2015年6月12日 箱入り完成


外観/内部の紹介
フロントパネル
フロントパネル(通電状態)
内部写真(メイン基板上に各ユニットを装着する前の状態)
内部写真(メイン基板上に各ユニットを装着した状態)

ATT(20dB)=ONした時の振れ SG-MODEにするとANT端子にS9+50dBの信号が印加される
B
  Sメーター                 初期立ち上げ表示             通常動作(Normal)
Sメーターは、100uAの安物ですが、弱電界から強電界まで表示します、シールを作成し、麦球で照明します、Sメーターは1ステップ=5dBです。 電源ON時、約1秒間の初期化表示。 意味不明の表示が1個ありますが、バグではありません、AGC=Slow/Firstを追加したため、Slow=ON、First=OFFです。

製作した各ブロック
DISPLAY+CPU                 DDS                   POWER

表示器はLCDではなく、ELを使用したため視野角には全く問題なく、LCDのような残光性はありません。CPUはDISPLAY基板の裏側から抜き差し方式のユニットにしています。 2台相当の受信機と、各ブロックの調整や特性確認のため内部にSGを装着させています、DDS(10bit-DAC)4個+VFO用DDS(12bit-DAC)計5個装着しています。原発クロックは27MHz(外部基準10KHzにてロック) システム全体に供給する電源ユニット(±12V、±5Vとデジタル供給用+5V/+3.3V)
フィルターユニット                AF-AMP           オールパスフィルター
RockwellCollinsメカフィル(2.5KHzと4KHz)、村田セラミック(10KHz)の3種類が切り替えられます。10KHzはISB電波受信時に必要。 ヘッドホンジャック/HP-VR/SP-VRが直接パネル面に出せるよう一体にしています。スピーカーアンプ/ヘッドホンアンプ/メーター駆動回路が同居しています。 オールパスフィルターは、メインルート=8段、モニタールート=6段構成にしていますが、4〜6段で十分です。
メインユニット               FLとAFPSNを実装                 全体
ANT信号を入力し、オールバンドRFブロック+IF(AGC)+検波ブロック IFフィルターとAFPSNはユニット形式としメイン基板の上に装着。 全体のユニットですが、この状態では美しいが、ワイヤリングするとゴジャゴジャします。

