半固定VRを廃止  最終回路図

 以前、車のIGコイルを使って電気柵を製作したが、まとめをしておく。と言うのもこの度、近所のおじさんが電気柵を作ったが動作しないらしく、私が電気柵を運用しているものだから質問にこられた。色々話を聞くと近くの解体屋でIGコイルを買ってきて松本無線(電子パーツを販売しているところ)でNE555のICを買ってきて作ったが原因が?と言われ、話を聞くだけじゃさっぱりで、話に終止符をつけるには持って来んさい、診てみるけん と言うしかなかった。又これで余計な作業が入り忙しくなる。調べてみると下記のようなIGコイルでパワーデバイスで駆動するタイプなのか、又12V供給ルートが端子から、どうしても不明である。
  

4線式のIGコイルで、4端子の内の1端子からプラグ供給(高圧)へとなっており、1次コイルへの12V供給となっており、1次/2次コイルのコモン端子から12V供給とはなっておらない。IG端子とGND端子は判明したので、12V供給も色々トライしたが、コイル電流が流れる気配がない。IGコイルが壊れているか端子間違いなのかいずれかであろうが、あまり時間をかけられないので以前製作した3線式のIGコイルを持っていたので、これを使って使用出来るようにして差し上げた。3線式IGコイルを¥1000で購入してもらい、オークションで3線式IGコイル4本セットで¥1000を購入した。これで後、4台製作出来る。3線式IGコイルを使った高圧発生器の製作をまとめておく。


【3線式IGコイル】

 3線式IGコイルは、以前調査した時に下記のような内部構造となっている。 +B端子に12Vを供給し、IG端子に1次コイルをエキサイトするための必要な期間パルスを供給する。最近の車には、このようなタイプは搭載されていないらしく入手困難になりそうだ。
 

IGコイルを駆動するための発振デバイスは、12V駆動が出来て簡単に入手出来るインバーター4069を使用することにする。74シリーズでは5Vでの駆動となるため、40シリーズでは18Vまで使用出来る。無安定マルチで発振させ、パルスエッジから必要とするパルス幅を作成する。発振周波数としては通常、数Hz前後を使用する、VR1で50Hz位まで可変できるようにしている。C3により矩形波を微分してIG-Coilの1次通電電流期間を設定する、C3とR9の時定数で大きい程通電期間が長くなる。最終的にはC点波形でIG-Coil内のトランジスタを駆動させる。12V車に使用されている物は12V単一電源でOK、但し、IG-Coilによってはドライブ電流を変えてやる必要があるみたいだ、ドライブ電流はR6によって設定してやる。冬場は寒いので、IG-Coil内のトランジスタHFeも低下するため、少し余裕をもってドライブする方が良いでしょう。Q1とQ2は小信号用のトランジスタを使用。
 

各点の波形とプラグから放電される高圧を測定した。1発目は15000V以上でピークでは2万V位となる、勿論これは無負荷状態である。
 
 
                         

今回の製作で使用した部品リスト
        

最後にプラボックスに収納して完成。