MOTRONICで遊ぼう
K100RSに強心剤投入!
ひょんなことから手に入れた『オーパーツ』のようなアイテム
むかしむかし、あるところにK100RS用に純正モトロニックをイジったスーパーストリートロムと言うモノがあったそうな・・・・・。
それは純正のと比べてキビキビと走れ回れるシロモノだったそうな・・・・・・。
なんて話をBB誌アーカイブスVOL.2で知りました。
ただし、そのときにはK100RSは遥か過去のBMWバイクになってましたから、今更手に入るアイテムじゃ無さそうだったし、
何しろまだ肝心のK100RSは手に入れる前だったはず。
車体が無いのだから、(それを読んでた時に)そういったモノを手に入れられるのか?って想像してただけだったと思います。
そしてK100RSを手に入れてから早や幾歳月。そういった記憶も薄れて、2012年春に装着したプラズマブースターの効果に
一喜一憂しながら走り回っていたんですが、2013年の夏ごろに何気なく眺めていたネットオークションで
このモトロニックが出品されてました。
一番最初の「この商品」の印象は「胡散臭かった」。パソコンの画面で写真を確認出来るものの、そのドコにも本物って証拠は無い。
モトロニックに貼っているシールはBB誌アーカイブスVOL.2で見たシールとほぼ一緒だったけど、それだって・・・・・・・ねぇ。
こういったモノは実際に走行してみないと、その商品価値ってのが判断出来ないでしょう?
で、暫く様子を見て他の人にも興味・感心があるかどうかを見極めてみようと観察(入札するかどうか)してみたら・・・・無反応。
誰も入札する気配が無い。やっぱりインチキまがいのモノなのだろうか?そういった感じの商品でした。
そういった様子を見ていて、いっそ自分が入札→購入してしまおうかどうかと、いつもの如くウダウダ悩んでいました。
でも、「偽物」だったらどうしようって不安感が、最後の一押しを出来ずにいました。
ところが、幸か不幸か仕事の付き合いで行ったプールサイドのBBQから帰ってきたときに、ネットオークションでまだ残っていた
これを見ていて酔っ払った勢いで最低落札金額で入札。やはり勢いって大切ですね。
おかげで無事にこれを入手することが出来ました。
商品が届いたら、まず確認したのがちゃんとエンジンが始動するのかってこと。それが何より心配だった。
車載のモトロニックからコネクターだけ取り外して、このモトロニックに接続→センタースタンド状態でセルを回すと・・・・・無事にかかった。
そのまま空ぶかしをしてみても・・・・・・・今までと同じ? そんな雰囲気の回り方をしました。
で、後日。ちゃんと車載のモトロニックと積み替えていつもの道を走り回ってみたところ、明らかに違いがあった。
まず加速感が全然違う。エンジンの回転上昇の勢いが違うと言えば正しいか?信号からのダッシュや中間加速時の加速が
前のモノよりも気分良く加速してくれる感じ。使ったことは無いけれど、加速ポンプとかそんなのを使ったような加速の良さがあります。
これに比べると、今までのK100RSがタンデムで走っていたと思うほどに加速感が無いし、かったるく感じる。
プラズマブースターを装着してそれなりに快活に走るようになったと思っていたのが、一気に霞んでしまうほどの走り方をするようになり
その効果にヘルメットの中で笑いが止まらないほど。
その他に気がついたコトと言えば、エンジンの熱気がスゴい。確か8月の初旬ごろ・・・・・・北海道ツーリングに行く前だった・・・・で
あの夏用サイドカウルを取り付けていた時でしたが、それまでよりもより高温の熱風が脛を襲うようになりました。
それを感じると、単純な頭脳で「純正よりも多くの燃料を使っているな」と想像せずにはいられません。
大体1時間くらいの試走の後、このモトロニックが間違いの無いシロモノと納得したら、また元々の純正モトロニックに戻して
北海道ツーリングに行って、その後の車検を受けさせました。
あの熱気を思うと「夏の間は使わない方が良さそう」だったから。
その一方で、ネットでこのモトロニックについての情報を仕入れようとしたのですが、全くと言っていいほど情報が無い。
2こ位のサイトでちょこっとしたのがありましたが、本当にちょっとだけで自分が納得する内容ではなかった。
もしかしたら、人気の無いK100シリーズのパーツだから、使ってる人(使ってた人)もほとんど居ないとか?