いくつかの機能
IF-シフト機能
本機能は、キャリアポイントを軸にフィルターの特性カーブが左右(下側又は上側に±999Hz)にシフトし、混信を除去します。基本的には3KHzステップで並ぶのが理想的ですが、アマチュア無線ですから、なかなか、又、帯域の広い電波が被ってきたりしますので、この様な時にNar帯域(2.5KHz)で本機能と組み合わせて受信すれば、少しでも混信除去が可能です。
SG機能
’SG’ボタンを押すとSGモードとなり、今、受信しているキャリアポイントの周波数が、ANT端子で、S9+50dBで入力されます。又、ATT=ONすればANT端子で、S9+30dBとなり、2種類の強度入力が出来ます。SG周波数は、上下任意の周波数を出力することが出来ます。これによって本機は特別な測定器を必要とすることなく、オシロスコープ1台で、各ブロックの特性カーブを確認したり、逆サイドやレベル調整を全て行うことが出来る。
RIT機能   F_LOCK機能  
最近の機器は周波数の安定化は問題とならなくなりましたが、少し古い機器では実機QSOでも気になることが間々あります。私の実機運用の中では、やはり必要となり機能を付加しました。’RIT’ボタンを押した時点で、自分の送信周波数が固定され、後は受信周波数は自由にシフトしてもOKです。この機能が有効となっている期間中は送信周波数と受信周波数は独立しています。 今まで、自作に使用していたロータリーエンコーダーは、秋月のメカ式25パルス/1回転の安価な部品を使用していましたが、デジタルチューニングの場合は本来ステップ数が小さいモードでチューニングしたい、例えば100Hzステップ以下とか、しかし、こうなると1回転のパルス数が多いエンコーダーが必要となります。アナログVFOに近い感覚にしようと思うと、10Hzステップで行いたいが、光学式で1回転でパルス数の多い(250又は500)部品で、尚安価でなると、なかなか見つかりません。今回は100パルス/1回転の光学エンコーダーが、ままの価格(¥2000台)で見つかったので、これを使用しました。クリック無しですから実使用してみると、運用中に周波数がシフトされることが間々あります。そこで、これも急遽追加で、F_LOCKスイッチを追加しました。
波形モニター
今までの受信機は、各局の信号受信と、自分の送信電波のエアーモニターを1台の受信機で行い、波形モニターは別の受信機を用意しFFT等で監視していました。しかし、これだとバンドを変えたり、他の周波数へシフトする毎に2台を常にチューニングやモードを変える必要がありましたが、今回の受信機で本機能を内蔵することによりメインルートを受信することで、常に波形モニター側もトラッキングしてますから特別な操作は、一切不要です。 下記波形は3.5KHz帯域位の送信電波です。
’SDR’ボタン  を押しONにすると、常に下側へ5KHzシフトした信号を復調し、10KHzスパンでセンター=5KHzポイントが受信キャリアポイントとなる。つまり、5KHzから下側5KHz=LSB信号で、5KHzから上側5KHz=USB信号が波形モニターに出力され、 SDR=OFFにするとメインルートのNormal復調信号をモニターに出力され、常に受信信号/自分のモニター信号が監視出来るする。
SDR側出力のLSB(2T)信号 SDR側出力のLSB(音声)信号
SDR側出力のUSB(音声)信号 SDR側出力のISB(音声)信号
Normal側出力の2T信号 SPAN=5KHz Normal側出力の音声信号 SPAN=5KHz
システム連携機能
これ等の機能は、トランシーブ機能以外は、送信機から一般的な信号(TXB)を本受信機へ接続しておけば実現します。TXBは送信時=5V以上、受信時=0V
SP-MONITOR機能
本受信機は、エアーモニターも共用していますから、スピーカーで受信している時に送信状態に入ると、スピーカーがアクティブになっていればハウリングが発生してしまう。  がOFFの時は、送信状態になるとスピーカーアンプがミュートされ音声は出てきません。但し、送信状態でスピーカーモニターしたい時がある。(音楽での音質確認やハウリングによる周波数ズレ確認等) この様な時は、SP-MONスイッチをONさせる。スピーカーVRの上下で可能ですが、操作が簡単です。
EXTEND機能
EXTEND=ONもモードでは受信フィルターがNar/Mid/Widのいずれのポジションにあっても、送信中のエアーモニター信号は、Wid帯域でモニターされる、受信に戻ると元の帯域に復帰する。EXTEND=OFFモードでは、送信中であれ受信中であれ選択されているフィルターのままです。
(ATT+AGC)制御機能
●送信状態にすると、エアーモニター用としてRFピックアップ信号を生成し、アッテネーターを通して受信機へ供給しますが、外部でのATTはある値以下は効果が薄れてきます。理想的には受信機内部にATTを入れたいですが、受信時と送信時に切り替える必要がある、本機は内部に20dBATTを内蔵しておりますから、これを利用して、送信時はATT=強制ON、受信時は戻す。これをTXB信号で自動切り替えしております。或いは別にTXB信号によりモニター専用の20dB以外のATTを挿入してもよい。
●もう1つのAGC制御機能は、送信状態から受信状態へ移行した時に、AGCのコンデンサーを数百mS期間放電させ、即座に最大感度から受信可能となるように制御している。
トランシーブ機能
 TR=ON状態だと、今までの自作した送信機とバンド/周波数/モード状態がトラキッングします。OFF状態だと送信機と受信機は独立状態です。但し、本機能は送信機とシステムケーブルで接続する必要がある。 今までのTXB信号による制御機能は、このTR機能とは別です。

