01’会津若松ツーリング
食べて、見て、はしゃいで、走った一泊二日の旅。
秋。食欲の秋。芸術の秋。ツーリングの秋。そんなわけでツーリング。
きっかけは、またもや某OR誌(ミリオン出版時代)。2001年6月号にあった記事に、妙なネーミングのどんぶりがありました。
その名をキンタマ丼という。
内容はなんてことはない。きんぴらごぼうを卵でとじた物をどんぶりにしたものなんですが、そのGOODなネーミングセンスに
思わず脱帽。そして、ネーミングに似合わず食欲をそそるその組み合わせ。ほぼ間違いなくおいしいでしょう。
きんぴらごぼうwith卵という組み合わせは、普通の食卓でも出来そうな組み合わせではありますが、ここはやはり「本家」の味を
食べてみたいと思うわけです。
ついでに、その道連れとしてGWに島根に行き地獄の淵を見てきたあの友人を連れ立って行こうと計画立案→実行へ。
しかし、島根の時と違うのが、走るのはほどほどにもっと観光して楽しもうと観光スポットを重点的にまとめたルート設定。
このくらいの事を用意しないと用心される可能性があったから、その辺は抜かりなく。
キンタマ丼を出しているお店ってのがあるのが、福島県の下の方。そこからもう少し北上すれば猪苗代湖があって、
そのそばには会津若松があって、磐梯山があって、さらにはあのラーメンで有名な喜多方も近くにある。
その範囲内で楽しもうと福島県観光情報を調べてみると、なんかいろいろと面白そうな場所も出てきて、俄然準備が盛り上がる。
また、うまいこと2日間の休みも取れたので、言うことナシ。
レッツ・ゴー・福島!!
ツーリング1日目(日にち忘れた)
常磐道を北へ向かって、いわき勿来で降りる。降りたそばの289号線を山側へ向かって走る。
しばらく行くと交通量もかなり少なくなって、友人と2台で快適な山越えルートを快適なスピードで走り、快適な時間を過ごす。
まずは一番の目的であるキンタマ丼を食べるため、ちょうどランチタイムにそのお店に着く様に走る。
当然、急ぎのツーリングではないので、無茶な飛ばし方はせずに福島の山々の景色を楽しみながらのツーリング。
289号線を進むことツーリングマップル約2ページ分。今度は118号線を右へ曲がって、お店の目印でもある水郡線の
いわきあさかわ駅を目指す。
GWの時もそうでしたが、OR誌の地図があまりにも簡単すぎるので、近くまできたら比較的ゆっくりとした速度でお店の場所を
探したんですが、その場所・・・街中の静かなことといったらまるでゴーストタウン。本当に人気(ひとけ)がない。
まあ、必要以上ににぎやかでも困るんですが。
そうしたら、大きな木の陰にそれっぽいお店を発見。その駐車場にバイクを止めて、お店「あじもり」で早速キンタマ丼を注文。
待つことしばし。
待ってる間にお店の人とキンタマ丼が雑誌に載っていてそれを目当てに来たことを話すと、お店の人もキンタマ丼が雑誌や
インターネットで有名な事は知っていて、「大したもんじゃないんだけどね」と謙遜してた(と記憶してます)。
キンタマ丼の商品見本。
本物の写真撮るのを忘れました。
出来上がったキンタマ丼を受け取ると、何はともあれ早く食べようとお店を出る。
しかし、そこは普通の街中。しゃれたベンチがあるわけでない。でも、そんなことは気にもせず、お店の向かいにあった
コインランドリーの駐車場の車止めに腰を下ろして、気持ちのいい天気の下で食べ始める。
キンタマ丼の感想・・・・・「まずいわけないじゃん!」
甘辛いきんぴらに絡まる違う甘さの卵の味。それを引き立てるタクアンに紅しょうがに刻み海苔。ウ〜ン、満足。
そんなキンタマ丼に舌鼓を打ってると、お店の人が緑茶を持ってきてくれまして・・・・・。ありがとうございました。
おかげで非常に気持ちの良いランチタイムを過ごせました。
これがその「あじもり」全景
ここからは腹ごなしがてら猪苗代湖方面へ移動開始。
さっきの118号線を道なりに進んでいくと、しばらくして294号線に合流。そのまま道なりに進めば、そこは猪苗代湖畔。
ここで記念撮影しつつ、ちょっと小休止。次の目的地へのルートを再確認。
猪苗代湖畔にて著者近影。
『食欲の秋』の次は、『芸術の秋』ですよ。
目指すは秋元湖近くの諸橋近代美術館。そこに常駐展示してあるのが、ダリ。この人の彫刻や絵画をぜひ見てみたい!