一時「K100RS フラットROM」なんて検索ワードが出ていたのに気がついた方はいますでしょうか?
多分、それは自分のせいだと思われます。
モトロニックの情報を探していた頃に、また別の想像(妄想)が頭の中に湧き出ました。
「自分のK100RSについてるモトロニックは厳密に言えばK1のモノで、もしかしたらK100RSのモトロニックとは中身が違うかも?」
そんな想像をしちゃったんで、またネットオークションで夜な夜な別のモトロニックを探し始めました。その結果・・・・・・
手元に4つのモトロニックが揃いました。
左上から「現在使ってるモノ」・「電動ファンが勝手に回るモノ」
「フラットROMってヤツ」「元々装着してたのと同型品」
まず『高速道路PAで給油後にイカれたモトロニック』とその後に使ってる『K1用』と言われたモトロニック。
まさかこんなにデリケートな品物だとは思わなかった。
で、色が違うのは、ケースの材質がアルミと樹脂製だから。
持ってみると、確かに重さが違う。
2013年の車検後からようやく本格運用を始めたモトロニック。
正式名称は「スーパーストリートロム」と呼ぶらしい。
このモトロニックですが、10月の車検後に取り替えたにも関わらず、装着後のエンジンの熱気がスゴい。
それまでも夏場の熱気で信号待ちのときなんか電動ファンが回ったりしてましたが、このモトロニック以後はそれがより顕著になって
信号待ちですぐに電動ファンが回り始め、その稼動時間も非常に長く回るようになりました。
その様子に「電動ファンが壊れたか?」と不安な一面を見せたりもしました。
が、その熱気が「燃料を多く使って走らせています」って証拠だと思うと、これは本物だったなと安心材料にも思えたり。
こりゃぁ、純正のヤツよりもダッシュがいいねぇ。純正のセッティング(?)から比べるとかなり元気に走ってくれます。
K100RSには一応RSなんて文字がくっついてますけど、このRSって文字は外しても問題無いんじゃないかってほどの
活気しか持ち合わせていません。日本で走らせるには、ちょっとおっとりしすぎの感があります。で、それを承知で走らせています。
そんなK100RSがずいぶんと性格が変わったような感じになって、市街地なんかでは非常に使いやすい特性に変貌します。
※いかんせん、ダル〜〜い感じの加速しかしないんで、そういう加速をやられると気持ちと現実の乖離が激しい。
流石、スーパーストリートの文字は伊達では無い。
これを使って年末までの2ヶ月くらいの間を走り回ろうと思ったりしてたんですが、仕事が急がしかったり、リアブレーキに不具合を
抱えてしまったりとかで、思ったほどの稼動時間を稼げなかったのが残念です。
そういった間ででも何とか走らせてみて分かったことですが、案の定、燃費が悪い。
満タン計測法でですが、純正のときよりも2〜3kmくらい悪い気がする。ま、元気に走り回れる代償と思えば、悪くは無い。
(装着してた最後に満タンにしたときに計算したら、約17km/Lでした。ほぼK1300Sと同じくらいか)
で、年末の忙しい合間を縫って、元々取り付けられていた同型品にしてみた。
見た目も貼ってるシールの色も部品番号も全て同じです。
マスキングテープに書いてるOKサインはディーラーでチェックしてもらった際の印。
2013年最終日をこのモトロニックを使って走ったんですが、ダルいことはダルいけど、そのダルさが逆に気分の余裕になる。
