シートカスタム
20年以上使ってヘタったシートを蘇らせる・・・・・・だけ?





脱腸してる?


2013年の北海道ツーリング後のことです。
土砂降りの雨&多数の虫の汚れを洗うのに、暑さ(熱さ)対策のメッシュシートカバーまで取り外して洗車の準備をしてたら
シートに妙なデコボコが出来てました。(上の写真参照)

その位置と中のスポンジの触り具合から想像するに、中のスポンジが経年変化か接着剤が剥がれたかで、ずれてるように見えました。
やっぱり、20年以上使ってるとダメになりますね。


     
シート右側面は普通に平面状なのに対し、左側面は一部膨らんでます。


元々が中古で購入時にディーラーで『シートも張り替えた』と説明を受けたシートでしたから、
もしかしたら何かしらの手を加えたシートだったかもしれませんが、それでも約10年使い続けていましたから、良しとしましょう。
『形あるもの皆壊れる』です。


     
写真左・・・裏返してみたら、ベースの穴からボロボロになった中身が確認出来ました。
写真右・・・元はシート表皮をリベット?で留めて、張替えしたのはタッカー留めでした。


で、ちょうどそんな時に3台目のGPXの車検で、GPXを引っ張り出したついでに25年使ったシートを改造しようと企んでいたので、
それと同時にK100RSのシートも一緒にシートショップに預けようと思いついた訳です。

ウチには計3台のバイクがあるので、1台(K100RS)のシートが無い状態でも支障が無いバイク運用は出来ますが、
やっぱり一番稼動してるバイクだし、シートが無いよりもあった方が良いだろうと、ネットオークションで『手ごろな値段で、そこそこ程度が良い』
中古シートを手に入れて、元々のシートと入れ替えてやりました。
よく考えりゃ、こっち(K100RS)も車検でディーラーに持ってかなきゃならないので、乗るためにもシートは必要でした。

その中古シート。
入れ替えて、「初秋の夕涼みがてらに夜の散歩」に出かけてみたら、元々のとはかなり違ったモノに思えました。
中古シート自体は4V用ではなく2V用のらしく、元々のシートやGPXに見られたシートのベルトも無かったタイプのシートでした。
日本車でシートのベルトが無くなった時代って、いつ頃だったっけ?
この中古シートは張り替えた様子は無いので、ベルトを取っ払った訳じゃ無さそう。ってことは80年代から90年代の2V最後期の
Kシリーズ用シートなのだろうか?



これが今回ネットオークションで手に入れたシート。


     
手に入れた方は、側面に変な様子は無し。



左が今まで使ってたシート、右がネットオークションで手に入れたシート。
よく見れば判別できますが、左のシートにはベルトの跡が残ってます。


乗り心地も中古シートの方が柔らかくて、触った最初は「ヘタってる?」なんて思ったりしました。
ただ、上記のように手を入れた形跡が無いんで、逆に元々のシートが「手を入れて、固めになってたの?」と想像したりして。
で、肝心の乗り味ですが、柔らかい割には沈み込み過ぎるような気配は無く、ありがちな形容詞だったら『しっとり』と言いそうな
乗り心地で、そこそこの高速度での走行でも、そこそこのカーブがある道路でも、元々のシートと比較して特にマイナスに
思うようなトコロは無かった。ま、プラスに思うトコロも無かったでしたけど。

そういったある意味真っ当な純正シートが手に入ったんで、元々のシートの改造の方向性が問題になりました。
どういう風に手を入れようか?
純正同様にレストアするような注文を出しても、同じシートが2つに増えるだけだし。
かと言って、K1300Sのようなシートにしても、使用速度域や車重が違うから同じに仕立てる(同じ結果になる)かは分からないし。
・・・といろいろと考えてはみたものの、「今までどおりのK100RSの使い方を出来ればいいや」と、
多分ディーラーで仕上げたであろう元々のシートと同仕様で仕上げてもらうことに決定。大した使い方しないんだから、これで良し。


     
いろんな雑誌から使えそうな写真を拾い出して、
相手に「こんな感じ」と分かりやすくした・・・つもりでいろいろと用意してみました。


で、GPXのシートと一緒にシートショップへ預けてきました。一応の完成予定は10月に入ってからだそうで。



どうなることやら。




2013年10月。
シートショップからシートが完成したとメールが届きました。


     
そのメールに添付されていた写真より。
うん、ほぼ『純正』のような形状に仕上がってるようです。


メールを受け取って数日後、仕事から帰ってくると、シートショップからシートが届いてました。
で、夕食もそこそこにして、早速開封してみる。


     
シートを預ける際に、「古いシートの中身も一緒に返送してください。中身を見たいから」とリクエストしました。


     
その古いシートの方。
BMW純正?と思われるシートには、乗り心地を調整するための穴?が多数開いてました。
そういった穴があったのが全然気がつかなかったなぁ。


     
古いシートのありとあらゆる部分が経年変化で傷んでいました。
写真左の部分は、『脱腸』したように見えた部分です。


     
ちょうど座る部分が一番痛んでいたようです。
上の乗り心地調整用?の穴が貫通してました。


     
一方、新しくなったシートはバリバリになって帰ってきました。
触った感じでは、ネットオークションで手に入れたシートよりも固めの触り心地でした。
車体がまだ戻ってきていないので、乗り心地を確認するのはまだ先です。


2013年11月追記。
シートが帰ってきても、肝心の本体がまだ帰ってきていないので、しばらく箱で保管しておいて、
K1300Sと入れ替えで帰ってきた次の週にやっとシートを入れ替えてみた。


     
左が中古シート。右が改造シート。
見た目に違いはほとんどありません。


シート形状はほぼ同形状で、シート表皮も『似てる』と思って選んだモノがピッタリだったようで、違和感も無いほどの出来栄え。
それでいて、シートの感触が中古シートに比べて硬めに仕上がって、その辺も前のシートと同じ。
早く乗り比べをしたいのだけれど、毎週連続の休日出勤と雨のせいで、思うように出かけられないのが歯がゆい。

2013年11月追記・2回目。
悪天候の天気予報が良い方へ外れたんで、GPXと入れ替えて夜の散歩へ行ってみました。
結果、手触りから来る印象よりもやたら硬め。改造前の『純正張替えシート』よりも硬くなってました。
改造したk1300S用シート・・・・・今使ってるヤツ・・・・・・みたいに硬い仕上がりにちょっと驚いてます。
やっぱり、シートの改造って難しいです。手の感触だけでシート改造を進めても、手触りと乗り心地とが一致しないので
実際に車体に装着してみないと、良し悪しが分からない。
ま、今回の場合はガマン出来ないくらいの硬さではないようなので(まだ1時間くらいしか乗っていない)、このままで大丈夫でしょう。




2013年12月追記。
リアブレーキマスターからのフルード漏れ修理のために、ディーラーまでの往復をこなしました。
その際に、高速と下道の両方をこのシートで走ったわけなんですが、特に支障のある感じってのは無く、丸一日乗り回していられました。
これなら普段の足として使うのはもちろん、来年のツーリングシーズンでの長距離・長時間の使用でも問題なさそう。
このシートなら、また壊れるまで使い続けられそうです。