長野ツーリング
行ったトコと、行かなかったトコと、行けなかったトコ。




今回のツーリングで一番最初に決まったことは、『K1300Sでツーリングに行く』ってことでした。

K100RSは、昨年の冬あたりからの「車体の不具合とそれをクリアにするためのスケジュールが取れない」の連続発生で、
思うように動きが取れなくなり(実際に動けないし)、今年のGWツーリングの運用は早々に諦めました。
GPXは、その走行距離の多さからこれ以上のツーリングでの使用を控えようと思って、これもツーリングでの運用を諦めました。
で、残ったK1300Sでツーリングに行こうと相成ったわけです。

しかし、K1300Sも最長・最大限活用したことがあっても、日帰りツーリングを数回しただけ。
また、過去K100RSで行った最長不倒距離を更新しようと思うほどの信頼感を得てはいないんで、
今年のGW4連休を目一杯使う計画を立てて→実行と考えることはしませんでした。
そこで、K100RSやGPXで行ったこともある長野方面を目的地にして、車両以外の不安要素をなるべく少なくするのを狙ってみながら、
尚且つその2台との比較をするのを念頭に置きつつ、4連休を使っての2泊3日のツーリング計画を立ててみました。

その残った1日は、保険でもあり、別のお楽しみでもあり。


5月3日
ツーリング時には必ずと言っていい早朝出発の時間。
起床時間的には朝4時出発も可能でしたが、K1300Sの純正ライトの光量を信用してないんで、日の出後の早朝5時に出発。
これくらいならば、ライトは点いても点かなくてもさほどの問題にはならないから。
で、これまた過去同様に東関道・成田ICから首都高→中央道と定番ルートで長野方面へ。



以前やったネタですが、このように手持ちのバックを装着して
長野を目指します。


5月といえどもまだ早朝の空気が冷たいんで、春先の昼間を想定した服装にプラスして、ウィンドストッパーのインナージャケットと
ヒートテックのタイツを着込んで走ってみたら、ちょうど良い温度バランスになった。
多分、首都高を抜けて中央道へ入っても、このままの服装でちょうど良い感じで進めると思う。

首都高4号線の途中から中央道のGW渋滞が発生していて、そのすり抜けに閉口しながらも長野へ前進。
で、そのすり抜け時の感想ですが、・・・・・・・・一番やり辛いな、コレ。
メインのK100RSは幅の広いバックミラーがあるけど、ハンドル部と高さがほぼ同じだから、ミラー=ハンドルで避ければOKで、
GPXはミラーとハンドルに高低差があっても、元々スリムだし、ちょっと注意しながら進めばOKなんです。個人的な意見ですが。

K1300Sはミラーは中途半端に幅広く、ハンドルも幅広いから、妙に左右幅に気をつけながら進まないといけない。
その上、ミラーとハンドル部との高低差も気になって、進むのもやたら神経を使いながらになります。
ま、それでもすり抜け出来ない程じゃないから、ドンドン行こう!


そのうちに渋滞も終わり、快適な速度で進めるようになると、やっと気分良く走れるようになります。
K100RSやGPXよりも『パワー』に物を言わせて、過去最高なほどの余裕の走り方で高速を走れます。
途中の追い越しなんかGPXでは出来ない加速度でダッシュが可能だし、K100RSほどの防風性能が無くても
やっぱりパワーで空気を切り裂くようなイメージで、ハイペースを保ったまま目的地まで走っていけそう。
それに、高速を走ってる最中に「あ、ポルシェだ」とか「あ、GT−Rだ」とかの場面に遭遇しても、しばらくそのテールランプを観察することが
可能でしょう。これがGPXやK100RSなら、その観察時間がどれだけ取れるかな?


そんな走り方で進むことで着いたICが小淵沢IC。今回の長野ツーリングはここからスタートすることにします。
ICを降りての11号線ですぐに給油したら、約12L入った。成田ICの直前で入れて、そこから約240kmの距離を走ってるから、
割り算してリッター約20km。ぺース的には他の2台よりもハイペースと思うけど、それから想像すると、そこそこ良い燃費だ。
途中の渋滞分が無かったら、もっと時間短縮してもこの燃費で来れた。・・・・・・・・と思うと、意外にやるね。



フラッシュ点けて撮ったから、看板の色がヘンです。


事前に買ったツーリング情報誌にここからの11号線が『いい道だ』というのがあったんで、是非とも走ってみたかった。
・・・んだけど、やはり人気があるのかバイクだけでなくクルマの数もそこそこ多い。そのせいで、走行ペースもさほど上がらずじまい。
以前の想像した通りにフラストレーションが溜まり始めます。もうちょっと早く走ってくれないかなぁ〜、そこのプリウスゥ。


     
その11号線沿いに撮っていった写真。
まさに信州って感じの風景。


こうやって止まり止まり写真を撮りながら、K1300Sにとってはスローペースの車の流れに乗って11号線→141号線と進み
周囲の風景を眺めていたら、ふと『ネタ』を見つけました。


     
ツーリングマップルにもある、JR最高地点の碑と日本鉄道最高地点の碑。
一応撮りました。



近くにある踏みきり付近が一番高い?