ダリってダリ(誰)だ などとくだらないことを言わないように・・
比較的美術館とかの類は好きなんです。で、そこに「入る・入らない」の決め手というのが、何を展示してあるか?
やはり中身(展示物)が大きく左右するもんでしょう。
芸術の好みで言えば、ピカソとか今回のダリ・ムンク・エッシャーやジョルジュ・デ・キリコ・・・。このあたりが好き。
一見何が何だかわかんないけど、興味を引かれるし、妙な不安感・孤独感になるし、でももっと見てみたい・・・。
そんな感覚のする芸術家・芸術品が好きです。だから、モネ・レンブラント・ミレー・シャガール・ゴッホなんかは
好みから外れていて、そんなに興味が沸かない。まあ、芸術ってそんなもんです。
猪苗代湖畔を通り過ぎて、そのまま磐梯山方面へ行くことしばし。かなり登った先にその美術館がありました。
中に入って見ると、そこに広がるダリの世界。来て見て良かった。
まあ、よくもこんなにいろいろなタッチというか作風というか、天才(一般世界からかけ離れている人)はやっぱすごい!
さんざん中を見回って、最後にお土産を買って、今日の観光は終了。あとは本日の宿に入るだけ。
美術館とその中庭で撮った写真。
その美術館で買ったお土産(Tシャツ)
ブリッテンTシャツとは違う意味で着れないです。
美術館を出たのが、3時半くらい。本日の宿までが会津若松市内のホテル。距離は大したことない。
5時くらいには着くから楽勝と考えていたら、美術館を出てから急に辺りが薄暗くなり始めた。
そう、すっかり忘れてました。「秋の日はつるべ落とし」&「山がちな場所は暗くなりやすい」ってことを。
季節は11月、それも後半。日の時間が一番短い季節。普段でも5時くらいにはもう夜に入ったような暗さになる。
そんな計算違いを相手に悟られることないように、安全運転でホテルまでさりげなく急ぐ。
その晩はホテルから結構離れたところの有名な(本に載ってた)お店で「会津若松な」食事をしました。ここでも満足。
ツーリング2日目。
ゆっくり目にホテルを出発して、エンジンが温まる前に本日最初の目的地の旧滝沢本陣へ到着。
いわゆる白虎隊で有名なとこですよ。有名なんですが、本人はそんなに興味ナシ。「そんな昔のことなんか知らん!」
まあ、観光地ですから。
が、友人はかなり興味があるらしく、行く前からここは見てみたいと所望していたので、ここからは逆に友人先行で
観光モードに突入。
主要な記念碑やそれなりに面白そうな場所を撮影しながらあちこちを散策。さすがに早朝(8時前からうろうろしてるし)
他の観光客もいないし、お土産屋すらまだ開店してない時間でじっくり・ゆっくりと中を見学できました。
良いか悪いかわかりませんが、すっかり観光地してました。
白虎隊の慰霊碑やその他建物を見回ったあと、嘘か本当か知らないけども近藤勇の墓というもの見てきたりして・・。
これも友人が仕入れてきたネタで、京都で死んだ近藤勇の墓がここにある・・ということなので、それを見たいと。
しかし、私は「すぐに見つかるかなぁ?」と心配してました。でも、しっかり看板(案内板)が掲示されていて
親切な環境が整ってたりして・・・・。かなり有名な史実(噂)なのかな?