道の込み合ったところは前のスーパーストリートロム仕様モトロニックの方が快適だったけども、「別に先を急いでる訳じゃないし」と
気持ちを切り替えて走れば、そのダルさも・・・・・・・まあ、良し。今までそれで走ってたし。
今までと言えば、前のK1仕様モトロニック(・・・・で良いのか?)との比較ですが、特に差異は見当たらず。全く同じに思える。
K100RSとK1とドコが違うかを調べると、ファイナルギアの最終減速比と5速のギア比が違っているので、
その5速の部分で幾らかの変化が出てくるかなぁ〜と思ってたりしました。が、全く同じのようです。違うのがケースだけ。
何かしらの変化を求めたのが幻想だったのか。
2016年6月追記
久しく放ったらかしにしてた部分ですが(まあ、フラットROMで満足してるから)、また新たな動きがありました。
と言うか、思いも寄らぬモノが手に入った。
本当に『謎』のモトロニック
ビックリマークは区別のために自分で書き込んだもの。
榛名湖近くの某豆腐屋のオヤジが謎のエンジンを手に入れたように、このモトロニックがウチに来たのだけれど、
オークションでフラットROMを手に入れた時よりも、なお一層胡散臭かった。
しかし、騙されたと思って(本当に騙されたと思った)仮に車体に取り付けて走ってみたらば、「こりゃスゴい」
フラットROMよりも、さらに一回り力強く走るシロモノで、加速の仕方がさらに鋭い・・・・・気がする。
冷静になって考察すると、エアクリーナーからマフラーまで同一で、そんなに違うものなのか?・・・・・本当に違うのだから不思議だ。
このモトロニックで変化するものと言えば、点火制御くらいなんじゃない?その制御の仕方で、こんな違いが出るのだろうか。
前の純正モトロニックからフラットROMにしたときも、加速感やダッシュに酔いしれてましたけど、
今回のモトロニックもその変化をさらに大きくした(大きくする?)セッティングになってるように思えてなりません。
その考察の一端として、今までのフラットROMの感じで走っていると、ちょ〜っとドンツキのような反応が出たりするんです。
それこそ純正のと比べると、雲泥の差。エンジンの反応の差が激しすぎる。
フラットROMとでさえも、かなり違う反応(加速感の差)が感じられるほど。
元々のK100RSの使い方(外国での使い方)を思い起こすと、『2人乗りで荷物満載でアウトバーンをひたすら走る』ような場合だと
純正モトロニックのような制御・セッティングで丁度良いのかもしれない。
しかし、それを日本国内で使おうとすると、そんな使い方をする人は少なくて、『1人乗りで荷物ほどほど、高速と下道を使います』な
場合が多い事を考慮して、あのフラットROMのような制御・セッティングになったのか?
で、あの謎なモトロニックですが、・・・・・・もしかして、『日本国内使用限定』なシロモノのような気がする。
アレを使って『1人乗りでツーリング』程度ならともかく、『2人乗りで荷物満載のK100RSで日本の渋滞路を走る』となると、
思いっきり疲れそう。多分、K100RSでストイックな走り方をするのを想定して、あの内容になったのでしょう。
と、まあこういったの・・・・なんですが
一個難点があるとすれば、固定部分が一ヶ所欠けてます。
別項でエアダクトなどをイジってますが、それに気を良くしてフラットROMと比較走行してみたりして、遊んでました。
フラットROM+改造エアダクトでも面白いです。が、このモトロニック+改造エアダクトだと、もっと面白い!