測定結果(感度/歪関連)
IF_455-OUTの2T信号です。
ANT端子入力=S9+50dB時
最大許容入力=S9+50dBに設定しており、IM3=-70dB以下がキープ出来たため、満足しております。S9+60dB信号を受信したとしても回路的に飽和はしません。AGCのレンジが上限から外れていきますが、実使用的には全く問題ありません。ただ測定器替わりのような使い方では、S9+50dB以下の入力信号で確認すること。もっともS9+50dB以上の強力な電波を受信するような事は無いでしょう。 ある方を除いて。
AUDIO-OUTの2T信号です。
ANT端子入力=S9+50dB時
IM3=-70dBを割っておりますが、メーカー製と比べても胸が張れると思います。
AUDIO-OUTの2T信号です。
ANT端子入力=S9+30dB時
IM3=-70dB以下をキープしており、各局の強力な信号は強くてせいぜいこんなもんです。
感度測定は、シールドルームがある訳でもないから、安定したデーターを取得するのが難しいです。実際はJIS-Aカーブ等決められたフィルターを通しての測定となりますから、実際はこの値以上の数値が出ると思います。
本機のAGC特性を掲載しておきます。
AGC動作点=S5位に設定しております、AGCレンジは設計上=80dBあります。


関連資料

ブロック別全回路図 ブロック別部品表
ブロック別概説 ブロック別シルクデーター
製作途中経過報告 全体結線図
確認・調整法 操作マニュアル
変更・改修内容


                           ブロック図
【概要】
受信機としては、オールバンドPSNダイレクト受信機(Neptune受信機)を製作しましたが、各方式により長短があります、ダイレクトの最大の特長は、例えばLSB受信している場合に受信キャリアポイントを含め上側の信号が入ってきても、全くAGC抑圧を受けることがありませんから、キャリアポイントでの妨害電波が入ったとしても受信信号が小さくなる事はありません、短所としてはAGC動作点より大きい信号は一定レベルですが、動作点より小さい信号は比例的に小さくなり、AGCレンジが小さいため、弱い信号エリアではボリュームの上下が必要となります、但しS/N、忠実度は非常に良好です。本受信機はダブルコンバージョンタイプで、ダイレクトと比較するとAGCレンジは広いため、信号の強弱は安定に受信出来ますが、ダイレクトの長所が欠点となり、短所が長所となります。

【特長】
1.内部にSGを設けて、SG測定器は不要です。ANT端子にてS=9/9+40dBの2レベルの信号印加が可能です。
  受信周波数を中心に最大1Hz分解能で上下に任意周波数の設定が出来ます。
2.ANT端子入力で、0dB/20dBのアッテネーター切り替えを付加しております。
3.2nd-IF(455KHz)のフィルターは、コリンズのメカフィル(2.5K/4K/10K)を使用、チョイ高いけど(¥8000/1個)
  でも高級受信機には相応しい。
4.IFシフト機能を搭載し、最大1Hz分解能で±999Hzまで可変対応、フィルターの帯域幅を上下にシフトするため、例えば
  2.5KHzフィルターを選択して、3KHz下の局のキリキリ音と、3KHz上の局(LSB信号)が仮に帯域=3.4KHで
  400Hz分広い帯域だった場合は高域のシャポシャポ音が混信となりますが、IFシフトによって、両信号の混信を回避する
  ことが出来ます、IFシフトは狭帯域のみ有効です。これによって、選択度の良好な受信機となります。
5.スペクトル確認が出来るモニター信号で、SDR=ONモードでは専用の検波により受信周波数から5KHzシフトし、
  最大±5KHzのモニターが常時可能です。OFFモードでは、通常の選択した帯域の検波信号がモニターとして
  出力します。受信機を2台内臓しているのと等価です。
6.復調信号は、LSB/USB/ISBの3モードに対応。
7.スピーカーVRと、ヘッドホンVRは独立して設ける。
8.SP-モニターSW=OFFでは、送信時はSP-AMPにミュートがかかりハウリングしなく、ONではSPモニターも出来るよう
  SWが付加している。
9.EXT-SW(エクステンド-SW)を設けて、ONでは送信時=システムで最も広い帯域(10KHz)で受信するようになり、広帯域
  エアーモニターを行う、OFFでは設定しているフィルター2.5KHzであれば、その状態でエアーモニターを行います、これは
  自分の発射電波を通常はONモードで使用しますが、上下信号の聴覚テストをする時に狭帯域としたい時があります。
10.RIT機能を付加し、ONモードでは受信時と送信時の周波数は独立設定が出来ます。