鉄ヲタではないので、他のネタ扱いと一緒の感覚で写真を押さえたら、また出発。
この辺から、K1300SでのGO&STOPが面倒くさくなりはじめた。
持ち主なら分かるでしょうが、キーを捻ってからエンジン始動までに車載CPの自己診断の時間が多少必要なので
その時間を待ってからエンジン始動をするようにしています。
しかし、このようにネタを押さえながらの移動の最中では、その程度の時間もじれったく感じられます。
他の2台は、GPX=キーを入れてすぐでもOK・K100RS=燃料ポンプが動いて圧力が高まればOKなので、
それに比べると時間がかかり過ぎ。

そういうことを思い始めたんで、必要以上のネタを押さえることはヤメて、本当に行きたい・見たい場所だけを廻るようにしようと
K1300Sの移動時間を中心に楽しむようにしようと思い始めた・・・・・・・その矢先、またネタを見つけちゃった。



偶然見つけた「日本のおへそ」(?)の看板。


こういった場所に止まらないわけにはいかない。一回は通り過ぎたんですが、Uターンして現地を確認。


     
これがその中心。


隣にあった石碑(説明文)を読んでみると、「丸い地球を正確に平面にして測量すると、ここが日本の中心になる」らしいことが書かれてた。
イマイチ理解不足の点がありますが、そういったコトを主張しているみたい。なるほど。

と、またネタを押さえたところで移動開始。
またかったるい速度の車列に流されるように141号線を北上していって、299号線へ左折。このまま進んでいって
日本の国道の最高地点の王者である麦草峠へ上がって行きます。

この299号線なんですが、イマイチ楽しめない。正確な表現で言うなら、K1300Sで走るのが怖いんで、楽しめません。
この道路のあちこちに道路のひび割れを補修した跡が多数あったのですが、その中の黒いミミズ腫れのような補修跡が気に入らない。
アスファルト原液をそのまま流し込んだようなその跡にタイヤが乗ると、多少タイヤがスリップ・流れるような気がするし、
実際冷や汗をかいた場面もありました。特にリアタイヤがそうなるんです。

このような道路補修の跡に限らず、水はけを良くするための縦溝が刻んである道に遭遇すると、タイヤが捕られる感触がして
イヤになったりします。それがK100RSでもGPXでも同じで、どんなバイクでも多かれ少なかれそういう風になるでしょう。
K1300Sの場合、その感触がより顕著になる傾向があるんじゃない?って思います。
それが太いリアタイヤのせいなのか、1300ccのパワー&トルクのせいなのか?その両方だと思いますが、
路面が良い場合はともかく、路面状態が悪い場面に遭遇すると、その路面をやり過すのにいつも以上に気を使います。

オマケに大きい車格もあって、狭くクネクネした峠道はあまり得意では無いです。まだK100RSの方が気を使わないで走れる。

・・・・・とマイナス面が目に付きやすい峠道での出来事だったところに、一つだけプラスな面を挙げるとするならば、
1300ccの排気量&インジェクションの恩恵か、峠道の上りでも全くパワーダウンせず(パワーダウンを感じず)に上っていけること。
そういった場面で「上りの加速が悪い」などとフラストレーションを感じる場面は無かった。
道の狭さを感じることはあっても、高所からくる影響・・・・エンジン始動性の悪さとか・・・・を体感せずに移動出来ました。


多少の冷や汗と共に、その299号線をひたすら上がって、ちょっとした直線っぽい道路を加速していったら、急に現れたのが



峠の頂上へ到着。
現王者との差、45m。


     
前に行った渋峠の様子と比べると、あっちほど雪は残ってない。
やっぱり標高が若干低いから、その分雪も解けやすいのか?


