K100RSの噂と実際 Y

K100RS(と言うか、Kシリーズ全般)に纏わる噂や欠点について、購入者の視点で見る実際の様子。
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フロントタイヤの磨耗によるハンドリングの変化・その6。
副題 タイヤによるハンドリングの違いよりも、もっと重要なモノがある
2015年7月。例年通りに北海道へ行く準備をしている1ヶ月前のこと。あからさまに磨耗していたフロントタイヤを交換する時に
いつも以上に悩んでいました。『タイヤの銘柄をどうしよう』って。



どんなタイヤを使っても良いように準備はしてるんだけど。


K100RSは、過去のタイヤ交換時にはほぼ問答無用で前後ともにミシュラン・パイロットロード2を使っていましたが、
ついにミシュランが生産を終了させてしまったので(リア18インチが無い)、タイヤ銘柄の不必要な選択を迫られることになりました。
で、せっかくなので、今(2015年)のタイヤメーカー各社のK100RSに使えそうなタイヤについて、勝手な思い込みによる
選択の苦悩を文章にしてみたいと思います。


     
まずは交換前のパイロットロード2。
前回交換してから約13000km使って、ほぼスリップサインが出るくらい。
ここまで使ってると不具合もあるでしょうが、長年使ってて、あまり気になりません。
そして、マメな空気圧チェックが効いてるのか、例の段差状の磨耗が少ない気がします。


タイヤ交換の前にいろいろと現在のタイヤの種類を調べると、・・・・・・・・・・『無難なの』ってないなぁ〜。
タイヤメーカー各社が挙って特徴・特性をうたったタイヤを出してるけど、古いバイクには似合わないと思ってしまいます。
際立った特徴とかアグレッシブなトレッドパターンとかは要らないから、どの時代のどのバイクにも似合うようなタイヤが欲しい。
そういった個人的要望を重要視ししながら、予算との兼ね合いでフロントタイヤのみの交換作業をしてもらいました。
その際の選択肢の選び方・・・・一応、前後同時交換するという前提での選択肢・・・・を並べると。

まずM社(像の印)とP社。やはり一番のネックは予算かなぁ〜。後はリア18インチが店頭在庫していない場合が多そうで
気軽に交換をする気にならないこと(つまり、取り寄せ注文しておかなければならない=確実な休日がないと交換に行けない)。
トレッドパターン的にはM社(像の印)のは中々好印象で、P社の方はちょっと感性に合わない。
そんな感じで早々に選択肢から外れました。

次、GPXでお世話になってるD社。ツーリング向けのRS2は全然気に入らないトレッドパターンだったけど、新製品のRS3
まずまずのパターンでこれならば良いかなぁ〜と思ったのもつかの間、リア18インチの160サイズが無い。
何で150と170があるのに、160サイズが無いの?
GPXでもやったけど、タイヤ幅が違うとタイヤ直径も変わってきて、発進加速とかにも影響しそうなので、
160サイズのタイヤにこだわりたい。ので、これも選択肢からは外そう。

そして大御所のB社。これのT30ならば、フロント120の17インチ・リア160の18インチのサイズでK100RSに取り付けられる。
これでもうちょっと耐久性があればなぁ〜。
いろいろとバイクサイトを見回ってみると、前モデルの023とかの耐摩耗性の酷評が目立つように思えてならず、
その後継であるこのT30の耐久性もと疑問に思えてしまって、手に取るのが億劫になります。
せめて何事もなく10000kmくらいは使いたい。


という訳で、そういった積極的消去法からM社の中から選んでこのタイヤにしました。


     
パイロットロード『2』から『3』を飛ばして、『4』にしました。
『3』を飛ばした理由は、『パターンが気に入らないから』です。


まあ、これはこれで無難な選択かもしれない。面白みが無いけれど、無用な心配もしたくない。
とりあえずはこれのフロントのみの交換で済ませました。
その時に交換してもらったのが、いつものライコランド。あそこって外車NGだと思ってましたが、やってくれるんですね。
で、店頭在庫にあったタイヤを買って、その場で交換作業をしてもらいました。
副次的なことですが、こういった気軽さもこのタイヤを選んだ理由です。

で、新品のタイヤで慣らしがてらあちこち走り回ってみたら、銘柄やタイプはどうであれ、使いきったタイヤより新品タイヤの
使い心地に思わずニンマリ。ちょっと前に取り替えたステアリングダンパーも良く仕事をしているようで、
フロント回りがスムーズに動いているように感じてしょうがありません。

このタイヤで北海道へ行って、秋の車検時にリアを交換してもらうようにしたいと思ってます。
何でかと言うと、


     
過去同様にリアタイヤの溝がまだ残っていたのと
マフラーを外さないとタイヤ交換出来なさそうなので、
秋の車検時に純正マフラーに戻すのと一緒にタイヤ交換しようと企ててるからです。


純正マフラーには、タイヤ交換の時の『タイヤの逃げ』の為の凹みがあるのですが、ステンチューンにはそれが無い。
一時、飯田橋のタイヤ屋で交換しようとも思ったのですが、店の「マフラーを外さないとタイヤ交換出来ない車両はお断り」の文言に
諦めました。
やっぱり、純正はいろいろ(音量・性能・耐久性・整備など)を考慮して作ってあるんだなぁ〜と感心したしだいです。




フロントタイヤの磨耗によるハンドリングの変化・その7。
副題 もはやバイク自体の『噂と実際』でも何でも無い

2016年9月。例年通りの北海道ツーリングを終え、気晴らしの走行などに興じてると、何となく気になるのがフロントタイヤの偏磨耗。
やっぱり、乗り方のクセから来る偏磨耗なんだろうな。