なので、ボロTシャツに包んでシート下に置いてたトコロから
タイラップを使って本格固定に『格上げ』しました。
2016年6月追記
試しに、早朝ツーリング時に思い切りよく『回してみたら』、3速で9500rpmまで針が動いたのは確認出来ました。
純正&フラットROMでもやらなかったコトなんで、元々のモトロニックとの比較が出来ませんが、
レッドゾーンに入っても何ともなさそう・・・・・・回転が頭打ちになるようなことがなかった・・・・ってのが、普通じゃなさそう。
これで、少し遊んでみよう。
2016年10月追記
同年9月の長雨の期間に、あまりに外出出来ない時間を使って、ネットで探しモノをしてました。
それは、「外国製のK100RS用チューニングROM」です。
Kunjiさんのホームページで取り上げられてたアメリカ・ルフトマイスター製のROMの話を見てて、前々からどんなモノか
興味はありました。けど、どうやって手に入れるのだろう?と、そこから先へ進むことはありませんでした。
そうやってる間に、フラットROMやら謎のモトロニックなどが手元に来たりして、いろいろな変化を体験しました。
そんなコトをやってると、外国製のアレってどんなのだろう?と再び興味が沸いてきて、暇な時間を使っての検索三昧となりました。
当然、国内にあるとは思えず、かと言って、外国に友達・知り合い・コネなども無く、日本の一般市民が外国製品を買うのに
普通に使うであろう『セカイモン』を利用してみました。いろいろと噂の絶えないトコロですが、他に知らないし。
そのセカイモンで「K100RS」関連の商品を検索し、アメリカで「ハーマン製」と銘打ったK100RS用のチューニングROMを発見。
現地価格で3000円ちょっとのヤツでした。・・・・・・・・・安すぎない?
同じ出品者から「BBR製」のも出品されてました。が、多分、中身は一緒と思われます。
(英文での謳い文句の内容がちょっと異なるけど、写真は一緒だった)
で、その出品者のところから「ハーマン製」のを購入。途中省略しますが、無事に日本まで届きました。
商品代は3000円ほどだったのが、日本まで運ぶと送料でおおよそ倍額になりましたが、無事に届いたのが何よりだった。
しかし、それで安心することなく、早々にROMの内容(=性能)を確認したかった。
何と言っても、ドコにも製品保障なんてないから。
中身の大きさの割に、大きめの封筒で到着。
中身を確認すると、「ハーマン」ではなくて「BBR」のシールが貼ってあった。
多分、テキトーに貼ったんだろうな。
このコトからも、早く確認作業をしたかった。
今回生贄にするモトロニックは、手元にあったヤツを利用しました。
そして、こういった電機部品をイジる時の静電気予防のために
雨の日にも関わらず静電気を逃がすアイテムを身に着けて作業しました。
いざ、モトロニック分解。
何で2種類のネジが使われてるのだろう?
モトロニックの中身。
これが純正のROM。
で、あのROMと入れ替えて、逆の手順で元通りに。
Kunjiさんのレポート通りに、ROMの足がなかなか入らなかった。
で、雨が上がり、路面がそこそこ乾いた状態が確認出来た日の夜に、シート下にボロTシャツで包んで試走へ行ってみた。
その結果、「チューニングROMとしては問題無いが、自分の予想してたのとは違ってた」と言うのが分かりました。
確かに回転を上げていくと、純正ROMのよりパワーがありそうな雰囲気があるものの、(アメリカの出品者の謳い文句では
ピークパワーで20馬力アップなんて書いてあった)、変化があるのはそのパワー部分だけで、エンジンの反応の仕方は
純正そのままのようにだる〜〜い反応しかしてくれない。
アメリカのハイウェイ向きの内容なのだろうか?
ずーっと高回転域を使えるのであれば、魅力的なモノでしょうが、日本の一般道での使用では、美味しい部分を使いづらい気がします。
また、自分のK100RS+ステンチューンマフラーでは、マフラーにバッフルを2個も詰め込んでいるので、
その高回転域が使えない(7000くらいで頭打ち)のも影響し、肝心の20馬力アップする回転域までエンジンが回らない。
つまり、『宝の持ち腐れ』なワケです。
今の『謎のモトロニック+改造エアダクト+ステンチューンマフラー(バッフル2個入り)」では、市街地と高速で使ってて
エンジン回転の頭打ちになる7000くらいでも、十分に使える&楽しめるように思ってるので、このROMの目指してる使い方とは
ちょっと違うのかもしれない。個人的には、エンジンの反応がだるく無い今の方が、速さを感じ易く思います。
また将来、純正マフラーに戻すときがあるだろうから、その時に再登場させて、また変化を確認しよう。
それまでは、物置の奥に眠らせます。