レーダー探知機
「備えあれば憂い無し」もしくは「転ばぬ先の杖」的な装備





本当はこんなの使わないでも気持ちよく走れる環境だったら良かったのに。




ぼちぼち北海道ツーリングへの思いを馳せてる2008年の7月。
普通にフェリーとかの予約を済ませ、地図を見ながらルートの選定にあれこれ思案を巡らせてると
一昨年のことを思い出しました。

2006年の北海道ツーリングの最中。
富良野へ行く途中で不覚にも北海道ツーリング初のネズミ捕りに捕獲されてしまい、思い出の中に汚点を残してしまった。
せっかくパッシングで教えてもらったのに、ネズミ捕りに遭遇するまでに10km近くも走ってからなんて・・・・・。
そりゃ油断もするわ!

過去の北海道ツーリングを振り返っても、捕獲されたのがこの一回のみ。
それまで北海道の地でネズミ捕りには4〜5回遭遇したことはありますが、なぜかヤッてたのはいつも反対車線。
バイク雑誌などで北海道ツーリングの特集記事ではほぼ必ずといって良いほど
「警察のスピード違反取り締まりに注意」なんて文字を見かけますが、
それほど気にしたり注意を払ったりはしていませんでした。
確かに2006年には捕まったけど、翌年に2007年には散々走り回ったけども何ともなかった。
ネズミ捕りを見かけても、ヤッてたのはやっぱり反対車線だったし。

しかし、その幸運もいつもあるとは限らない。
一回捕まると何となくそのルートを通るのが億劫になるし、その他のルートも安全かもしれないのに疑心暗鬼で
走らなけりゃならなくなる。・・・・・・そこまで大げさじゃないにしても、多少の安心感は欲しいなぁ〜。




ってことで、急遽思いつきのようにK100RSにレーダー探知機を付けてみようって訳です。
まあ、そんなに重要な装備じゃありません。個人的な主観ですが「HIDヘッドライトを付けたK100RS」っていうバイクは
ある意味「ほぼ完成されたバイク像」のようなところもあると思います。
もっと平たく言ってしまえば、「もうイジる必要が無いバイク」

可も無く不可も無く、1年365日朝昼晩どういう風に使ってもだいたいOKで、
それを何年続けても同じように使い続けられるバイク。

それを言うなら「R1200GSにHID付けた方が良い」とか「他のバイクでも同様の使い方が出来る」とか
いろいろとご意見はあるでしょうけれども、自分自身にはこのK100RSにはそういったイメージがあって、
そういう風に使い続けられたらいいなと思って乗っています。

今回の話はそういったバイクにほんの少しの「自己防衛策」を施すといったところでしょうか?




ちなみに過去の取り締まられた内容を振り返ると
@ GPX400R・高速でパトカーに撃墜される。
A 
GPX400R・一般道でネズミ捕りに捕獲される。
B 
1500ccのサニー・一般道でネズミ捕りに捕獲される。
C 
GPX750R・一般道で白バイに撃墜される。
D 
K100RS・一般道でネズミ捕りに捕獲される。(これが上記の話)
E 
GPX750R・一般道で白バイの撃墜される。

内容はお察しください。

こう振り返るとあんまり捕まっていないような・・・・・・。それに重要なのは「ネズミ捕り」より「白バイ」のほうにも思えるし。
を見てるよりも後ろを気にした方がいいのかな?




肝心のレーダー探知機ですが、普通のバイク用レーダー探知機で決まり。
世の中には車載用のをバイク用に改造・転用して使ってる人もいるようですが、そこまでの工作技術は
持ち合わせていないのでそういうことはしません。

そのバイク用のレーダー探知機ってのは車用のとは違いそんなに多種多様の製品は少なく、
某T社のが一番シェアが多いみたい。・・・・なので、その中からチョイス。

それいえば、GPX750Rには一時期某T社のVZ−400なるレーダー探知機を付けていたときもあったっけ。
壊れて外してしまったけど。


     
GPXに付けてた頃の写真。GPXを買ってから3年くらいは付けてたろうか?
そのうちに警告ランプがおかしくなったので、修理とかせずに外して放置してました。
物置探したらまだ残ってたけど、これに救われたとかの思い出って・・・・・・あったか?
(ヘルメット内に入れるレシーバーもあったけど、無くしました)




そんなことを思い出しつつ某T社のサイトを調べていくと、気になる一文が。



 「・・・・・・・HIDのような強い電気ノイズを発生する装置があったり、VZ−5000の電源コードやケーブルを
それらの機器の配線と一緒に束線すると、レーダー波の受信に影響を受けたり、誤作動を起こす原因となりますので
ご注意ください。・・・・」


いまどきのレーダー探知機って、HIDライトと併用出来ないの?

インターネット上ではそれ以上の詳しい内容が無さそうなので、気軽な気持ちで某T社に質問メールを送ってみました。



・・・・HIDライトを付けたバイクを使用しております。
貴社のVZ−5000及びVZ−3000の注意事項に「センサーをHIDから離して使用して下さい」とありますが、
具体的にどの程度離した方が良いのでしょうか?

また、VZ−6000やVZ−500にはそのような注意事項が記載されていないようですが、
同じように装着に注意が必要でしょうか?
 