と証拠写真を押さえて、また移動開始。このまま299号線を下りていって、この下にあるパン屋で美味しいパンが食べたい!
過去に食べ物に固執してツーリングルートを設定したのって、そう多くはなかったけれど、
こういった高原の観光地に多いお洒落なパン屋に寄ってみるのも悪くないなぁ〜って、思って今回の目的の一つにしました。
ゴハンよりパンが好き。

で、299号線を下りていくと、行く手を阻むのが遅い車。ナンバーを見ると、地元のもあれば他県のもあるし、いろいろ。
追い越し可能な場面で少ないチャンスを使いながら(上りの車があれば、そっちが優先でしょう)先を急いでいくんですが、
追い抜いてもすぐに別の車に遭遇してしまい、気分が優れないまま時間が過ぎ去っていきます。
そういった時間のなかで、パン屋寄ることよりも前の車を追い越すことに傾注しすぎて、目的地のパン屋を思いっきりスルー。
気がついたらこの次に行く予定のビーナスラインを蓼科湖方面へ入ってた。

さすがに途中で停まって、地図で自分の位置を再確認。ちょうど蓼科湖を少し過ぎたくらいの地点にいるみたい。
「まだここからならわき道を使って299号線へ戻れるな」と踏んで、即実行。大体の見当をつけてわき道を選んで、そこへ突入。
その道路を道なりに進んでいったら、大きな道へ突き当たった。で、そこを右折したら、さっき見た風景だ!
よし、作戦成功。


今度は遅い車にもイライラを押さえて(イライラしない訳じゃない)、目的地を探しながら走っていって、やっと発見。


     
観光ガイドブックにあったEpiってパン屋。
美味しそうなパンが揃っていて、写真の2つを選ぶのにも苦労しました。


普段のツーリングでこういった軽食・食事の類を食べるのはあまりしないので(大抵はいつもコンビニパン)、
こういった場所へ寄るという本人の意気込みを察していただけると有難いです。
ちょうど昼ごろだったから、結構混んでいて「時間をずらしてもよかったかな?」って思ったりしたけど、無事にパンを購入でき、
テーブルで比較的余裕を持って食することが出来たから、良かった。意地でUターンして正解でした。

で、ここから再び299号線を進みなおし、ビーナスラインの蓼科湖方面に入るようなルートで今度は美ヶ原高原方面へ。
前にもいった美ヶ原高原美術館へ行こう。主な目的はお土産を購入することです。


もうちょっと車の交通量と流れ方がスムーズだったら楽しそうなビーナスライン(蓼科湖⇔白樺湖間)を走りきり、
白樺湖の雰囲気・・・・・白樺湖ファミリーランドの賑やかさがやり過ぎの感じがした・・・・・・・からか、ちょっと道に迷いつつも
今度はビーナスライン(白樺湖⇔美ヶ原高原間)へ。

ちょうど時間にして午後1時過ぎくらいか。山の天候は変わりやすいと言うけれど、本当に変わり始めた。
高速を下りたころはまさしく晴天だったのが、少しづつ薄い曇り空に変わっていき、このビーナスラインの頃は風も強く吹くように
なってきた。今日の天気予報は晴れだったけど、晴れたままの状態を頑張って維持してもらいたい。



白樺湖から上がっていった途中の展望台より。
標高が高いせいか、雲の増減がよくわかります。
雲が増えていくのは、精神的プレッシャーになります。


ビーナスラインのルート番号が40号から194号へ変わる辺りから、ようやくビーナスラインを楽しめそうな交通量になってきた。
ヘタクソな自分でもそれなりのハイペースでK1300Sを振り回している気分になれて、それなりに楽しめている気分になれる。
しかし、その気分も長くは続かず。理由は、『自分が楽しめてるペースとかけ離れてしまってる』から。
自分のツーリングペースで言ったら、「楽しめるペースは約80km」くらいなんですが、そのペースとK1300Sでのペースが
一致しないのが大問題な訳で。K1300Sに乗っていて感じる安心感のせいか、これに乗っているとその80kmが
安全過ぎるペースと勘違いしてしまい、何となくペースアップしてしまいます。
で、そのハイペースで走っていくと、周囲の風景を楽しむ余裕を減らして、代わりにK1300Sを操ることを強要させられてるような
錯覚に陥ります。
ハイペースで走ると、その分確実な操縦をしないと危険ですから、おのずとしっかりとバイクの操作をする必要があります。
でも、いつもそうやって走るのは疲れるし、ましてツーリング時にはもっと気楽に乗りたい。

長野ツーリング初日も半分を過ぎたくらいなのに、もう結構『お腹一杯』な位にK1300Sを満喫した気分になっています。
後は、美ヶ原高原でお土産買って、さっさと下っていこう。・・・・・・・時間的には夕方までまだ時間が残っているものの、
過去にK1300Sで出かけた時の利用時間くらいは乗っているんで、このあたりからは「未知の領域」とも言える時間帯。
ちょっとはゆっくりとしたいけども、バイク的には物足りなくもあり、よりハイペースを楽しみたい気分も残りつつ、早くホテルへ行きたい。

