北海道に旅行される方の大半は飛行機を使われることでしょう。飛行機の楽しみの一つに空からのパノラマを見る事です。ところが天候や飛行ルート、時間帯、季節などによって全く見えない時や、運が悪く座席が中央だったり、翼の上だったりすることもありますよね。
ナビも北海道を旅行するにあたって、何度となく飛行機を利用しています。上記のような視界が得られない場合は、ひたすら爆睡を決め込みますが、もし視界が良ければ空の景色の旅も楽しんでいます。そんな中で、飛行機から撮影した景色をいくつか掲載してみます。参考になさってくださいね。
基本的にナビは羽田空港ベースで北海道各地の空港を利用しています。そのため関西方面や九州方面から北上する飛行機とは飛行ルートが違いますのでご了承ください。

機内撮影で必ず守っていただきたい最低限の約束事
1 他の乗客の迷惑にならないように注意してください。
   夜間 平気でフラッシュ焚いている人がいます。自分のそばでそんな行為されたら不快ですよね。考えれば判ることです。
2 離発着時はもちろんシートベルトサインが消えるまでは撮影しない。
   デジカメなどの電化製品でも操縦に影響を与えることがあるそうです。水平飛行になってから必ず撮影してください。
3 キャビンアテンダントに飛んでいる場所を聞いたりしない。
   今どこら辺?って言われても地図に精通してなければ判りませんよね。CAの業務に支障をきたす行為は遠慮するべきです。
これ以外にも運行に支障をきたす行為、マナー違反は慎んでください。どうしても気持ちが高ぶってしまいます。今回掲載する写真は全て水平飛行になってから撮影したものだけです。もちろん、飛行ルートなどの条件が良かったからでしょう。それでも100回以上も搭乗しているのに数回しか巡り合わせていません。それだけ確率が低いのだと思います。必ず見られるという訳では決してありません。その事をご理解ください。

お勧め飛行機は旭川空港行きか女満別空港行きなどの道内通過タイプの飛行機です。函館、新千歳、帯広、釧路空港行きの場合海上で着陸態勢に入りますので、写真を撮ることはできません。また逆のパターンですが離陸後海上付近を飛行中ベルトサインが消えることが殆どですので帰りの飛行機も同様です。ただ、東北地方を見るには全ての飛行機で可能です。時期的には湿気の少ない秋口から真冬が適しているようです。夏場は晴れていてもガスがかかっているようで視界もよくありません。

