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嫁さんが入院した時、何回か『家に帰りたい』と言うのを聞いた。
病状が少しでも好転したら、帰れるだろうとは、思っていたが、日が経つに連れ、新たな症状が発現してきて、
結局、1ヶ月少々の入院で、亡くなってしまった。
亡くなった夜、出来れば自宅療養という状態での帰宅を希望していたのだが・・・、ともかくも、
期せずして、自宅に帰り、一夜を家で過ごせることが出来たのは、これはこれで、”良かった”のだと思っている。
葬儀の日程まで日数があり、翌日の午後2時すぎには、車で本来の安置所に移動して行った。
翌日に納棺し、その翌日が葬儀であった。葬儀後はお骨になって、再び家に帰ってきた。
このまま家にずっとおいて居てもいいのだろうが、近くの墓所にお墓を用意した。
そこは、自宅から車で10分ほどのところで、テニスコートも近所にあり、頻繁に観には行けるところである。
これで一段落なのだろうが・・・、やはり、本人の『家に居たい』という遺志を思い、分骨し、家にも置くことにした。
亡くなった本人の意を思い、それに添って対処でき、それが、残された者の安寧を得ることに繋がれば、最良の対処になるだろう。
私にとっても、分骨を自宅に置いておくことが、独り身の寂しさを紛らわすための対処として充分意味がある。
家族を失って、糸の切れた凧のように、風の吹くままに、どこにでも飛んで行ってしまわないように、自宅に拠り所となる”重石”が
必要なのである。