11.自作送信機(TX-Neptune/TX-Uranus)とのシステムでトランシーブ機能が可能。



フロントパネルイメージ

バックパネルイメージ


10.7MHz セラフィル
RockwellCollinsメカフィル(455KHz)
セラミックフィルター
10.7MHz(30KHz幅)
455KHz(2.5KHz幅) 455KHz(4.0KHz幅) 455KHz(10KHz幅)

IF(455KHz)シフト

455KHzフィルター=2.5KHzで、LSB受信し、3KHz下側と3KHz上側に400Hz帯域の広いLSB信号が現れた時に、2.5KHz帯域で受信すれば、下側の局は全く問題なく、未だ余裕があります、しかし、上側の局の400Hz分(シャポシャポ音)が聞こえて混信となります。このような時に、キャリアポイント(IFシフト分)=+400〜500Hzすることによって、適度に混信除去が可能です。(ピンク帯域)


今まで自作機に使用してきた表示器は、LCDを使用してきたがTFTタイプではなく、面発光タイプであるため、視野角に制限がありアクセスタイムも大きく、今ひとつでしたが、ELタイプだとバックライトも不要で消費電流も小さく、視野角もフリーで非常に明るくて美しいです。今回はELタイプを採用することとしました。



波形モニター信号
【SDR=OFFモードの時】
選択帯域で、聴取している信号をそのまま出力しています。例えば、4KHz帯域での受信信号は、FFTの周波数軸=リニアーか対数表示させるかで感覚が変わりますが、私は、OFFモードでは対数軸でモニターします。何故なら、40Hz〜120Hz近傍を詳細確認したいため、よって、各局の2T信号電波を確認する時はこのモードにします。

  周波数軸=リニアー(SPAN=5K)   周波数軸=対数(SPAN=5K)   周波数軸=対数(SPAN=5K)



【SDR=ONモード】
このモードは、波形モニター専用の検波出力信号が出ます。この検波回路では、455KHzの10KHz帯域のフィルターを通し、5KHzシフトした信号をUSB検波して出力しています。よって、受信キャリアポイントを中心にして下側/上側の信号を同時モニターするには、FFT上でセンター=5KHzとして最大±5KHzまで可能です、もっと細かい部位を確認したければ、例えば、±1KHzを見たい場合は、Start-F=4KHz、Stop-F=6KHzとすればよい、私は通常±4KHz(Start-F=1KHz、Stop-F=9KHz)で確認しています。常時±5KHzの検波信号が出ていますから、確認したい任意の周波数帯域に設定すればよい。このモードでは周波数軸=リニアモードがよい

 Start-F=0、Stop-F=10K(±5K)  Start-F=1KHz、Stop-F=9KHz(±5K) Start-F=4KHz、Stop-F=6KHz(±1K)


上の各信号は、ISB信号を受信した波形ですが、通常は片サイド信号信号をモニターする場合は、私はSPAN=4KHz(Start-F=1KHz、Stop-F=9KHz)で確認しております。

                     USB信号を受信している時のモニター波形
                     ±4KHz(Start-F=1KHz、Stop-F=9KHz)
               


2015年2月19日
仕様を一部変更しました。SP-MonitorSW=送信時にはスピーカー出力をON/OFFするSWと、Monitor-Extend=送信時のモニター信号はノーマル帯域モードにするか広帯域モードにするかを切り替えるSW この2つはシーソーSWに変更し、S-VRとHP-VRをパネルから削除します。パネル上のVRツマミはメーターのDimmerツマミだけとし、SP-VRとHP-VRはロータリーエンコーダーで制御するよう変更した。



