『テニスクラブ会員投稿日誌』

★第2号:
『事務局と厄介な会員とのお話』
(投稿者:会員=しゅうさん)

(▽写真はクリックすると拡大します。)

最近のお話です。 U市の市営コートを雨のため中止とした時の、厄介な会員との顛末です。 こんな会員もいるのだと、事務局に同情したい。

不運な事情が重なったとはいえ、ちょっとした連絡で防げたのではと、傍観者は思うでしょう。 しかし、実務ではかなり、頻度の高い発生率を誇っている事例です。
時間を追って状況を見てみましょう。

事務局A氏は大分前にU市のコートを、予約していた。事件当日は15時ー19時にテニスコートを予 約し、公開していた。

@天気予報では、翌日(当日)は1日中雨で、恐らくテニスは中止であろうことが、予想されてはいた。
そこで、事務局A氏は、前日、参加者予定者の意思を確認していた。
それに応えて、参加希望者の会員B氏は、少々遠方のため、当日13時に自宅を出るので、中止の場合は、 13時までには、携帯に中止連絡を欲しいと希望した。
連絡がなければ、予定通り出発し、14時30分に駅の集合場所に行くと連絡した。 事務局A氏は、了解の返事をした。(重要なポイント)

A”テニスをどうしてもしたい”会員B氏は、当日雨模様ではあったが、13時過ぎても中止の 電話がないので、実施可能なのだと決め込んで、自宅を出発した。
(注:事務局A氏は、13時に中止のメールを入れたが、会員B氏は、すでに13時前にパソコンを切 っていた。従って、中止の情報は伝わっていない。)
→不運な事情の発生(1)。

B会員B氏は、車を駐車した時点(13時30分頃)で、携帯の着信を確認したが、何もなかった。
会員B氏は、自宅に電話した。が、事務局A氏からの連絡はなしとのことであった。 そこで、事務局A氏の携帯に電話をしたが、電源が切られていて、繋がらなかった。
小雨が降ってはいたが、連絡なし=実行、なのだと確信し、会員B氏は、さらに、駅まで歩いた。

C会員B氏は、電車を待つ間、再び、自宅に電話し、連絡がないのを確認した。
また、事務局A氏の携帯に電話をしたが、繋がらない。13時53分発の快速に乗った。

D会員B氏は、14時20分過ぎに、集合駅に着いた。ホームで、携帯の着信の確認をした。何も来て いない。
また、自宅に電話をした。連絡がない。
ここで、会員B氏は、本当に実行するのだろうか。このまま改札口をでてもいいのだろうか。 連絡なし=実行は、信用できるのだろうか。と、大層疑問には思った。
事務局A氏の携帯に電話をした。が、やはり繋がらない。

そこで、事務局A氏の自宅電話に初めて電話をした。すると本人が出てきた。
会員B氏は、連絡がないので、集合駅まで来ている旨を伝えた。
事務局A氏は、13時に中止のメールを送ったと話した。
会員B氏は、中止の場合は携帯に電話をくれるようになっていたが、来ていない。
また、これまで何回も携帯に電話をしたが、繋がらなかった、と訴えた。
事務局A氏は、携帯の電池が切れていて、充電中だと話した。
(携帯に中止の電話をすることは、どうなったのか。)
→不運な事情の発生(2)。

E会員B氏は、中止なら、中止と決定してください。このまま帰るからと、言った。
事務局A氏は、改めてコート管理事務所に連絡した。確認すると、コートは使用不能で中止との こと。事務局A氏は、中止を宣言した。

F会員B氏は、直ちに、反対ホームに行き、帰りの電車に乗った。
乗車駅の自動改札からは直接出られず、駅員から、上記駅間の往復切符料金を請求された。
会員B氏は、不本意ながらも精算した。
→不運な事情の発生(3)。

会員B氏は、上記不運解消のために、ポイント毎に都度電話をするなど、努力したことを、自分 で自分を評価したと、話した。(すなわち、自分の行動には、自己満足している、とのこと。)

以下は、会員B氏の発言である。
上記@で、ほぼ中止は予測出来たのは事実です。
しかし、中止決定の責任者は、私では、ありません。私は、あくまでも参加希望者であるからです。
まして、事前に、中止の連絡がなければ、参加しますと告げてあります。だから、私からは、 中止は出来ません。また、テニスをしたかった。参加者としての信義を守り、貫いたと自己評価して います。
以上が、顛末です。

<作者意見:>
会員B氏には、命令を忠実に守る、律儀な性格が出ているようです。
テニスをしたいと言う一心な気持ちは伝わリますが、直接解除命令がないので戦後も山に隠れて、1人 で戦争を続けていた、旧日本兵の態度と、どこか通じるものがあるようで、驚愕します。

もちろん、事務局A氏が、会員B氏の携帯に中止の電話をして、確認しなかったことが、最大の原因で はあります。
メールを入れたというが、@で、中止の場合は、携帯に電話することを、了解したと、返事をしていた のだから、その通りにすれば、終了であったはずです。

ただ、事務局A氏の不運は、会員B氏が、余りにも”テニスをどうしてもしたい”人であり、律儀に拘 りを持ち過ぎる性格者であったことであります。多くの人は、途中で、勝手に自分で雨で中止と決めて 動かないはずです。会員B氏の行動は、正解しすぎるとは思いますが・・・。

中止時の処理は、事務局サイドでは、気を使ったきめの細かい対応によって、やっと、マイナスが ゼロになるのだと自覚しました。(実行がゼロポイントとすれば、中止はマイナスポイントである。)

計画は実行する方が楽であります。中止するには、本当に緻密な連絡・行動を、しなければ、今までの 信頼をすべて失うと、覚悟しなければなりません。言った、言わない、のことではなく、確認したかど うかです。安易な中止は、互いの信頼関係をなくし、忠実者を失います。 いつでも信用される事務局になるように努力しなければと思いました。

会員B氏は、自己の一連の行動を、良くやった!!と、自画自賛していて、遺恨は残らなかったようで はあります。
それにしても、会員B氏は、これからも、こんな頑固な生き方を続けるのでしょうか。
ご苦労なことではあります・・・。

(05/06/10)
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