美ヶ原までのビーナスラインも結構上っていって、まだ距離が残っているものの目的地まではそんなでもないなぁ・・・・なんて頃。
運悪く遅い車に追いついてしまい、否応なしにそのペースに合わせて走るはめになりました。
が、「別にそんなに急ぐこともないなぁ〜」なんて思っていたんで、無理やりK1300Sで低速走行をし始めて、消化試合のような
時間の使い方をしてたら、後方からエラくハイペースで駆け上がってくるバイクの集団がやってきた。
こっちは何となく「もーイイよぉー」なんて気分なのに、そのペースに追い立てられるようにビーナスラインを駆け上がってしまい
結局ゆっくり出来なかった。


     
まず、美ヶ原牧場の方へ行き、記念撮影。
写真右は、間違って登ってしまった牛伏山からみた本当は間近で見たかった美しの塔。
ここにあった山本小屋ってお土産屋で買い物をして・・・



美ヶ原高原美術館へ移動し、やっぱりここでもお土産を購入。
館内は見なかった。


とりあえず、今回のツーリングでの買い物をほぼ済ませたと思うほどの買い物をして、非常に満足です。
しかし、お土産を買いに来るには少々標高が高すぎた。


で、ここからビーナスラインを下って、途中の扉峠からアザレアラインって道を使い松本市内を目指していきます。
もう遅い車がいたって、どうでもいいや。安全運転で行こう。



無事に松本市内へ入り、ホテルへ行く前にここで一枚。
明日はやっぱり『あそこ』へ行こう。


本日最後の記念撮影も終わり、明日のための給油を済ませた後、ホテルへチェックイン。
で、早速夕暮れの松本駅前へ移動して、前回松本へ泊まったときに入ったネパール料理店へ行ってみた。
『信州』に来たからと言っても、さほど思いつく名物に惹かれるモノは無く、前回のインパクトが強かったから再訪したかった。
記憶を頼りに駅前をうろついていたら、「こんな場所だったっけ?」と思うトコロに発見。
人間の記憶なんていい加減なものだ。



数種類頼んだ料理の最初に来たマトンカレーとナン。
他にタンドリーチキンとかキーマカレーとかも食して、明日からの英気を養います。


ホテルへ帰還後、今日最後に給油した時の走行距離と給油量を見比べて燃費を計算したら、・・・・・約18km/Lだった。
(219kmで、11,96Lの給油)
うーん、まあまあな数値か?下道だったし、そんなにスピードも出せなかったし、1300ccとしたら立派でしょ。




5月4日、長野ツーリング2日目。
本日も天気の良い早朝で、いつものコンビニパンで軽めの朝食。
ボヤけた頭も段々とスイッチが入るようにTVを見ながらパンを齧ってたら、TVの天気予報では「明日は曇りのち雨」の予報になってた。
これからがツーリングの楽しい時間なのに、明日のツーリングプランに暗雲が立ち込めてきた。
ま、明日は明日だ。今日を一杯楽しもう。



ツーリング恒例の一枚。
これをしないと一日がスタートしない。


早朝の冷え込みを避けるために、個人的プランニングでは『かなりゆっくり目』の朝6時にホテルを出発。
ツーリング前に追加装備したジャケットとヒートテックは、やっぱり正解でした。5月の松本駅前は結構寒いぞ。
とりあえず、松本市内から158号線へ出て、前にも走った広域農道で北へ。まずは木崎湖へ行って、あの駅で記念撮影をしよう。

素直に快適ルートを進むなら、19号線あたりから306号線のアルペンラインを走っていくのが一番快適でしょうけれども、
あえて、中途半端なルートで北上します。第一、そんなに先を急ぐツーリングじゃないから
そこそこ交通量の多い広域農道でしたが、適当に存在する信号の度に先頭に出させてもらって、まあまあ快適な速度で
なかなか良い雰囲気の安曇野を走り抜けていく。


     
見るだけだとそうでも無さそうなんですが、数字は正直です。


いつものように遅い車にウンザリさせられ、数度の道間違いなんかをクリアしながら、久しぶりにやってきた。『この場所』へ。



所有してる3台ともで来たことのあるツーリング先って、この場所くらいなもの。
そういうネタのために寄ってみた。


さて、気分はスッキリしたんで、次の目的地へ移動開始。ここがウラの目的地だとしたら、今度はオモテの目的地である
黒部ダムへ行ってダムカレーを食べよう。それも朝から。

せっかく木崎湖まで来たのだから、この周辺で一番と言っていいほどの有名観光スポットへ行って
そのダムの様子を見てきて&名物カレーを食べたい。まあ、そのくらいのコトで満足してしまうんだから、いいじゃない。


