ナビの北海道旅行記2007春 パート1
序章
俺の出入りしている大島輪店なるバイク屋さんには、異常〜なほどバイクにマニアックな連中が多い。
輪店ツーリング記を読んでもらえば判ると思う。

そんな中で俺の北海道ツーリングの話が出た時、バイクもいいけど冬の北海道も楽しいよ!って話になった。もちろん冬の北海道なんてツーリングとは無縁の世界だけど。

何がいいか!ただの白銀の世界を見るだけではなく色々なアトラクションが楽しいから。俺もどちらかと言うとそれを楽しみにしている。
でも、彼らはクレイジーライダーたち。スノーモービルって楽しい乗り物があるんで行ってみないか?って誘ってみた。

基本的にバイクもスノーモービルもポジションも似てるし操作も比較的一緒。そんな考えが、彼らを誘う理由でもあった。俺一人毎年楽しんじゃ悪いような気もするし、その楽しさを教えてあげたいし、一緒に楽しみたいって思ったわけ。それに彼らならば絶対ハマってしまうはず。

もっともレンタカー代やホテル代は負担してもらうけど、溜まりに溜まった俺のマイレージで飛行機代を負担(一部だけだけど)出来るんで数千円で往復できるよ!って言ったら即OK。本来 ツアーでもなければ安くったって往復5万円はかかるだろう飛行機代が格安で行けるんだもん。
そして、初めてのスノーモービル挑戦を目的として旅に出る事になった。参加者は大島輪店常連のHさんと以前北海道に一緒に行った事のあるYさん。さ〜てどんな旅行になるだろうか、、、、。
3月3日
午前4時30分にタイマーで起床。んん〜眠い!いつもならば北海道の旅行ならば一旦パチって目が覚めるんだけど、、、。

「気分がすぐれないな〜。って言うか、めっちゃ気持ち悪い。」何だか食あたりにでもあったのかな?昨日寝る前から、何度もトイレに入って、それが夜中にも続いてしまったんで、実質寝てないに等しい。

いつもならば直接車で高速に乗るんだけど、今回は同行の2名を迎えに行かなければならない。そのため30分ほど早く5時には出発。車での出発間際にHさんとYさんの携帯に電話してモーニングコールを掛けておく。予定通りにまずYさんを収容。そのあとにHさんを拾って、晴れて出発。

途中で高速に乗って時間を稼ぐ。しかしながら、首都高速では早速事故があったそうで、速度が落ちるどころか渋滞に、、、、。
「あちゃ〜ヤバイっすよ!」念のため早めに出発したんだけども、、、、。これがなければ早く出る必要がないんだけどねえ〜!

今回の旅行でHさんは生まれて初めて飛行機に搭乗するそうだ。ちょっと洒落っ気に
「保安検査で引っ掛かっちゃったら別室連れて行かれるよ」とか

「飛行機乗るときは専用のスリッパがあるから靴を脱がなきゃいけないよ!」って言ってみたんだけど、信じてくれなかった。当たり前か。

今回初めて飛行機に乗るHさんを窓際に座らせてあげる。多分速度感がわかるかも知れないと思ったから。彼がプライベートで乗るSV1000でも全開走行で180kmほど、以前乗っていたGSX1100KATANAだって出せても250km位かな?(多分)  今回搭乗するエアバスA300-600Rは双発エンジンとは言ってもジェットエンジンの加速力も凄いんだけど、V1速度で250km、離陸開始速度となるV2速度で約280kmほどって言うから、場合によっては未知の世界ってものかもしれない。

ところで俺は、未だ体調が不完全。んなわけで ひたすら爆睡を決め込んで体力の消耗を抑えていた。定刻に釧路空港に到着。で、俺は到着後トイレにかけこんで、至福の喜び、、、。あ〜体調元に戻ったかな?

レンタカーの受付にて予約の旨を告げ事務所に連れて行ってもらい手続きをして出発。運転はYさんがやってくれるんで、俺はナビゲータに徹すればいい。これって、前にもあったけど、運転しない分視界が広い。
空港から湿原道路を経由して道道を北上、まずは鶴見台に立ち寄る。まずは2人にタンチョウを見せてあげたかったから。駐車場に車を止めて歩いて撮影スポットに。

「んん〜ちょっと遠いなあ!」まだ給餌時間じゃないから、羽を休めているタンチョウはチラホラとしかいなかった。

これじゃ写真撮影も叶わないってんで、次の立ち寄り場所である伊藤サンクチュアリーに向かう。もともとは伊藤サンクチュアリーに立ち寄るのが本来の目的だったんだけど、折角 鶴見台の前を走るならば見てもいいかな?って思ったから。
伊藤サンクチュアリーでは駐車場から近くに給餌場があってすぐそこにタンチョウがいる。こっちの方がカメラマンも多いみたいだ。プロやアマのカメラマンが陣取っている場所に向かって俺もシャッターチャンスを待つ。ただひたすら待つ。って〜とやっとこ「鶴の舞い」を撮影できた。実にラッキー!!
でも、俺以外のカメラマンなんだけど、、、、すんごいカメラ、、、。それにレンズなんか1000mmクラスの超望遠レンズとかマウントしているみたい。