     
見た目からは判別がしにくいかもしれませんが
細い溝に区切られたブロックの磨耗が激しく、かなりのデコボコ状態になってます。
かと言って、スリップサインまではまだ余裕はある。
ガンバれば、まだ数千kmは走れそう。
参考までに、前回交換してから12000kmくらい走行してます。


この秋にはK1300Sの車検も控えていたんで、このフロントタイヤの交換ももうちょっと先でもいいや・・・・・・なんて思ってても、
一回目に付いて→状態を確認して→気になったら、すぐにでもやらないと気がすまない。
他にも出費予定があったとしても、そこからさらに予算を捻出して、自分が自分へGOサインを出しました。行動とは勢いである。

で、その予算の都合もあり、前回フロントタイヤを交換してもらったライコランドへ行って、とりあえずフロントタイヤを物色。
無難な選択で、同じくM社のパイロットロード4を選んでみました。ただし、「GTバーション」のです。



サイズ的には一般的に普及してるサイズなのですが、
店頭在庫にGTバージョンが無かったので、取り寄せてもらいました。
(取り寄せ依頼したその日の夜に入荷連絡が来たのには驚いた。)


K1300Sでタイヤ交換をしてもらった時に、B社のヤツで重量車向け「GTスペック」のを選んでみましたが、単純に車両重量を比べれば
K1300SよりもK100RS重たい。ならば、K100RSにこそ重量車向けのタイヤを装着させた方が良いのではないか?と想像してました。
もしかしたら、あの偏磨耗も減る可能性(設計重量よりも荷重が掛かって、偏磨耗の原因となってる?)があるかも?という
期待値もありましたから、このタイヤ交換のチャンスを使わない手は無かった。

この記事を書いている時点で、K1300Sは車検のためにディーラーへ預けてる最中なんですが、預けるときに、ディーラーの店内に
置いてあったBMW各車を観察してたらば、R1200RT(100周年記念車)のタイヤにロード4のGTバージョンが
装着されてるのを発見し、今回のタイヤ選択があながち的外れでは無さそうと確信しました。
確か、K100RSとR1200RTの車両装備重量は大差ないはず。リアタイヤは兎も角、フロントタイヤが同じだというコトが
良い方向へ向かいそうな気にさせます。

しかし、この記事を書いている時点で、台風やそれに影響された雨のせいで、まだK100RSのタイヤ交換へ行けていません。
フロントタイヤ交換をする時間さえも、雨(とそれでスケジュールがずれた仕事をするための休日出勤)のせいで、確保出来ません。
出るのは、お金とため息ばかりです。


2016年10月追記
約1ヶ月の間を空けて、ようやくタイヤ交換へいけました。


     
パっと見た目は普通のロード4と変わらなくても、ちゃんと『GT』の文字が刻んであります。


ライコランドでの交換後、タイヤの皮むきのつもりで約100kmくらい走りこみをしてみました。
うーん、やっぱりちょっと硬めな手ごたえを感じます。この辺の感じは、K1300SにT30EVOのGTスペックを装着した時と同じ感じ。
いつも通ってる道のはずなのに、やけに路面のデコボコを感じ取れます。新品タイヤだから、少しはしなやかさを感じるかと思いきや
そんな気配は殆んど無い。それがGTバージョンの特徴なのかも?(M社もB社も含めての話として)

最初はGTバージョンの対負荷能力の高さ(≒フロントタイヤの偏磨耗が減るかな〜)を期待してましたが、ここまで硬い感じがすると
タイヤ以外の部分・・・・・フロントフォークとかステアリング部のベアリングとかに今まで以上の負荷が掛かるかもしれない。
まあ、それを検証するトコロも含めて、これから使っていこう。




2016年11月追記
フロントタイヤを交換してから、だいたい一か月くらい走ってみての感想を少々。
K100RSに対して、GTバージョンのタイヤは硬すぎたようです。良い面よりも悪い面が目に付きます。

走り出しての印象としては、同様のタイヤを使ってるK1300Sと同じく硬い感じがして、前よりもタメが無く「スッ」と動きます。
ラジアルタイヤってよりも、バイアスタイヤのような感じ。雰囲気で言ったら、GPX750Rに乗ってるかのような雰囲気があります。
それだけならば使い続けても良いかな?と前向きに思ったりしますが、それ以上に「硬い」面でのデメリットも感じられ、
もういいやと思ったり・・・・・・。

硬いと思うタイヤ故に、路面の凹凸を以前よりしっかりとハンドルへ伝えるので、ちょっと疲れます。
また、ブレーキングなどで前方に重さがかかると、硬いタイヤが吸収しない分の加重にフロントフォークが耐え切れず、
フラフラフラフラっとハンドルが振られます。リアタイヤ併用だとそういった部分は影を潜めますが、フロントブレーキのみの使用
(K1300Sの悪い癖が抜けてない)だと、かなりの頻度で発生します。
それが『高い速度域のブレーキ』で発生するもんなら、結構ビビります。

今時の太いフロントフォーク・・・・・45mmとか50mmもある太いヤツとか、テレレバーのようなサス・・・・・のバイクだと
そんなコトもないのでしょうが、25年近く前の41mmフォークだと文字通り「荷が重い」のかもしれない。

できるなら、普通のタイヤにしたいところですが、まだ溝は新品同様に残ってるので、このままです。
次にするならロード2に戻したいな。ロード4の排水性能は魅力的だけど、あの偏摩耗の仕方が気に入らない。
と、次回へ予告にします。