木崎湖から以前にも立ち寄ったローソンへ移動し一息入れた後、黒部ダムの入り口である扇沢へ向かう大町アルペンラインへ。
時間にしてまだ7時前だし、順調そのもののツーリングに思ってました。
ぼちぼちと増え始めた車と観光バスを横目に、アルペンラインを快適な速度で走り抜けて(ある程度の追い越しも含めて)、
扇沢のトロリーバスターミナルへ到着。
このくらいの時間(朝の7時半)だったらまだ混み始める前だろうし、快適な観光が出来るだろう・・・・・・って思ってたんですが、


     
アルペンラインのドンつきまで来た。


朝っぱらなのに、駐車場は満車。まだバイク用駐車スペースは残ってたけれど、車の方は全然だめだ。
みんな朝早くからこんなトコに来てるんだねぇ。・・・・・・・何となくイヤな予感がする。

K1300Sを停め、カメラ片手にトロリーバスのチケットを購入するのに窓口へ行ったらば、すでに長めの列が出来てた。
待つこと少々で無事にチケット・・・・・黒部ダムまでの往復分・・・・・は購入できた。けども、その窓口の上にあった
観光ルートを巡る時間の目安表をチェックしてみたら



意外と時間を必要とするようでした。


そんなに時間が必要だとは思ってなかった。事前にトロリーバスなどの時刻表はチェックしたものの、
他の観光客なんかの混み具合なんかは全く想像していなかったんで、この混み具合からくるタイムロスは計算外もいいところ。
混んでいなかったら、一番標高の高い室堂まで行ってやろうか・・・・・・・って甘く見てました。

チケットを買ってから約30分くらい待ち、やっとトロリーバスに乗れる時間が来た。このとき、大体8時前くらい。
その待つ間に、「今日は最初っからこっちへ回って、さっさとこの混雑をやり過してから木崎湖へ行けばよかった」と強く反省。
室堂まで行くのは無理かもしれないが、黒部平かその先の大観峰には行ってみようか・・・・・・・・・って甘く見てました。


     

     
トロリーバスの入場を待つ間にその待合ロビーの案内板に出てた画面。
アルペンルート各所のリアルタイムの様子が映し出されていました。
画面から分かるコトと言えば、とりあえずメチャクチャ寒そうってコト。


トロリーバスを待つ間に自分以外の観光客の服装を観察してみると、皆さん寒さ対策をしっかりした服装で並んでいらっしゃる。
そこへいくと、自分の服装って、これから行く場所からすると、ちょっと軽装過ぎるように思えてきた。
朝の8時でもまだ外気温はそんなに上がっていないし、これから行く場所は逆にこっちよりも寒いみたいだし。
もしかしたら、『春山で遭難』なんてこともあるかも。

自分が買ったチケットの予定時間に発車するバスの台数が、自分の乗り込むトロリーバスを含めて合計6台。
その台数に観光客を詰め込むだけ詰め込んで、一路トンネルの先にある黒部ダムに向かって走り出した。
内装とかの見た目は全くのバスなのに、機械の駆動音なんかは電車っぽくて、不思議な組み合わせの乗り物でした。
あと、トンネル内で安全確認のために、けっこう頻繁にクラクションを鳴らしながら走るんだねぇ。
(出発時やトンネルのカーブ部分も鳴らすし、6台も連なって走るとそういった走行方法になるのか?)


     
で、黒部ダム側のバスターミナルへ到着。
見た目が地下鉄っぽく見えてしまうのは思い込みからか?
しかし、ダムを目指す人の多いこと。




ターミナルから階段を上がること220段。ダムの展望台からの眺めです。



そのダムの気温、約4度。


     
とりあえず、いろんな場所の写真を撮りまくり&観察しまくり。


写真にもあるように、まるで冬のような気温の中であちこち見て周り、やっと来たという感慨に耽ってみる。
で、ある程度気分が落ち着いたところで、この先にある黒部平まで通じているケーブルカーのターミナルへ行ってみた。
ここまで来たのならば、当然そこへ行きたいから。


     
ケーブルカーの改札入り口も長蛇の列が出来てるし、
その外にも観光客(団体)の集団が乗り込もうと待っていた。


ダメだな。
ケーブルカーってそんなに大きな(大勢のせられるような)車両じゃないでしょ?いくら観光だといっても、行列に時間を捕られたくない。
なので、ここから先の観光はまた別の機会にして、ダムの上をUターン。トロリーバスターミナルに引き返す。
そのターミナルの上にあるレストハウスに寄って、お土産屋を物色しながら『ここまで来たなら、ぜひ食べたいモノ』を食べてみた。
そのレストハウスの食事コーナーは、朝の9時過ぎからカレーの空気が充満してました。