白虎隊のところからちょっと歩きはしたものの、ある寺の裏山みたいな環境の中にひっそりとその墓があって、
何気に「歴史の表に出ない事実」らしさを感じさせる雰囲気はありました。
ここもやっぱり記念撮影。
墓のあるお寺の入り口にあった看板と、その墓
かなり写真が見にくい・・
ぼちぼち撮影ポイントも回り終わり、開店したお土産屋にも目ぼしいモノが無かった(木刀とかペナントとかちょうちんとか
買ってもしょうがない)ので、このツーリング最後の目的地である喜多方市へ向けて移動開始。
ここでラーメン食べてから帰ろうということです。
喜多方駅前にて著者近影
喜多方についてまだ11時前。さすがにどこも開店している様子がない。
喜多方駅に設置したあったラーメン地図をみても、だいたいどこも開店時間が11時半くらい。つまり時間が余ってる。
オマケに2人ともそんなに腹が減っているわけではないので、開店直後に駆け込むほど熱意があるわけでもない。
これまたゆっくりと昼くらいまで時間つぶししようと、喜多方市内で時間つぶしのネタ探し。
駅前をうろうろしてると、友人がネタ発見。どうやら喜多方駅にSLが来るらしいとの情報を仕入れてきて、これを見ようと。
調べてみると、駅に到着するまでにはそんなに時間的余裕がないみたい。つまり、すぐ来るらしい。
急いで券売機で「入場券」を購入して、駅ホームの端っこでSL到着を待つ。・・・までもなく、SL登場。
駅に入ってくるSLの勇姿をカメラに収めつつ、SLを出迎える2人。
ここで気づく。・・・・2人とも鉄道マニアではないということを。
別にSLに限らずとも列車にはてんで興味がないので、写真を撮ったら「ハイそれまでよ〜」
それまでの熱も冷めて、興味はラーメンへ移行。後ろ髪を引かれることもなく、喜多方駅を後にする。
とりあえずSLの写真
急いで撮ったから、すごく変
程よく時間調整が出来たので、ぼちぼち気になるラーメン屋へ移動開始。駅前からラーメン地図を頼りに歩いていく。
ラーメン地図に載ってた店ごとの特色(味付けとか)を考慮して、一番最初に行く店を選んだんです。
が、ここでも・・・・・2人ともラーメンマニアではないということに気づいてしまい、結局無難な店に決定。
まあ、外れたらもう一軒ラーメン屋をハシゴしてもいいかな?と軽い気持ちでしたから、いかにも「喜多方」って店にしました。
その判断基準もすごく曖昧でしたけど。
その一軒目。幸いにして昼直前だったせいかお客の入りもまだ少なく、並ぶ事無く入店&注文できてラッキー!
そのとき頼んだのが、一番普通のラーメン。(記憶が正しければ)
個人的味比べ基準として「基本同士で比べる」って考えがあるので、基本の味付けしかしてないであろうラーメンにしました。
よくグルメ情報誌などに載ってる「店お勧めのメニュー」を食べるって手もありますが、そういうのを食べても他所で食べた
モノとを比較するのにはあまりに不適切な比較になるのでは?ともっともらしいウンチクをつけてみました。
まあ、比較する前に・・・・そんなのを考えながら食べるのは美味くない。
食べ終わった後のラーメン屋前にて著者近影
食事後、やっぱり2人ともラーメンマニアではないことを再確認して、店をあとにしました。
おいしかったけど、それ以上の感動もそれ以下の不満もない。たかがラーメンですから。
食事前には「何軒か回って食べ比べしよう」と意気込んでおりましたが、大食い選手権でもあるまいし立て続けに食えるわけも無く
この一軒で腹いっぱい。
それにこれから千葉まで帰らないといけない現実問題もあったので、道が混み始めるのを避ける意味でも早々に帰宅するのが
良いであろうという判断から、さっさと帰り支度をすることにしました。
喜多方らしい土産を適当に買い集め、バイクにくくりつけて千葉に向けて出発。
これが正解で、道中混むことなく無事に帰宅できました。終わりよければ全てよし。
駅前にて著者近影、その2
振り返ると一番ツーリングらしい内容のツーリングだったかも。ツーリング先の観光充実度というところでね。