「でも四季のジオラマは見ごたえがあるね。」奥に映像室があるんだけど、放送はしていないみたい。
でも「お一人でもお声かけ下されば放映します」って記載されていたので、恐る恐る聞いてみた

「だって、たった一人じゃ申し訳ないもん。」ビデオというよりスライドショーみたいだった。でも、これが素晴らしい。1枚1枚のスライドを変えながら音声で合わせていて見ごたえ十分。これはいいね!

そういえば、この近くに羅臼間欠泉があったはず。い〜つも通過しているので、折角ビジターセンターに来たんだからってんで、場所を聞いてみる。センターよりも峠よりにあるらしい。確か地図でもそんな風に書いてあったのは知っていたんだけど判らなかった。では教えられた通り行ってみようか!
国道を峠方面に走りながら右側をじっくり見ていくと、小さな看板があった。

「へ〜これじゃ見落とすはずだよ!ちっちゃいんだもん。」で、アプローチの道を100mほど走ると、そこで車は行き止まり。ちょっと歩くみたい。ちなみに羅臼岳の登山道もここが起点とのこと。奥まったところに山小屋というロッジ風の建物がある。そこの管理人の方に場所をきくと、、、、

「なんなんだ!目の前だった。」

何でも温泉掘削で調査ボーリングしてたら偶然温泉が噴出してきて、それが一定間隔で噴出しているんだそうな。以前は15分ごととか時間が短かったんだけど、現在では2時間に1回位らしい。

「それじゃ 俺 時間惜しくって多分見ることできないかな?」でも10mくらいは噴出するとのこと。いつの日か見てみたいもんだね。でもここから

「羅臼岳って8時間はかかるんだろう。行く人って大変だな!」
それでは出発。途中熊の湯を発見するも、さっき相泊で入浴したばっかりだから今回はパス。でもかなりの人がいるみたい。

「こんなに人いるんじゃ入浴もないか!」

そこそこ羅臼川の流れを撮影するだけして行くとする。この先、知床峠までは紅葉が進んだとにかく綺麗なドライブコースとなる。

「今日は快晴だから、より美しく見えてしまうのは俺の錯覚かな?」
あまり飛ばさないでユックリ走ってみたい。5合目辺りだと丁度紅葉が始まったくらい。でも8号目あたりだと紅葉は真っ盛りなんだけど一部枯れてきていた。

「たった数百メートルの標高差でこうも変わるもんだろうか?」さすが北の大地 北海道!これじゃ、

「今 紅葉は今最高だよ!」なんて言ってるすぐに紅葉が終わってしまいそう。
やっと晴れた知床峠に逢うことができた。と言っても目の前の羅臼岳はガスがかかっていて良く見えない。多分1時間も待てば綺麗な羅臼岳が見えるんだろうけど、そこまで待ってるつもりもないし、、、。

「でも感激っす!だって俺の鬼門みたいな場所だったから!」

何台かのバスが出発していったら、急に静かになった。やっぱりこうでなくっちゃ!そばにライダースーツの2人がいるので話しかける。何でも北海道の人たちのツーリングだって。確かにバイクは北見ナンバーだった。なるほどね!

「もしも内地のバイクだったら根性あるな!」って思ったんだけど、、、。
ウトロ方面に峠を下りていく。知床横断道路は比較的こちらのウトロ側の方が羅臼側よりも道も綺麗でストレートが長い。途中後ろを振り返ると、

「で、でた〜羅臼岳だ。なんで あなたは今頃雲がとれるかな!」
すんごい綺麗。俺はこの山を見るのに何年?かかったんだろう。いや何回挫折したんだろう?