黒部ダムレストハウス謹製、名物ダムカレー。


『見た目のダム要素を重視した』カレーです。ある程度の条件をクリアすれば、ダムカレーを名乗ることが出来るそうなので、
そんなに特殊なカレーではないと思います。味もそんなに特殊じゃなかった。東南アジア風のグリーンカレー?って感じ。
このカレーを目当てにした部分もあったんで、このレストハウスの食事コーナーの開店時間(朝9時)から逆算して
今日の松本出発と木崎湖巡りのルート設定をしたのもあったから、黒部ダムから先の観光がポシャっても大したダメージにならず。
当初の計画通りの行動が出来たと思えば、まあ良し。

さて、食べるものも食べたし、帰ろう。


レストハウスからトロリーバスターミナルへ戻ったら、ちょうど良いタイミングで扇沢へ行くバスがあったんで、
それに乗って黒部ダムを後にする。帰りのバスはガラガラだった。時間的にはこれから観光の時間だからねぇ。



扇沢に戻ってからの一枚。
チケット売り場からの行列が凄く長くなってた。
これじゃバスに乗るのも一苦労するぞ。


今度ここに来るときには、しっかりと時間を確保してもっと朝早くから来よう。と強く思いながらも、次の目的地へ頭を切り替える。
ここから木崎湖を掠めるようにして、31号線→36号線と走っていって、その途中にある戸隠神社へ行ってみよう。

数年前に行った(正確に言うと、近くまで行った)宮崎の天岩戸神社。
あそこの言い伝えの『天岩戸伝説』で、隠れていた洞穴の戸を開け放し→放り投げた戸の着地点がこの戸隠らしいので、
せっかくだからそこも行ってみよう・・・・と思った次第です。


で、大町アルペンラインを戻って、31号線に入ろうとしたら、前を走っていたアウディTTに見とれてしまい、
そのままランデブー走行してったら白馬へ向かう148号線へ行っちゃったんで、また海ノ口駅前を通過するというアクシデントが発生。
すぐに元のルートに戻ろうとしたものの、K1300Sに装着したタンクバック内のツーリングマップルが見づらくて確認もままならない。
その上、白馬までの148号線が非常に快適に流れていて、その流れに乗り続けた結果、
青木湖を通り過ぎるまで進んでしまい、思いつきで右折した交差点から田んぼの中を走りぬけて、ようやく33号線を捕まえ、
かなり迂回するようなルートで33号線へとたどり着きました。

K1300Sにタンクバックを取り付けたのは良かったのに、いざ走行中に見ようとすると、イマイチ使い勝手は良くない。
ちゃんとした比較はしてないけど、K100RSやGPXよりもタンク上面の高さが高いから、タンクバック内の地図を見るのに
しっかり下まで首を傾けないと地図全体を俯瞰で見ることが出来ないのかな。K100RSとGPXはちょっと視線を落とせば、
地図がおおよそ把握出来たのに、K1300Sはかなり視線を移動させないと地図が確認出来ない(そんな位置にタンクバックがある)。
そのとりあえず、非常に『見る・確認する』のが大変です。
それに加え、すでに書いた「K1300Sを操作することを強要させられる」感が強い場面が続くと、タンクバックの地図よりも
前方を見ることに注意を払うことが重要になってくるので、当然道間違いを起こす確率は高くなる・・・・・・と言い訳にしてみます。

数多くの道間違いを繰り返しながらも、ようやく戸隠までの36号線へ入れて、後はこのまま道なりに進めば戸隠へ。
それが確認できた安心感はいつもに増して感じました。


     
36号線に入ったすぐくらいのところにあった看板。
この辺りの標高634mはこんな感じの風景です。


この36号線がまた曲者でしてね。昨日・今日と走ってきた道の中では、1位2位を争うくらいの低速ルートでして、
k1300Sで走るのがとても苦痛に思えてなりませんでした。
ところどころにはそこそこ流せる部分もあったにせよ、その大部分は曲率の激しいカーブの連続した傾斜のキツい坂道(主に上り)で、
K1300SはおろかK100RSでもGPXでも持て余すであろう道で、走っていて全然楽しくない。

地図を見る限りではそこそこ流せそうな道と判断してやってきたのもの、まったくもってミスチョイスな道でした。
そんな道ですから、先行する車なんかに追いついてしまったら、もう苦行な走行を強制的にさせられるわけです。
前記したように曲率の激しいカーブの連続した傾斜のキツい坂道ですから、追い越し可能な部分は非常に限られていて
その部分で追い越しがかけられるかどうかは反対車線の車しだい。見通しの悪いところで追い越しするわけにもいかず、
ひたすらガマンして戸隠への道を走ります。

