ブロック図
TX-Neptuneと全体構成は似ておりますが、MT-Pluto/TX-Neptuneは100%PSN方式によるSSB生成であったが、 本機は、基本的には128KHzのメカフィルによりSSBを生成している。下にNECと富士通の特性を掲載しておりますが、中心=128.0KHzで-40dB位落ちており、上側がパスバンド内となるように、USB信号として生成しています。この場合約200Hz以下の変調信号はフィルターにより阻止され伝送されなくなります。PSN方式のように低域伝送を可能にするには、 キャリアポイントを128.0KHzから200Hz高いポイントへ移動させる必要があります。 但しこの場合、128.2KHzから下側の傾斜成分が逆サイド抑圧特性として漏れてきます。 そのため本機では忠実度を上げるための低域伝送を可能にせしめるため、 キャリアポイントを十分高い方へ移動しても逆サイド特性が問題とならないように、2段〜3段のAFPSN入れてPSN変調している。PSN+フィルター構成によりSSB信号を生成しているのでハイブリッド方式と称している。AFPSNの詳細はTOPページのAFPSN項目を参照して下さい

● フィルターの帯域幅=3.4KHzと3.0KHzに対して400Hz広いため、オーディオフィルターを入れて0.1KHzステップでカットオフ設定出来るようにしています。
● 平衡変調器では、128KHzのUSB信号であるため、LSB/USBモードの切り替えはIFミキサーの搬送波を10.7MHzに対して高い又は低い搬送波で変換することにより行っている。
● フィルターは128KHzのみだけではなく、手持ちの色んなフィルター300KHzとか455KHzとか1.5M/5.5M何でも、ユニット形式にしているため任意のフィルターを差し込み周波数を設定すれば使用出来ます。
● その他、メーター駆動、表示方式等はTX-Neptuneと同様である。




キャリアポイント、CP=-999Hz〜+999Hzまで、1Hz分解能で設定出来るようにしています。128KHzの搬送周波数を変化させた場合、最終出力周波数の変化がないように、本機はVFO周波数ではなく、IF周波数=常に10.7MHzとなるように、IFミキサーの搬送周波数を制御しています。

フロント
バック
MAIN基板
128KHzフィルター

DDS基板

終段アンプ    3段PSN
  
NECメカフィル特性
富士通メカフィル特性
終段にて280mW出力時の2T信号

フィルター端子図

入力側(ソースインピーダンス) 出力側(シャントインピーダンス)
富士通         3.9KΩ         4.7KΩ
NEC-AType         470Ω         6.8KΩ
NEC-BType         6.8KΩ         6.8KΩ

ACN動作

 平衡変調器のキャリア漏れがあっても、キャリアポイントの位置によって例えばCP=000(128.0KHz)では-40dBの落ち込みがありフィルター出力からキャリアアンプしても安定したキャリア検出が出来ず、CP=-側では完全にキャリア検出は出来ません。そこでACN動作は、受信状態の時のみ行うのであって送信時は調整最適値に固定するため、受信状態には強制的にキャリアポイントはCP=000+500Hzに固定しています、こうしておくと、シェープファクターのあまり良くないフィルターを使用したとしても、キャリアポイントはパスバンド内に入っており、安定したキャリア検出が出来、ACN動作が安定する。送信に移行した時は設定しているキャリアポイントに移動させる。受信中は常に、安定したキャリア検出が出来なければACN動作は暴走し、逆にキャリア漏れを発生させてしまう。


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