渚滑線と明記してすぐ判る人は、かなりマニアックな鉄道マニアかも知れません。ここを走った列車は名寄本線の紋別駅から渚滑駅を過ぎて内陸方面へ分岐する路線です。その終点が北見滝ノ上駅なのですが、盲腸線であるがゆえ知る人も少ないでしょう。
しかし終点の北見滝ノ上駅そばの滝上公園では、5月から6月にかけて芝桜が一面あざやかなピンク色に染まります。どちらかというとそちらの方が有名かもしれません。渚滑線はこの時期札幌方面からの誘致の列車も走ったのでしょうが、なにぶんアクセスの悪さには手の打ちようがなく、閑散とした路線でした。
昭和60年3月に惜しまれながらも廃止になりました。北見滝ノ上駅舎は当時のまま保存されています。内部は資料館として当時の切符や料金表が展示されています。
現在は文化センターのとなり、バスセンターの目の前にありますから、場所は判りやすいですが、実際はもう少し奥にあって、移築したんだそうです。その為ではないでしょうが、即席のホームにモーターカーが線路に止まっているだけで列車は展示されていません。
駅跡を単体で訪れる方も少ないでしょうが、芝桜が満開となる春先に、文化センターにも訪問してみてください。当時ここを列車が走っていたんだって感じ取れますよ。ちなみに現在では渚滑線の関連する設備は濁川駅跡など ごく一部を残して殆どなくなってしまったようです。一部鉄橋に遺構があるほかは、まず渚滑線の様子は伺い知ることはできそうにありません。 |