それに紅葉とのマッチングもいいもんだ。そして反対側を見ると、さっき峠で見たのと同じオホーツク海がコンニチワ!吸い込まれるようなブルーだった。こんな光景が夏のバイクツーリングで見れたら最高なのになあ!
知床自然センターに到着。駐車場にはレンタカーがちらほら!しかし今日は結構暑い。セーターも脱ぎ館内に入る。さっそくコケモモソフトとコケモモジュースを堪能する。

「暑かったからかもしれないけど 何気に美味い!」

今日ここに立ち寄ったのはフレペの滝に行くため。フレペの滝は乙女の涙ともいうらしい。実は昨年行きたかったんだけど霧雨が降っていて断念したんだっけ!それに夏のツーリングでも知床大橋まで足を延ばしてしまったから、結局行けなかった。
自然センターからは看板に沿って歩いていく。遊歩道みたいに整備?されているのか歩きやすいんだけど、ダラダラと続く下り坂が気になる。帰りはシンドイかもね。木々の間を歩いて行くと、急に開けた場所に出た。さっきまで見えなかった海が近くらしい。遠くに灯台が見える。

しかし展望台から先は立ち入り禁止になっているのにいたるところに足跡がある。それも沢山。これって何処まで行っているんだろう。気になったけど、さすがにこれは止めておいた。

「これって危険だよ!万が一落ちたら大怪我どころか命だってなくなっちゃうかもしれない。」命知らずのバカ野郎がいるんだな!自分の欲求を満たすために他の人の迷惑を考えてほしいもんだ。
フレペの滝は展望台からちょっと遠くに見えた。ここは流れる川が無く、地下水が染み出て流れ出たのが滝になっているとのこと。

「あれ?どこかで聞いたな?」(フンベの滝の事か?)それにしても

「目の前のオホーツク海の方が吸い込まれてしまいそうなブルーに感動した。」そろそろ戻ろう。さっきのダラダラ坂が気になる。、、、、急な坂も辛いけど、こんな坂も疲れる。それにだ〜れもいないし。寂しいなあ!結局行きよりも時間かかって自然センターに戻れた。
ここで昼食にしよう。あんまり疲れて汗ビショビショになってしまったのでモリソバをオーダー。あまり美味しいとは思えなかった。っていうか、駅そばとかと同じ味って言った方がいいかな?
ウトロの町を通過して、観光地として定番のオシンコシンの滝に向かおう。紅葉のオシンコシンも気になる。さすがに観光バスがいっぱいいた。で、

「あれれ?紅葉が終わってるみたい。何だかな?」真っ赤な滝を連想していたのに、、、。こっちのオホーツク海側は紅葉の終わるの早いんだろうか?その分冷え込みが強いのかな?
どうせだから、上からの滝を見てみよう。

「ここもオホーツク海が綺麗だな!」さっきから海ばっかり見てるみたい。
走ってすぐに人だかりが出来ている。

「はえ?何?」って見てみると鮭の遡上がまさに行われているところだった。遠音別川の鮭の遡上は俺も聞いた事がある。

川の両サイドには力尽きた鮭が死んでいた。これを見て美味しそうとは思えない。むしろ自然の残酷さを見せつけてくれた光景に感じた。自然に生きる動物たちは自然に生かされ自然に殺されていく訳だ。

もちろん死んでいる鮭には、その後キタキツネやヒグマの餌になって自然の摂理のサイクルに寄与していく。あらためて自然の大きさを感じさせられた。本当は予定には入れてなかったんだけど、ちょっとユックリみていくことにしよう。
このまま網走に向かっても芸がない。そこでマニアックに根北峠をチョイス。越川では有名な橋梁で休憩する。

「青い空にそびえるコンクリート橋は立派だ。」でも工事そのものは戦時中だったので、資材が不足していてコンクリートの内部は金属の鉄筋ではなく竹を多用しているとのこと。実際の運用には耐えられないかもしれない。それに人柱みたいに人が埋められているとの噂もチラホラ!さてさて、この橋のそばに林道があって、橋の上部に行けそう。ロードスポーツバイクだったら絶対行かないけど車なんでチャレンジ!
さて、今回行けるかどうかは自信がなかったんだけど、川北温泉に行きたかった。ここは何度行っても通行止めで一度も入浴したことがなかった。ダメもとで行ってみよう。

「お!おお!今回は行ける!よかった〜」ここまで来て通行止めじゃシャレになんないもん。アプローチは走りにくくはないけど、メジャーになりつつある川北温泉は来訪者が多いからか何度か対向車とすれ違う事がある。予め待避所を視界にいれておかないと、はちあわせになったとき相手がビギナーだった場合お付き合いに疲れる。

「オメーは来んじゃねーよって思うドライバーも多いもん。」タウシュベツで経験したからね。

林道を走って5kmほどかな?走ると看板があって、そこを右折終点が温泉だった。
ここは男女別に脱衣所があって仕切りで分かれているので多分女性でも安心して入浴できるかな?もっとも見ようと思えば見えなくもないけど、そんな不謹慎な輩は来る資格ないから。俺もそんな気持ちは一切ないし、、、、(本当だよ!)

