2泊3日四国ツーリング
「坂本竜馬は立っているか!?」
確か、99年の1月か2月頃だったと思います。
当時勤めていた某住宅メーカー(本社盛岡)の会長からのお達しで
「坂本竜馬の銅像の修復資金の募金活動を応援しよう」ってのがありまして、その人員に私ともう一人が営業所より指名され
その募金活動部隊(って言えばいいのか?)と合流、とある日曜日一日募金活動なるものをいたしました。
簡単ないきさつを説明すると・・・・
坂本竜馬死後、当時の人々がその死を惜しんで資金を募り銅像を立てました。
それから行く年月・・・古くなってしまっていた銅像を募金を募ってもう一度立て直そう!と計画を立てたところ、
その話しに会長が感動。「私にも出来ることがあれば・・」、で始めたのが募金活動の協力でした。
募金活動そのものは別にとやかく言うことはありません。
確か、募金活動で3000万とか3億(?)とかいったお金が集まった・・・・という話までは噂で聞いていました。
しかし、肝心の銅像はどうなったか? その話の結末は募金活動直後はまだ聞いていませんでした。
まあ、工事自体が始まるのは募金が集まってからでしょうから。
それから、季節は移って4月の終わりごろ。
TVを見ていると、ニュースで「坂本竜馬像の修復完了」の話をやっているのを偶然見て「本当にやったんだ」と
安心したのを覚えています。(それまではちょっと胡散臭かった)
その話を営業所でしたところ、そのニュースを見た人は極僅かで、ほとんどの人は知りませんでした。
そのとき、冗談半分で「じゃあ、四国まで行って、確かめてきましょうか?」って話したら、
なんとなく営業所内の賛同を得て(?)GWの行き先が決まってしまっていました。
行き先はともかく、GWの休みがまとまって取れそうな雰囲気になったのが、一番良かった。
5月6日
革ジャンにジーパンという普段着の姿で一路四国へ出発。
四国まで行こう!という意気込みはいいんでしょうが、あまりにも「力を抜きすぎた格好」。そして、去年行った北海道の時と
同じくらい「軽装」な装備。ナップザックに簡単な着替え・新品のツーリングマップルを入れて東名高速を西へ向かい
ひたすら走る。
東名・御殿場インターより西は、ほとんど未知の領域。
過去に一度だけ御殿場より西の名古屋までういろうを買いに行ったことがありますが、そのときは行程のほとんどを
雨という悪天候のなか(ジージャンとジーパン)で行ったので、とてもじゃないですが行程を覚えていません。
そんな余裕はありませんでした。
しかし、今回の天候は素晴らしい快晴。雨の心配をすることも無く、ひたすら距離を稼げました。でも、ヘルメットに張り付く
虫の多さにはうんざりした記憶があります。SAの給油ごとに雑巾を借りて拭いていました。
京都あたりまで来てから、一度SAに入って給油と淡路島方面へのルート確認をして、大阪付近の高速の道順をしっかりと
頭の中に叩き入れました。ここまで来てあせって道を間違えてもしょうがないし、また間違えてあせってもしょうがないから
キーワードになる地名と地図の道の形を覚えて、いざ淡路島方面へ。
首都高もそうなんですが、ああいった分岐・合流が入り組んだ道ってあまり得意じゃないんです。
まして、初めての場所で初めての道を行くんですから、おのずと慎重になります。
「タンクバックに地図を入れていけばいいんじゃない?」と思う方もおられるでしょうが、この時点でタンクバックは持って
いませんでした。・・・・・このときは便利さを知らなかった。
さて、無事に大阪から中央道→山陽道→神戸明石鳴門道と経由して淡路島の淡路SAに到着
明石海峡大橋の大きさと風の強さにびっくりしながら、いったん小休止。また地図を取り出して、震災記念公園の場所を確認して
再出発。東浦ICで降りて、細い山道を通って震災復興記念公園に到着。意外とこじんまりとした場所でした。
中の様子。断層をそのまま保存してます。
左右方向に60cmくらいずれてます。
「断層」の断面。
これが地下何kmも続いていると思うと・・・、地震のエネルギーはすごいです。
公園の中には、地震の結果できた断層が100mぐらい続いている様子を保存してある建物と断層のすぐ近くの残っていた建物
(ほんとに真横ぐらいの位置に立っている)がメインで立っていて、地震のすごさを物語っていました。
特に、建物は震源地なのに形をとどめているのが奇跡のように建っていました。いくらか傾きつつも・・・・
当時震度3かそのくらいの程度でしか感じなかった関東に住んでいる人間から見た地震の断層を見ると
「近所でなくて良かった」と不謹慎ながらもそう思ってしまいました。
震災復興記念公園を後にして、また高速に乗り四国上陸を目指す。
その日の目標としては、四国の高松に入って一泊したいというのがあり、無理にでも高松に行きたかったのでハイペースで
神戸明石鳴門道の最終ICの鳴門ICから11号線を北に進路を取って高松へ・・・・・
夕方、それもかなり真っ暗になった頃高松市内に到着。まずはその日の宿を取るために本屋を探す。
その本屋の場所から、『今、高松市内のどこに居るのか?』を把握して近くにビジネスホテルがあるかどうかを
調べて直接行ってみよう、という作戦。いわゆる現場処理。
駅前近くにあった数件のホテルのうち1件に空室があったので、そこにチェックインしてから市内でやっと食事。
市内で有名らしい焼き鳥(って言っても骨付きもも肉)の店に行ってみました。
5月7日
高松を出発して32号線で高知へ移動開始。
最初は普通の国道っぽい道からだんだんと山道のような道に変貌していって、そのうちに気持ちの良いカーブが続く
風光明媚な空間に・・・。四国って良い場所ですね。
特に、吉野川の川沿いを走るときはもう感動モノ。早朝の交通量の少ない時間もあってか、快適なスピードで快適な
時間を過ごすことができました。
大歩危・・・・・大きく歩くのが危険な場所。
小歩危・・・・・少々歩くのが危険な場所。
そんな情報をどこで聞いたっけかなぁ?小学生のころ地図帳で見ていた地名のところを実際に見て走っているって事実が
妙にうれしかった。これは確かに危険だ。よくこんなところに道を作って住んでいるなぁ・・と思うくらいの狭小地域。
こういうのは、実際に見ないとどんなもんかってのかがわからない。
32号線途中のパーキングから。
(左は上流・右が下流)
その見てみないとわからないモノの一つがかずら橋。
32号線から外れて見に行って見ると、壊れても自然にやさしい素材100%で出来ているようで渡るのがちょっと引けた。
オマケに500円も通行料とるし・・・・
かずら橋入り口。
徐々に多くなる交通量を気にしながらやっと高知市内に入る。
一旦高知駅前まで行って、今回の目的である坂本竜馬像を探しに桂浜へ。この道でいいのか?と不安になるような
変化のない道を進んでいくと・・・・・・ありましたぁ、桂浜公園。
きれいに整備された公園内を歩いていくときれいな銅像登場。坂本竜馬とご対面!!