本受信機はW受信機と似た構成となり種々の搬送波を生成するための、DDSブロックのウエイトが大きくなり、検証を進めるに至っては本ブロックのPWB実装が必須となり、先ずはこれを完成すべく表示/CPU/DDS/電源ユニットのPWBアートワークが完成し出図した。2/25日に入荷予定。

    DDS回路図          表示回路図         電源回路図  

                      


   2015年3月2日
表示/電源/DDS基板が入荷した、組み上げ完了したので、これから通電作業に入る。
  表示基板ユニット(部品面)
ELパネルの上両側2ケ所を5mmのスペーサーを挟み固定します。部品面に実装する部品はELパネル/キー/LEDのみで、その他はハンダ面から実装する。
  表示基板ユニット(ハンダ面)
コネクタは、部品面のシルクで@番が合うように、デジトラは部品面のシルク形状と合うように装着します。
    電源基板ユニット
構造的には、TX-Neptune/Uranusの電源ユニットと同じ形態。
    電源ユニット取り付け
電源ユニットは、3mm板厚のアルミ板に8mmのスペーサーで取り付ける。
    バックパネル完成
TX-Neotune/Uranus製作時にバックパネル板が1枚余っておりました、今回も同じケースを使用する予定で、このパネル板を使ってバックパネルを完成させました。
 バックパネルに電源放熱器取付
電源ユニットアルミ板と放熱器の間にバックパネル板を挟んで組み上げ完成した状態。
    DDS基板ユニット
本基板は、一気に組み上げするのではなく、先ずは左写真の部品まで実装する、全実装した後に、面実装部品の足ハンダの修正は困難であるため、事前に3.3Vと5Vの消費電流を確認する。
3.3V=0.1A  5V=0.13A
  DDS基板ユニット完成


2015年3月6日
通電をしたものの、VFO出力(AD9854)以外の信号は設計通り問題なく出ました。とは言うものの種々の問題はありましたが、主に定数変更のみでOKでした。しかし、VFO出力は3日間悩みましたが今日現在はOKとなりました、原因、ここに至るまでの過程を列記してもよいのですが恥になりますので遠慮しておきます。結果はハード変更もソフト変更も必要ありませんでした、ここまで言うと予測出来ると思います。10KHz基準クロックを入力し、原発の27MHzがロックしているのも確認出来ました。これでシステムに必要な全部の搬送波(VFO用/2ndMIX用/455PSN検波用/SDR-MIX用/SDR-PSN検波用/SG用)を生成する事が出来ました。

オールバンドVFO用
2nd-MIX用
455-DET用(I/Q)
SDR-MIX用
SDR-DET用(I/Q)
初期画面  3.3V=0.1A
        5V=0.1A


通常画面  3.3V=0.4A
        5V=0.28A(SG=OFF) 0.36A(SG=ON)
この電流値が正常。

光学式エンコーダー

左=岩通アイセック (EC202A100A) 100パルス/1回転
右=コパル(RES20D25-201) 25パルス/1回転


今回は岩通アイセックを使用予定。


2015年3月12日
7種類のメニューコマンドを設け自由度を持たせました。
本機は、第1IF=10.7MHz、第2IF=455KHzがデフォルトでフィルター帯域は○KHzと絶対値表現ではなく、Narrow/Medium/Wideの3種類切り替えで、デフォルト値はNar=2.5KHz、Med=4KHz、Wid=10KHzであるが、それぞれ任意の周波数、帯域が設定出来るように対応した。メニューコマンドへは’UP’キー + ’DW’キーで電源投入する。メニューNOはエンコーダーで選択する。
Menu-No=1
初期化コマンドで全てのパラメーターはデフォルト値となります、’TR’キーで実行。
コールサイン入力。

Menu-No=2
光学式エンコーダーで、100パルス/1回転を使用するため、ソフト的に1回転のパルス数=100/50/25の3種類選択出来るように対応、但し、IFシフト/メモリー/メニューモードでは、感覚的に25パルス/1回転の方が操作性が良いので、この選択パルスは周波数チューニングのみに適用される。’→’キーと’←’キーで100/50/25のいずれかを選択し、’TR’キーで実行。
デフォルト値
100/1回転