丁度男性一人が入浴していたので、お邪魔する。すると地元の人らしき2人がやってきて4人で入浴。ここは9月下旬に林道が開通したんだそうな!先に入浴していた人も観光者で夏に挫折したらしい。俺と同じ。地元の人はでも国道沿いは閉鎖するけど裏側は閉鎖もないから、時々来ていたんだそうな。でないと危険だって言っても行くバカがいるからだって!反対側は道を知らないと絶対行けないから地元の人は来るんだそうな。で、ルートを聞くとそんなにひどくはないらしい。もっとも国道側の林道よりも走りやすくはないけど、、、。

「じゃ帰りはそのルートで行ってみようか!」

入浴15分でポッカポカ!あ〜気持ちいい。ちょっと秋の風に吹かれてみよう。で皆さんを写真に撮る。では出発。さっきの林道の分岐を左折すれば今来た道を戻り国道に出られるけど、今回は右折して秘密のルートを走ってみよう。

「んん?これってガレ場ばかりじゃん。それに笹の葉なんかが気になる。」車傷つかないよね。ちょっと怖いなあ!もし大きな岩でも落ちていたらかなりバックで走らなけりゃならないぜ!途中NHKのアンテナかな?の建物をみてやっと下り坂。ここも怖いくらいのガレ場!かなりの距離を走ってやっと町道に出られた。

「あ〜助かった。どうかな?こんな思いしてまで川北温泉には来る気になれないなあ!」
かなり時間を取ってしまったみたい。本当は開陽台から裏摩周、神の子池に向かうつもりでいたけど、多分無理?ただいまの時間は16時30分。日没まであと30分しかないじゃん。仕方がないいける所まで行くとするか。
ここから裏摩周までは30分じゃ行けるわけ無い。一応 裏摩周に向かってみるものの真っ暗に近く写真も役にたたない。フラッシュ焚いても近くの木々しか写らない。

「ゲームオーバー!!!!お疲れ様!」ここで今回の旅行は終わりを迎えた。

もちろん神の子池は絶対無理だから、一路女満別空港をめざそう。かなり遠いよ!国道334号線はテクニカルブラインドコーナーの連続。外灯も少ないのでちょっとビビリながら走りきる。
結局女満別空港には18時30分に到着。もちろん市街地で給油も兼ねて。飛行機は女満別20時25分発なんで2時間もあるのでついでに食事でもとっておこうか!ラーメン屋さんを見つけたので店内に入ってオホーツクラーメンを塩味でオーダー。

「ちょっとあっさりしすぎかな?」俺的には濃い目が好きなんだけど。でも不味くはなかった。麺の固さも良かったし。食事が終わってもまだ1時間も時間がある。仕方ないので搭乗待合室で椅子に座って爆睡しよう。
予定通り出発したものの羽田到着は22時を廻ってしまった。民間駐車場から出発して自宅に戻ったのは日付が変わってスグだった。お疲れ様!
編集後記
今回は有意義というより、次から次へと行きたいところをメチャクチャに訪問しました。もちろん行っただけで終わらせないでどんなところだったのか?どんな感動があったのか?自分なりに楽しんだ旅行でした。しかし、こんなルートは一般の方にはお勧め出来ません。多分疲れるだけです。

でも、大まかな予定は立てても行き当たりで即ルート変更をするってのもアバウトで楽しいものです。何度か北海道に旅に出られた方はそんな観光も楽しいですよ。たった2泊3日でしたが長い旅行記最後までお読みになっていただきありがとうございました。
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