で、某T社から返ってきたメールには・・・・・



現在、弊社では一部のメーカーのHIDヘッドライトにおいてノイズの影響と思われる
350.1MHz無線受信機能の誤作動が確認されております。
万が一、誤作動の発生する場合は350.1MHz無線の受信部(VZー5000、
3000ならコントロールボックス、VZー6000は本体、VZー500はレシーバーですので
問題ありません)を、誤作動が発生しない場所まで移動する必要がございます。

移動する長さにつきましては、ノイズの量など状況によって異なりますので一概には言えません。
また、VZー6000はポータブルでご使用頂けますので、誤作動が発生する場合、
取付位置の移動がしやすいかと思われます。
 


ちょっと補足しておくと、350.1MHzの周波数帯は警察が取り締まり現場での連絡に使う周波数帯で、
それを捕捉すれば近くに「警察がいる」ってことが把握出来るわけです。

ふーん。なるほど。
つまり、某T社ので問題無くHIDと併用できそうなのはVZ−500だけか。
でも、HIDを消灯してればノイズも関係無さそうだし、それならどれを選んでも関係ないか・・・・・。
とは言え、HIDとレーダー探知機と同時使用するケースもあるだろうし・・・・どうしよう。
取り付ける場所がどうやったってライトの下(GPXの写真参照)くらいしかないから、出来るならHIDと共存させたいし。


毎度毎度のことながら、優柔不断なので悩みます。
そういった悩みを抱えつつ、とりあえず市場調査。バイク用品店ではどの位の価格で販売されてるのか?
一応、第一希望としてはVZ−500。次にはVZ−5000&3000で、HID消灯時にしか使わないと割り切る。
でも、あまりに高価であるならちょっと保留だなぁ。絶対必要なモノじゃないし、無くても不自由しないからねぇ。
冷やかし半分でライコランドへ行ったら、・・・・・・・置いてなかった。売れちゃったのか?
次に行った柏のDSでは某T社のVZ−3000が置いてあったんです。が、その隣に置いてあったのが



東単というメーカーの『VT−01』って言うレーダー探知機。
この名前ってタイヤの銘柄とかバイクの名前でもあった気がするんだけど?
使っていい名前なんだろうか?


聞いたこと無いようなメーカー名と商品名のレーダー探知機なんですが、見た目は某T社のVZ−500ソックリ。
現品処分品と言う触れ込みで非常に魅力的な価格で売っていたんですが、
「一応は調べた方がいい」と一旦帰宅してネットで検索をかけてみると、東単が某T社に委託生産して作ったモデルみたい。
見た目はVZ−500なんですが、機能面ではVZ−400並の機能しかない。

VT−01とVZ−500の機能でどこが違うか?というと、350.1MHz周波数帯が捕捉出来るか出来ないかの違いのみ。
そのVZ−500だって、350.1MHz周波数帯を捕捉しても「警告音」が聞こえるだけで、内容まで聞こえるわけではない。
(VZ−500にはその警告音の機能しかない)。
あとは見た目がブラックかシルバーかの色の違いくらいなもん。

だったら、VT−01でも良いか。
一番肝心のレーダー探知機能はほぼ一緒だろうし、HIDと併用しても大丈夫だろう。
なんと言ったって、この値段だもの。「お守り」くらいの気持ちで使ってる分には十分すぎるくらいの金額。
1〜2回見つければ元を取り戻した気分にはなれる。

と心の中で気持ちを取りまとめて、再び柏のDSへ行ってこれを買ってきました。



これがレーダー探知機一式。
左がセンサーボックス。他の商品だと、この部分がHIDライトと近かったりするとマズイ。
右がヘルメット内に入れ警告音を鳴らすレシーバー。上のがLEDで光るワーニングボックス。


これに多少の小細工を施してK100RSに取り付けます。


炎天下の日曜日。
流れる汗をものともせず、取り付けを開始・・・・・・・(中略)・・・・・・・・無事に取り付け終了ぅ〜。


     
電源はバッテリーから直接取る形にして、センサーボックスはライト下へ。
ワーニングボックスはメーターの上部に付けたかったんですが、隙間が無いので
カウルの裏側に逆さま状態で取り付けてます。
ここなら目に入る位置でしょう。


このセンサーボックスとワーニングボックス。説明書では「防雨仕様」らしいのですが、
より一層の防雨性能を得るために住宅建築につかうシリコンコーキング剤(クリア)で隙間を埋めています。
多分、前回GPXに付けてたのは雨とか洗車での水分でヤラれたと思われるので、これも用心と思いやってみました。

取り付けに約1時間ほどかかりましたが(バッテリーに電線を取り付けるのに一番時間がかかった。)、
何より一番大変だったのは夏の暑さでした。

本当ならこのまま試運転にでも行けば良かったんですが・・・・・・



暑いので止めました。

試運転での状況はまた来週。・・・・・気分が良ければね。
そういや、ヘルメットにレシーバー付けてなかったな。・・・・まあ、それも来週にしよう。




このように周到な事前準備を進めていたのですが、北海道ツーリング直前にK100RSのトラブルが発生し、
GPXにレーダー探知機を積み替えて北海道ツーリングへ行ったんで、その時の様子をちょっと報告。


     
もともとVZ−400がついてた位置に取り付けました。


結果・・・・・・特に無くても良かった。
今年は北海道で取り締まりの類には会わず(やっぱりヤッてたのは反対車線だった。それも2回見ただけ)、
固定式のオービスなどでもレーダー探知機が感知する前からしっかり見えてるので、取り付けた意味が無かったかも?

それに、オービスに近づく時よりも遠ざかる時の方が感度が良いので、
(不思議な言い回しですが、オービス直前じゃないと警告ランプが点滅せず、オービスを通り過ぎてからかなり長い時間
警告ランプが点滅しっぱなしの状態になるのです。)この探知機よりも自分の目で確認した方が早かった。
やっぱり「お守り」程度でしたね。