マッカウス洞窟は人気ドラマだった「北の国から」の純と結のデートのロケで使用された場所でもありますが、貴重なヒカリ苔の生息地として有名でもあります。ヒカリ苔とは名前の通りコケが光る?ってのはウソで、原糸体と呼ばれる部所が持っているレンズ状態の細胞が液体状となっていてその葉緑体に光が当ることにより反射した光が私達人間には光っているように見えるわけです。
ですから若干なりの光が差し込む場所でなければ確認する事は難しいかもしれません。ヒカリ苔はヨーロッパ、ロシアの北部に広く分布しているほか、日本では中部以北から北海道までに分布しています。しかしながら環境の変化に敏感で、温度や湿度の変化によっては簡単に枯れてしまうため絶滅が危惧されているそうです。
明治43年に長野県千畳敷で発見されたのが始まりでマッカウス洞窟のヒカリ苔は昭和16年に発見されました。ヒカリ苔の保護のため天然記念物に指定されていますが、比較的容易に見ることができます。長野県佐久市や東京都の北の丸公園、埼玉県の吉見百穴が有名でもありますが、規模から考えるとマッカウス洞窟が最大かもしれません。暗く湿った環境を好むためまだ発見されていないヒカリ苔もあるそうです。
マッカウス洞窟そのものは安政5年に松浦武四郎が発見し野宿に使用されたことが文献で残されていますが、その時代はヒカリ苔の存在は知られていなかったのかもしれません。
冬はとにかく寒い場所です。洞窟には夏でも上部から水滴がたれてきていますが、極寒な環境で水滴が凍って、氷柱ができます。その形が筍に似ていることから氷筍というそうです。冬季のアクセスは知床横断道路も通行できませんのでかなりの不便をしいられるかもしれませんが、その分自然を楽しむには十分ではないでしょうか。 |