「これって凄〜く高いんだよね。いや〜よっぽど好きでなけりゃ出来ないわ!」だって、彼らは「鶴の舞い」や「滑空」のチャンスを ただひたすら待っているんだもん。第一寒いよ!ここは!、、、、俺には無理だわさ!
道道を北上すると弟子屈に到着。一応昼食を摂っておこう。2人に
「豚丼と蕎麦と どっちがいい?」って聞くと2人とも豚丼がいいそうなんで、「ぽっぽ亭」に向かう。

店内に入るとまだ12時前だったからか誰もお客さんはいなかったんで、奥の座敷に入ってくつろぐ。彼らはもちろん豚丼。俺は 昨年弁当だったんだけど ここの豚丼は食べているので、他のメニューは?って探すと天丼くらいしかなさそう、、、。んじゃ!決定!

で、、、お待ちどう様って彼らに豚丼が俺には天丼がテーブルに置かれた。
美味しそうなんだけど、天丼の油のにおいをかいだら

「うっぷ〜俺の体って食あたりで体調わるかったんだっけ!わすれてた〜」
食べてもいないのに急に胸焼けが始まってしまった。食べたいんだけど、何だか無理して食べたら戻しそう!
折角でかい海老の天ぷらが俺の丼内に鎮座しているのに、、、。HさんとYさんにおすそ分け。残りは水と味噌汁を頼りに食を進めていく。あ〜勿体ない。本当ならば絶対美味しいはずだよ!俺の体が憎い!!!!!でも2人には評判良かったみたいで美味しいって言ってくれた。
12時20分位に「ぽっぽ亭」を出る。ここから網走まで おおよそ1時間30分程。本来ならば決してノンビリしてはいられない時間になっちゃったんだけど、ドライバーに無理強いは出来ないので自分一人ヒヤヒヤしながら乗車する。そう、これから藻琴峠とかをアタックするのに無理されちゃ事故の元だもん。

弟子屈から川湯を経由して藻琴峠に。途中ショートカットできる道があるんで、そちらに誘導すると、YさんもHさんも感心しきり、、。やっぱジモッピ〜みたい!だって。しかし、この先走ってもアイスバーンも圧雪道路でもなく舗装路面が続く。

結局時間的に安定してきたんで、俺の判断で「写真だけだけど」って断りながらも藻琴展望台で屈斜路湖の撮影。時間にして10分ほど。もっとも寒くてそれ以上いることもなかったけどね、、、。
途中案内板に沿って「オーロラ号」の乗り場に。予約番号を告げて乗船券を購入。出航時間がせまっているので、長〜い列は解消してしていて すぐ乗船できた。で、船首のほうの特等席が空いていたのでそこに座って出航まで待つ。出航すると、キャビンクルーがやってきて500円を徴収される。これは、一般的な後方や階下の自由席と違って自分専用の席を確保できるもの。

ただ、船外では発売しておらず、船内でのみ発売。もちろん席には限りがあるんで満席だったら諦めるしかない。それでも、流氷を見ている間に自由席では戻ったら知らない人が座っていたなんてことはないんで、安心できる。

以前Yさんと「オーロラ号」に乗船しようと来た時、流氷は来ていなかったんでキャンセルしたんだけど、今回はしっかり見ることができた。HさんもYさんも初めての流氷。しばらく外で観賞していたみたい。
俺は半分爆睡、半分観賞って感じ。だいぶ体調も良くなってきたんだけど、まだ完全じゃないみたい。でもやっぱり流氷船っていいもんだ。途中タバコを吸いたくて後方のデッキに行くと、、、、誰もいない、、、。そう、オーロラ号では大量の「かっぱえびせん」を搭載、販売していて以前はみ〜んな追従してくるカモメに「かっぱえびせん」をバラ撒いていたんだけど、今はそれもなくなってしまった。昨年知床は自然遺産に指定されたことによる自然保護によるものなんだろう。

軽食コーナーには「かっぱえびせん」が販売されているんだけど、自分で食べる分だけになってしまい、ある意味「オーロラ号」にとっても減収になっちゃったんじゃないかな?以前は1回の出航で3箱近い売り上げがあったそうだけど、今では1日でも1箱は売れきれないみたいだし。
15時に網走港に到着。今日止まるのはウトロなんだけど、一旦網走湖に向かう。そう、やっと この旅行の目的であるスノーモービルを体験するためだ。