新千歳空港行きの飛行機から宮古付近の景色です。この日は東北地方は雨でした。しかし宮古付近は雨が上がったようです。雲の上ですから当然飛行機は晴れている場所を飛行します。しかし、この日はさらに上空に雲が広がり太陽の光が屈折しているようで、地上には怪しげな黄色い光景が見渡せました。多分地上から見たら、普通の黄昏なのかもしれません。何とも言えない見た事のない美しい光景でした。
 新千歳空港行きの飛行機で、おおよそ下北半島付近です。飛行時に日没に遭遇した時の景色です。徐々に太陽が下がって行く景色は神秘的でした。写真だけ見ると日の出のようにも見えますね。
 新千歳空港行きの飛行機で、ベルト着用サインが消えて少し経つと、山肌の中から大きい市街地が見えました。ここは会津若松市上空で、中央下のグランドは会津陸上競技場で右側には県立博物館、さらに上には会津鶴ヶ城が見えます。四方黒く見えるのがお城のお堀です。超望遠のレンズで見たときにお城が確認できたので会津若松と判断し、のちに確認できました。
 旭川行き飛行機の上空で十和田湖付近を飛行しています。中央のでっぱりが御倉半島で、右下が青森市街、奥入瀬渓流になります。左の付き出た半島が中山半島でふもとに有名な乙女の像があります。独特な2つの半島を見て十和田湖と判断できました。
 画質が落ちていますが、青森市街です。中央の黄色く見える船は青函連絡船で使用されたメモリアルシップ八甲田丸で、左側に道路がありますが、青森ベイブリッジです。丁度船と橋の交わった場所が青森駅になります。過去に青森にバイクツーリングした時に、地上から橋や八甲田丸を見ていたので、青森市街だと判断できました。
 旭川行きの飛行機の上空で下北半島の恐山付近を飛行しています。正面の湖は宇曽利山湖で、右側の白く見える場所が恐山です。白い部分は砂浜で極楽浜と言うそうです。超望遠で恐山本堂が見えたので恐山と判断できました。
 旭川行きの飛行機の上空で新千歳空港のすぐそばを飛行しています。半円形のターミナルの上方に2本の滑走路、下方にも2本の滑走路が見えます。JALやANAの飛行機が多数駐機しているのを確認できた上に、独特の半円形のターミナルであることで千歳空港と判断できます。まさか旭川行きが新千歳空港のすぐ上を飛ぶとは思ってもいませんでした。多分苫小牧付近の海上まで新千歳空港行きと飛行ルートが共通で、降下する必要のない旭川行きは、そのまま上空を通過するためと考えられます。
 旭川行き飛行機の上空で桂沢湖付近を飛行中です。縦に縦走する白い道は国道452号線で下方が夕張方面です。白い雲で見にくいですが桂沢大橋があります。この白く見える道を上にたどって行くと見にくいですが桂滝橋があり右手が芦別方面、左側は三笠方面になります。着陸態勢になる少し前でしたので、大きな湖が印象に残りのちに桂沢湖と確認できました。
 女満別行き飛行機の上空で襟裳岬付近です。北海道の地図で簡単に判断できます。空からですと思ったより細長いんですね。ナビも最初は室蘭付近ではないかと思いました。しかし、女満別行きが千歳空港方面の飛行ルートを飛ぶのは不自然ですし、岬から陸地を確認しても市街地はなかなか現れませんので、襟裳岬だと確信できました。
 女満別行き飛行機の上空でオンネトー付近です。2つの白い山のうち左側が雌阿寒岳、右側が阿寒富士です。手前の白い部分はオンネトーです。2月の極寒の時期ですが、積雪の状態もはっきり見わけられるものですね。
 女満別行き飛行機の上空で阿寒湖付近です。右斜め上にある線は国道240号線で右端中央には阿寒湖温泉街があります。中央部上に雲がかかっているところは雄阿寒岳です。上記オンネトーと同じ飛行機で撮影したのですが、雄阿寒岳は積雪がありませんね。標高は雌阿寒岳より雄阿寒岳の方が100mほど低いのですが、ここまで違うのも驚きました。
   女満別行き飛行機の上空で能取岬付近です。半島の中央部に能取岬の灯台がはっきり確認できます。流氷が岬をおおっているのが判ります。とっても感動できる景色でした。まるで遊覧飛行と勘違いしてしまいそうです。風向きによっては女満別空港行きは一旦オホーツク海に抜けて北側から着陸することもあるそうですが、あまりチャンスはなさそうで、実にラッキーでした。
   女満別行き飛行機の上空で十勝川付近です。左側の白く太いスジは一級河川十勝川で下方に見える橋は国道336号線の十勝川大橋で右上の港は大津漁港、上方は太平洋です。襟裳岬から海岸線を見てきて大きな川があるので十勝川と判断できました。
   女満別行き飛行機の上空で屈斜路湖付近です。湖面が白く結氷していて雲も混ざってしまい判りにくいですが中央にある島は屈斜路湖の中島です。美幌峠はその下側になります。
   中標津空港から羽田へ向かう飛行機の上空で摩周湖付近です。中央下方に見える山が西別岳、その上にはカムイヌプリ(摩周岳)がはっきり見えます。中標津空港から離陸する飛行機は風向きによって、今回のような摩周湖付近まで西進し、以後釧路方面に南下するコースか、野付半島を東進し、以後南下して釧路方面に向かうかのコースになります。どちらも晴れていれば絶景が現れると言えます。