Menu-No=3
第1IF周波数の設定、’→’キーと’←’キーで希望桁へ移動しエンコーダーで設定する。フィルターのセンター周波数。
デフォルト値
IF1=10.708MHz

Menu-No=4
第2IF周波数の設定、’→’キーと’←’キーで希望桁へ移動しエンコーダーで設定する。フィルターのセンター周波数。
デフォルト値
IF2=455KHz

Menu-No=5
フィルター帯域(Narrow)の設定、帯域幅の1/2周波数を設定する。デフォルト=Rocwell-Colinsの455KHz(2.5KHz)
デフォルト値
Nar=(2.5KHz)/2
=1.25KHz

Menu-No=6
フィルター帯域(Medium)の設定、帯域幅の1/2周波数を設定する。デフォルト=Rocwell-Colinsの455KHz(4.0KHz)
デフォルト値
Med=(4KHz)/2
=2.0KHz

Menu-No=7
フィルター帯域(Wide)の設定、帯域幅の1/2周波数を設定する。デフォルト=455KHz(10KHz)のセラフィル、ISBモードでは本帯域を使用する。
デフォルト値
Wid=(10KHz)/2
=5.0KHz
各メニューコマンドの実行後は、左表示が出た後に通常動作へと移行する。
通常動作表示



2015年3月18日
関係各位様、前半工程(6種類の搬送波の生成)これだけでも色んな形へと発展出来ますのでお遊び出来ます。全ステージの周波数は自由設定出来ますから手持ちのフィルターでも展開出来ます。後半工程は今しばらく時間を要します。先ずは必要とするキャリアの生成とコントローラーをきっちりと仕上げておく必要があります。関係者へは私からの支給物を発送しておきます。                                                            
3月18日時点での関係資料です。DDS基板のREF番号が入っておりません、よってDDSシルク図面ファイルの中にREF番号図面と、定数印刷図面を入れております。又表示基板は組み上げると、ハンダ面のコネクター番号(行き先)が確認出来ないため、表示基板ハンダ面のシルク図を掲載しておきます。

  回路図0315  部品表0315 DDSシルク図面  表示基板ハンダ面シルク図

【表示ユニット
1. 不要部品があります、DISPLAY部品面を参照。(X 印)
2. ロタリーエンコーダーが100パルス/回転仕様で、結果としてF-LOCK機能が必要となり、2Pコネクタを追加しました(DISPLAYハンダ   面参照)、又この2Pコネクタとエンコーダーとの結線は、DISPLAY回路図を参照。
3. 順番としてハンダ面から装着し、部品面に装着する部品は、タクトキー/表示パネル/ダイオードの3種類で、その他はハンダ面から装着  すること、デジトラ/コネクタは、ハンダ面から装着した形状のシルク印刷となっている。







4. 表示パネルと表示基板は、20ピンヘッダーを使用して接続する。

  
 

                                       

【DDSユニット】

1. VCXOへの供給電圧は、+5Vからダイオード2個を経由して行うこと、パターンカットと裏付けと回路図を参照。
.2. I/Q信号出力以外の出力信号は、トランスによりアイソレートされているため、GND基準ではない、
1.5D同軸の先端で51Ω終端しこの両  端で信号確認すること。




                J1/J2/J5/J6以外は、51Ω終端両端で確認のこと。



【注意】
表示基板のCNP7とDDS基板のCNP6をコネクタ接続しますが、本コネクターのみ1対1加工とならない、各回路図の信号名を確認し、合致するよう加工すること、よって、本コネクターのみ表示側とDDS側を明記しておき、結線時には間違えないこと、その他は1対1加工であるため気にする必要はない。



