おんなですもの

作詞  納羽(なわ) 汀





のれんを分けて 馴染(なじみ)のひとが

お店の奥の とまり木へ

横にこしかけ お酌する手で

待っていたわと 小声で言えば
無口の髭(ひげ)が うなずくばかり

つくしてあげたい ひとりでしょうか


いつもの椅子で 飲でるひとが

雨の今夜は まだ来ない

どこかの店に より道ですか

おんなですもの うす紅(べに)さして

待っていますわ いついつまでも

夜更はみぞれに なるのでしようか


のれんをおろす 袖先ぬれて

おちる涙が ひとしずく

あのひと待ってりゃ きうきするわ

おんなですもの こころの隅で

恋をしてたわ はずかし嬉し

淡雪(あわゆき)ふたりで くらしましょうか





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