その戸隠への道をどれ程ダラダラと走っていったかもうどうでもよくなりかけた頃、戸隠までの看板が増え始めた。
それと同時に戸隠まで行く車も増えていき、自分を先導する車が4〜5台くらいはいたかなぁ。
そんな矢先、戸隠までの36号線と合流する76号線との交差点手前から渋滞の列が出来上がってた。
しばらく車列に混じって待ってみたけど、全然前に進まないんで、痺れを切らせて渋滞の先へ。その交差点を左折してみたら、



戸隠までえらい混んでそう。
(安全な場所で撮影)


かなりの急斜面の坂道(上り)を数多くの車が埋め尽くしていました。
その姿に呆然としてた時に、偶然反対車線を下ってきたライダーに「戸隠まですごい渋滞だから、行かない方がいい」と助言を得て、
戸隠まで行くのを断念しました。また別の時期に来よう。


で、この撮影場所からUターンして、さっきの交差点を76号線へ。
ここで今日一日のツーリングルートを説明すると、松本から木崎湖→黒部ダム→戸隠神社→小布施→松代→上田駅前ってな感じで
廻るつもりだったんで、ルートは変わっても行き先は変更せずに別ルート(思いつきの最短距離ルート)で小布施へ行くことに決定。

76号線から506号線へ入った・・・・・と思う・・・・・・ところから完全に道を見失い、『地図上のドコにいるのか』がわからないまま
506号線上を走る他の車の流れに乗って、『長野市内へ行ってる?』と思い込んだ走行を強いられることになりまして、
非常に苦労しました。
それまでの36号線と同等かそれ以上に曲率の激しいカーブの連続した傾斜のキツい坂道(主に下り)も多く、
多分長野市内まで帰る車と思われる車列に入りながらの低速走行でK1300Sのラジエターファンも頻繁に回りだして、
K1300Sで遭遇したくなかった最悪の条件が揃った走行となってしまいました。
戸隠へ行って&脱出するのがこんなに苦労するもんだとは思わなかった。

その道をずーっと進んでいったら、善光寺の近く(近くの交差点付近)まで出てこられて、ここでやっと地図上での位置が把握できました。
善光寺って長野市内で一番混む場所じゃない?そんな場所へ出るルートを走ってりゃ、そりゃ混むわな。
信号待ちでの渋滞に嵌りながら地図上の現在地とこれから行きたい小布施の最短ルートを検討しながらも、とにかく長野市街地から
一刻も早く離れたい一心でK1300Sを走らせました。


長野市街地から406号線で東へ向かった途中のコンビニでやっと休憩タイム(昼の12時半ごろ)。
予定コースからは随分とショートカットしたルートだったのにも関わらず、予定時間的にはほぼ予定通りくらいの経過時間で、
その走行ペースから判断すると大して楽しめていない感が強くあります。
で、この後小布施に行って→お土産を買うという予定を遂行するとなると、ちょっと押し気味の行動時間になりそうなので、
休憩もそこそこにして再スタート。406号線をそのまま東へ進んで、小布施へ行こう。


406号線の村山橋を渡ってすぐの信号を左へ、踏み切りを超えてから道なりに進んで行って、403号線へ合流したら、そこは小布施。
・・・・と言葉にすると簡単な位のルートでも、ここも有名な土地なのか、観光の車&バスが多くて走行ペースが上がらない。
正確な表現ならば、『K1300Sではトロ過ぎるペースでしか流れてくれない』。
やっぱり、K1300Sは込み入った市街地を走るバイクではない。


     
やっと到着したと思えるくらいに遠かった小布施にて。
ここの甘味処で食べた栗クリーム&栗の甘露煮の入ったクレープがランチ代わりです。


ここで名物の栗関連お土産を買って→宅急便で送ったら、すでに時計が2時半を回ってた。
やっぱり予定が押し気味になってます。序盤と中盤のタイムロスが痛かった。
そのロスを取り戻すべく、本日最後の希望の目的地の松代までそれ相応の距離が残っているのを踏まえて、
なるべくK1300Sの性能を引き出しながらの走り方で403号線→499号線→347号線→403号線と進んでいき、ようやく松代へ。
その松代では、ここに寄ってみた。



池田満寿夫美術館。


日本人芸術家としてだけでなく、ある種の文化人・マルチタレント的な活躍をされた人の美術館です。一回は来て見たかった。
しかし、到着が午後3時半。楽しむにはちょっと残り時間が少なすぎるような時間でしたが、それでも可能な限り『目に焼き付けたい』