2015年3月22日  最終パネルイメージ



2015年4月1日
3月22日に最終イメージ図として決定したつもりでしたが、色々とご意見/提案等をいただいた結果、これで最後?。
本機の復調は、PSN復調であるがオールパスフィルター(AFPSN)は、基本的にハイブリッド送信機と同様な考え方です、フィルターの受信キャリアポイントを基準にして反対側帯域成分をどれだけ取り込むかによってAFPSNの位相保障帯域が決まります、IF-SFTも±999Hzまでしか持たせていませんから、セラミックのシェープファクターを考慮しても4KHzの保障帯域で十分です。と思いきやISB復調がありました、ISB復調は、キャリアポイントはフィルターのセンターで±5KHzを通過させますから使用するフィルター帯域の1/2は位相保障帯域として必要となります。LSB/USBのみであれば問題ありませんが、但し、SDR復調(PSN復調)は10KHz帯域の片サイド復調しか行いませんので、3KHz〜4KHzの位相保障帯域(6段)で十分です。 本編復調=8段、SDR復調=6段が理想構成となりましょうか 受信機の場合S/Nに神経を使いますので可能な限り使用素子数を少なくしたいものです。実使用では本編復調も6段でもよいと思います、ISB送信電波で±4KHz以上の電波は基本的に無いはずです。参考にSDR復調に使用するAFPSNを掲載しておきます。


回路図



2015年4月7日
電源ユニットの取り付け方は、放熱器に直接デバイスを取り付け、背面パネルに127mmX64mmを開け、背面パネルの外側から電源ユニットを取り付け、4ケ所をビスで固定する。



2015年4月11日
IFフィルターブロック

Rockwelll Collins 455KHzメカフィル+CFS455H
受信機の心臓部とも称されるフィルター特性、いかに希望とする受信帯域以外の信号成分を排除出来るかはフィルターの特性に依存します。反面忠実度の高い特性を得るには、自作派にとってなかなか希望とする特性のフィルターが手ごろな価格で入手することが困難です。この度、Rocwell-Collinsの455KHzメカフィルを探した結果、SSBとして狭帯域/中帯域/広帯域の3種類として、2.5KHz/4.0KHz/8K又は10Kを希望するも広帯域用として購入可能なフィルターは6KHzで、8K/10Kが見つかりません。SSBとしては8K/10Kは不要ですが、本機はISB機能を持たせるため、6KHz(±3K)では狭い、最低8K(±4K)は欲しいものです。しかし、無い物強請りしても無い物はないです。よって、広帯域としては村田のセラミックフィルターで構成することとします。Collinsのメカフィルは手ごろな価格かどうか(¥8800/1個)? 私にとっては高級フィルターです。このブロックでは3種類のフィルターを切り替えますが、切り替え手段としてアナログSW(74HC4052)を使います。このSWは2回路4接点ですから4種類までのフィルターは切り替え出来ます、又2回路ですから入力側の切り替えと、出力側の切り替えで1個のICで論理的には可能です。どんな回路もそうですが、何種類かの回路を切り替える場合にいつも問題となるのが、回路間のアイソレーション、入出力間のアイソレーション、又本機はフィルターの切り替えですから、フィルター特性の保障減衰量がきっちりと得られるかが問題である。そのため、特に留意すべき事項が幾つかあります。
【留意事項】
1. 村田のセラミックフィルターは、メタルケースであるが、Collinsメカフィルは、プラスチックであるため、天面/周囲を銅箔テープで包みGNDする。
           生身状態                        銅箔包み状態
  

2. 切り替えSW(74HC4052)は2回路はあるものの、入力側に1個、出力側に1個の使用とし1回路づつ計2個を使用する(入出力間アイソレーション)
3. SW出力側の受けは低インピー受けとする。(フィルター間のアイソレーション)

パターン化すれば、さほど神経は使わない。本回路で切り替えた時の特性結果を下記に掲載しておきます。

                            
回路図

広帯域モード
村田(CFS455H)
SPAN=20KHz
中帯域モード
Collins(4.0KHz)
SPAN=10KHz
中帯域モード
Collins(4.0KHz)
SPAN=20KHz
狭帯域モード
Collins(2.5KHz)
SPAN=10KHz
狭帯域モード
Collins(2.5KHz)
SPAN=20KHz


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