入院日記
修理ついでに普段見えない部分を見てみよう。




トラブル集のところにも書いた「ミッションからのオイル漏れ」。
この修理と同時に「リアブレーキディスクの交換」も必要だったので、2007年5月にディーラーに預けてから約1ヶ月経ちました。
どう考えても自分では出来ない作業なので素直にディーラーに預けたし、その修理にどれだけ時間がかかっても
良いんですけれど・・・・・・・まあ、北海道ツーリングに間に合えば良し・・・・・その修理の間に是非見てみたい所があったんです。
それは、Kのエンジンの中身。正確にはクラッチ部分ね。

ミッションからのオイル漏れを直すには、その構造からエンジン部とミッション部をクラッチのところで分割しないと修理出来ない。
ってことは、K100RSはその修理の間車体後半部分がほぼ全バラ状態になるわけで。
個人的にミッションのオイル漏れの部分を見たかったし、BMWエンジンのアキレス腱とも言えるクラッチディスクの磨耗状態も
チェック(自分の走り方でどの程度磨耗したか)してみたいし、その他の部分も状態もバラしたついでにいろいろと見たかったので
修理が終わる前に何とか時間を見つけてディーラーへ行ってきました。

BMWディーラーにGPXで乗りつけて、早速工場内へ案内されるとそこには


     
痛々しいK100RSの姿が。
まるで解体途中のあんこう


とりあえず、必要な修理箇所の確認とその進行状況の様子から・・・・。



磨耗したリアブレーキディスク。これは交換。
もう部品も入荷済み。


     
で、こっちがミッションケース。
見た目はとてもきれいで、予想されたミッションシャフト部分からのオイル漏れも無さそう?
(写真左のケース中央部にあるのがミッションシャフト)



そのオイル漏れの原因となったのが、この角の部分。
黒色のミッションケースと銀色のケースの蓋との間のシールパッキンがダメになったらしい。


この部分のシールパッキンを交換すればOKなのですが、現在BMWはこのシールパッキンを単品では売ってくれないようで、
「ミッションケースのパッキンセット」じゃないと入手出来ない(と説明を受けました)。
せっかくなので、そのパッキンセットを全部使うべくパッキン類は全て交換。もちろんそのセットも入荷済み。


そして、このバラバラ状態でないと絶対見れないクラッチとご対面。



クラッチディスク部。
一番上に見えるのがダイヤフラム式のクラッチスプリング。


     
写真左・・・・こっちがいわゆる「クラッチディスク」?
新品5.3mm厚・使用限度4.5mm厚のところ、これは5.1mm厚だったそうな。
(5万km走って0.2mmか)
これはそのまま使用続行です。

写真右・・・・こっちがいわゆる「プレッシャープレート」?
こっちもいたってキレイ。これも使用続行です。
それにしてもこれらの大きさってかなり小さめ。確かディスクの方で直径18cmだっけ?
写真で確認する限り、80年代のOHVのRから350kgを越すK1200LTまで
同じディスク部品を使ってるみたいなんですけど・・・・・。


     
ちなみにエンジン側のクラッチハウジンク内は問題なし。
ハウジング下側がオイルっぽかったくらいで、掃除すればOKらしい。


あと他に見つかった要修理箇所として・・・・



ファイナルケースのオイルシールがダメになってました。
黒いゴムカバーの内部がオイルだらけ。
これも交換。
ついでにパラレバーのベアリングも多少のガタがあったので交換します。
現在この部品の入荷待ちです。


このベアリングが届くまで作業全体が中断してるような状況でした。
ディーラーの方の話では「なんとか6月中に仕上げるつもりです」と言っていたんですが、そんなに急がなくても良いんだけど。
※あの作業状態では工場内で非常に邪魔らしいので、早く元の形に戻したいらしい。
こっちも資金面での余裕が欲しいから。


ちなみに、この修理での見積もり金額は約17万円也。
今月来た市町村民税やGPXで頼んでる部品代、北海道ツーリングの予算・2台分の車検代etcetc・・を払う予定を考慮すると、
今夏〜今秋に支払う金額は過去最高にとんでもないことになりそう。
やはり10年選手(生産されてからだと16年以上?)のバイクを維持するのは大変だ。





2007年7月。
前回入院状態を見てきてから約1ヶ月後。都合2ヶ月程経過してます。
待っている間にブレーキホースの劣化も見つかり、その交換作業まで追加することになりまして、
予定がさらに延びたりしたんですが、このたび無事に退院することが出来ました。

で、また記念撮影で外した部品を撮ってきた。

     
これが今回の作業で交換した部品の数々。
ミッションやファイナルあたりのパッキン・ベアリングに、前後のブレーキホース。
リアのブレーキディスクは邪魔なのでどかしてあります。
ホースがやけに短いのは、途中にスチールパイプの部分があるから。
ついでに、フロント側のブレーキパットも使用限度に近かったので交換しました。


     
キレイになったブレーキホースまわり。



ディスクもやたらキレイに。
これが今回の部品の中で一番の大物。
一枚48000円也。


まあ、これで心配な部分は全て修理完了。安心して乗ることが出来るようになったんですが、
この修理でかかった費用・・・・・、全部で約26万円。想定外の出費でした。今後の資金繰りをどうしようか。