俺はいつも乗車しているツアーコースを2人に薦めた。3000円也を払ってチケットを購入。ヘルメットを借りて手袋を装着。まずは目の前の周回コースを1周して感覚を覚える。Hさんはマジ初めて乗車。でもクレージーライダーHさんにとってバイクに似ているスノーモービルの運転に不可能って文字や不安って感情は5分もしないうちに解消。これって俺よりウマイなあ〜。

戻って来てから、Hさんが4輪バギーに挑戦。彼はこういうアトラクションが大好きってことのようだ。時間も16時を少し廻った頃に網走湖に別れを告げてウトロに出発。ここから長〜い道のり。俺が運転代わろうか?っていうとYさんは大丈夫だって!まあ〜助かるわ!
斜里を通過しウナベツスキー場の照明が見えるところまで来ると、ウトロはもう少し。って言ってもかなりの距離走っているけどね。

救われているのはアイスバーンじゃないからかな?はるか先の前方に虹色っぽい光が見え隠れする。多分オシンコシンの滝じゃなかろうか?走れば走るほど近づいてきて、予想通りのオシンコシンの滝だった。この光景は以前にも見たことがあったから。冬季の夜間20時まではライトアップされていて、とっても綺麗だ。

このあとウトロまではすぐ。ネットで予約したんで地図がないから、カーナビの登場となる。こんなときだけしか使わないけどホテルの名前を入力すれば悩むこともない。今日泊まるホテルは知床第一ホテル。予定通り18時過ぎに到着できた。
チェックインするときにオーロラファンタジーに参加する旨を話すと、事前に観覧料金を300円払うんだそうな。以前は無料で見られたのに、、、。もっとも俺は会場で寄付金を払ってはいたけどね。手続きを済まして部屋に入って荷物を置き、着替えもなしにレストランへ直行。

今日は20時から特設会場にてウトロ恒例の「オーロラファンタジー」を開催するんで、先に食事を摂っておこうって考えた訳。このホテルの夕食はバイキング形式。最近の北海道の大型ホテルでは一般的になりつつあるけど、俺的にも好きな食材を好きなだけ食べられるってのも魅力だ。

HさんもYさんもカニをチョイス。それもタラバカニばっか!俺もそれにならうけど、、、すこし空腹感がやってきたって事は回復したのかな?色々物色して寿司や刺身やフライなど、、、とっても美味しかった。事前にフロントで確認してあったんだけど、「オーロラファンタジー」への移動にはホテルでバスをチャーターしているそうだ。出発は19時40分。それまでにフロントに来ればいいとのことなんで、1時間以上もの食事に格闘することができる。

いつもの俺ならば、死ぬほど食うかもしれないけど、今回は2人にバトンタッチ。俺の代わりに食いまくってください!!!
時間を見てレストランを出てフロントへ。そう、部屋には戻っていないから、レストランに入る前にはデジカメ、帽子、マフラーや手袋を装備していたんだけど、、、。

バスは5台も大型バスがあって、比較的空いているバスの後方に乗車。出発して5分ほどで指定の駐車場に到着。周りは他のホテルがチャーターしたであろうバスがたくさん止まっていた。帰りに迷って他のホテルのバスに乗ってもシャレにならないから、俺達の乗ったバスのナンバープレートを憶えておこう。

有名な酋長の家の先に運営本部があって、そこで甘酒を振舞ってくれるので、ありがたく頂く。めちゃ甘いんだけど、寒さが染みるときには美味しく感じられる。
この頃になると、人がぞろぞろ集まってきてくる。何処からこんなに人がいたんだろう?って思うけど、バスが次々やってくるから一段となって会場が埋め尽くされていく。俺達はなるべく奥の一部分の空いてる場所をゲットして開会まで待つ。

20時予定通りにスタート。最初は音楽が大音響で流されていただけだったんだけど、途中からレーダー光線が発車されて、あたかもオーロラが現れたかのようなイメージを出してくれる。以前参加したことのある俺にしてもとっても綺麗だ。

このオーロラってのは、もちろん擬似体験。観客の後方で干し麦を燃やして空中に煙を発生させる。煙が充満したところで前方からレーザー光線を照射。レーザー光線は直線で発光するんだけど、煙が邪魔で屈折する。それがオーロラに見えるって訳。誰が考えたんだか知らないけど、、、凄いもんだ。

たったの20分程のショーなんだけど30分にも1時間にも感じちゃった。最後はオーロラではなくハートのリングやクリオネの像を出してくれて みんな写真をパシャパシャ!このあとはバスに戻ってホテルに向かう。
ホテルでは先ほど食べたレストランでトン汁のサービス。冷えた体にはありがたい。

その後部屋に戻って休むことになる。俺は今日は風呂に入らずに就寝。2人は大浴場に行ったみたい。
早く寝て体調を完全に戻しておきたいので先にお休みなさい!zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz
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