坂本竜馬像リニューアル証拠写真。
ニュースの報道どおり、きれいにリニューアルされて坂本竜馬は立っていました。
坂本竜馬・・・幕末維新では避けて通れない人物・・・というより、武田鉄矢氏が竜馬役でドラマやってたなって情報の方が
先に出てくるあたりが我ながらへそ曲がりだなぁ。
適当に証拠写真を撮り終えて、公園内のお土産屋でお土産をこれまた適当に購入したら高知市を後にして室戸岬へGO!
国道55号線をひたすら南東方向へ。
海岸沿いの道のこれまた気持ちのいいこと。天気の良さも手伝って、何時までも走っていたい気分にさせてくれる。
空も青いし、海も青い。文句なし。
わかりづらいですが、室戸岬の標識です。
四国の先っちょの室戸岬に到着。
ここに来るまでに、何度も「あそこが室戸岬?」なんて思える風景が続いたので、意外と時間がかかった気がする。
もっと開けたような場所と期待してきてみたら、特に何もなし。道路標識が小さくあっただけ。
ここでも証拠写真を撮って、しばらくこのあたりをウロウロと走ってみようと岬の山手方面に登る急な5連ヘアピン坂道を
登ってみる。『確か、山の方に灯台があったはず。そこで写真を撮ろう』と、灯台を探しながらしばらくウロウロ・・・。
すると、お寺の標識に混じって灯台の標識を発見。お寺の近くにあるみたいなので、バイクを止めて徒歩で灯台まで
行ってみる。お寺よりもかなり奥の方に灯台を見つけたんですが、これまたちっちゃい灯台で・・・・
山の上にあるから見通しが良いのか、灯台自体の背の高さはそんなに高くない。でも、灯台のところから見える太平洋は
ものすごく広く見渡せて、これで十分なのかもしれない。
昔、某CM誌で四国ツーリング特集の時に出てた。
灯台を後にして、一旦5連ヘアピン坂道を下って55号線に戻る。地図を広げて面白そうな場所を探すと、どうやら
さっきの5連ヘアピン坂道はぐるっと回るようにつながっているみたい。じゃあ、ぐるっと一周してみようと55号線を高知方面に
戻るように走って別の入り口から室戸岬の山に登ってみる。
ここもすごく良い道だった。登り坂を登るにつれて回りの林から見える空の割合が増えていって、そのうちに木よりも
空の方が目立って岬の突端に向かって走ってる実感がわいてくる。
やがて、広場のようなところが見えてきてそこに高い展望台があるのが見えてきた。
これは展望台に上ってみるしかないでしょう。上がってみるとこれがすごい!360度のうち30度分陸地を残してあとは
全部海!!
今まで走ってきたところが海に向かってだんだんと細くなっている様子が手に取るようにわかる。
すごい鳥肌もんの感動風景。このとき『四国に来てよかった』とこのツーリング一番盛り上がった場面でした。
写真に撮りたくても収まりきれないぐらいの迫力で、自然の大きさみたいなのを感じました。
また5連ヘアピン坂道を下って、55号線を今度は北東方向に向かって走る。
ここからはもう帰りモード。何とかして徳島市に着こうとペースを上げて走る。でも途中「南阿波サンライン」なんて
面白そうな道を通ってみたりして余裕をみせたり・・・。
この余裕が裏目にでたか、阿南市内で道に迷ったりしながらも順調に55号線を走行。
なんとか徳島市に日暮れ前に到着できました。
しかし、ここからまた一苦労。駅前のビジネスホテルを片っ端から当たっての宿探し。そして食事。
帰ってきてから気づいたのですが、「讃岐うどん」って向こうで食べてなかったんです。
自分の中での「讃岐うどん」は「メイドインサヌキ」であればどれでも「讃岐うどん」と思っていて、特に気にもせず
食べてました。今現在流行っている「セルフサービス形式」に代表されるような「讃岐うどん」って知らずに
普通の「釜揚げうどん」を食ってました。・・・・・もったいなかった。
この四国ツーリングは今まで行ったツーリングの中でもかなり順位の高い良いツーリングだったと思います。
今度は四国半周ではなく四国一周してみたいなぁ。