それまで見てきたことのある「絵画」ではなくて「版画」の多い展示内容で、その「版画」のイメージからか多色刷りは出来ても
色の濃淡みたいのが表現し難い分野のモノだとばかり思ってましたが、その考え方は覆されるほどのインパクトを受けました。
「版下がしっかりしてれば、色を変えたり濃淡を調整しながら大量に作品を作れる」って、いろんな可能性と結果があるんだねぇ。


と、美術館の中を早歩きで約1時間ほど堪能したら、後はただただ上田へ向かって走るだけ。
松代から35号線→144号線とひた走り。この35号線が本日最後の大盛り上がりとして快適な走行時間を提供してくれたのが
幸いでした。ここも渋滞路だったら、今日一日が過去最悪レベルのツーリングになるところでした。
それでもワースト5くらいの内容だな。

それも144号線へ入るまでで、夕暮れ時の144号線は帰宅ラッシュもかくやという車の混雑で、もうウンザリ。
適当なタイミングで適当なGSに寄り、明日のためにハイオクを満タンにしたら、今日のやる事は全て終了。
まっすぐ上田駅前のホテルへチェックイン。
今日のツーリングは「楽しめた」というよりかは「疲れた」というべき内容でした。


こういったツーリング先のホテルで必ずやる事があります。
チェックインして荷物を運びこんで、ホテルの外へ食事に行く時にフロントで、
「このホテルの周囲にある飲食店が分かる地図みたいのを貰えますか?」って地図を貰い、それを頼りに出かけていきます。
ツーリング時に用意する情報誌にある『おいしいお店』などの情報があっても、行ってみたら大混雑している場合が多いんで、
そこはあえて普通の店(飲食店とかファミレスとか)で簡単に済ませてしまうケースが多いんです。
しかし、たまに変わった店があったりすると、興味津々でその店へ入店してみたりするんです。昨日のネパール料理店がそう。

今回の上田に来てもやることは同じ。やっぱりホテルで地図で貰って、それを眺めながら上田駅前へ。
その地図の中で『どんな店があるかなぁ〜?』って探してたら、心の琴線に触れるお店を発見。ズバり、『インド料理店』。
カレー屋ではなく、インド料理店です。
このツーリングを振り返ると、ちゃんと食べたと言える料理(コンビニなどは除く)って、カレーくらいなんだね。

ここまでお膳立てが整うと、もう行くしかないでしょう。『インド料理店』へ。
で、駅前からトコトコ歩くこと10分弱。目的地のインド料理店へ到着。意外と大きなお店で、しっかりとした駐車場も完備。
昨日のネパール料理店(駅前のお店で、ちょっと小さめ)に比べると、見た目の安心感が違う。
早速入ってメニューを貰い、その中から昨日と同じメニューを頼んでみた。ネパールとインドで違いがあるのだろうか?



左上からナン・マトンカレー・インド風サラダ・タントリーチキン・バナナラッシー。
カレーとタンドリーチキンはネパールのより辛くなかった。


うん、ここを選んで正解でした。自分の入った後から次々とお客さんが入ってきたんで、地元じゃ有名店なのか?
次にここに寄ることがあったら、また来よう。


明日へのパワーを蓄えてホテルへ戻り、今日のツーリング燃費を算出してみた。その数字約17km/L。(239.6kmで14L給油)
昨日よりスローペースな割には悪い数字だな。ツーリングで楽しんだ代償にしては、ちょっと高くついた。


5月5日。長野ツーリング最終日。
あっけないもんで、今日でGWツーリングも終わりです。
本日の予定は、上田から東へ走って→イニシャルDで有名な榛名湖へ行って→渋川伊香保ICあたりから高速使って帰宅というのを
予定していましたが、この日の天気予報では地域によっては午前中から雨が降るって言ってる。

そこで、その全てをキャンセルして、上田ICから真っ直ぐ帰宅することに。
で、上信越道・上田IC→藤岡JCTから関越道→高崎JCTから北関東道→友部JCTから常磐道→つくばJCTから圏央道ってルートで
何事も起こらず・レインスーツも着ること無く、無事に帰宅することが出来ました。



5日早朝の上田駅前にて。
雨が降りそうな雲行きには見えませんでしたが、晴れそうでもなかった。



で、帰宅後に後始末を終わらせた頃に雨が降ってきた。
今日の予定のキャンセルは正しい判断だったようです。


その雨を横目に、今日最後に給油した北関東道の友部PAで給油したときの燃費を計算してみた。99%くらい高速のみを走った
燃費が約18.6km/L。(239.8km走って、12.88L給油)
高速を淡々と走った割に思いのほか燃費が伸びない。大したハイペースではなかったと記憶しているのですが、記憶違いでしょうか?


このツーリングの総括として、『やっぱり、K100RSでリベンジ・ツーリングが必要』だと思いました。
いつになるか分かりませんが、絶対やってやる。