フォーク2
カワサキとスズキのコラボレーションが実現するか?





正月休みを使って取り付けます。




前回までのあらすじ。
GPXを中古で購入後、交換したはずESCSのユニット。それがまた作動しなくなったので、交換しようとカワサキに
注文を出したところ、案の定欠品。
仕方なく(思いつきで)スズキの同時期のバイク『初期型GSX−R750』のアンチダイブユニットNEASが付けれるかなぁ?と
取り寄せて寸法とかを測ってみたら、何とかなりそう・・・・・。




と、わかったところでしばらく放置してました。
しばらく休みが取れなかったし、フォークを分解するための準備や作業道具・材料をそろえたりする必要もあったし。
そんなに急いでやることでもないんで、ゆっくりしてました。


これが用意した品々。
フォークオイルは当然。メスシリンダーの代わりに100円ショップの料理用計量コップと計量スプーン。
要はどれだけ入れるか分かれば良いんです。
お決まりの液体パッキンに、タンク外すついでにプラグも変えます。
後は、ここには写ってませんがゴムパッキンとか細かいモノも。


そして、年が明けた2007年。
正月休みを使ってフォークをイジってみて、それをまたネタにしてここに書いてみましょう。


2007年1月1日
朝早くからやりたいんですが、寒いのでそれなりに暖かく感じるようになった11時ごろからスタート。
GPXを引っ張りだして、作業をやりやすいようにタンクとかインナーカウル類を取っ払って、一番最初にやったのが

ちゃんとESCSに電気が行っているのか?

ってことの確認作業。
ESCSの車体側コネクターにテスターを当てておいて、ブレーキをかけてみる。
これで電気が行ってなければ・・・・つまりハーネスのどっかで断線してたら・・・・ESCSを外してもしょうがないんで、
これを確認しないとね。
で、これは合格。ちゃんとテスターが反応してるんで、車体側コネクターまではOK。
やっぱり、ESCSユニット本体がダメだ。

次に、NEASを用意してコネクターの近くで配線を切断。中の線をGPXの車体側コネクターに触らせて、
GPX側の電気信号でNEASが作動するかの確認。プラスとマイナスの極性も確認しないと繋ぎ方が分からんし。
これもあっけなく合格。GPXの電気信号でNEASがちゃんと動いたんで、取り付けできるな。



写真中央に見える白いコネクターがESCSの車体側コネクター。
その右下の白いのがESCS側のコネクターです。
で、手に持ってるのがNEASのコネクター。
コネクターの使い方がカワサキとスズキで逆になってるんです。
コネクター自体の形は同じです。



その配線の繋ぎ方ですが、
ESCSユニット側の配線とNEAS側配線の
同じくを繋げば作動します。
で、これを熱収縮チューブで保護すればここは終わり。


とりあえず、取り付ける算段がついたんで、これから本題のESCSユニットの取り外しおよびフォークオイルの抜き取り作業です。
さて、フォークのドレンからオイルを抜こうかな・・・・・・・

ドレンはどこだ?

ついて無いじゃん!ドレンがあるべき場所には何も無く、つんつるてん。どうやって抜くんだろう?



普通ならの字の下あたりにネジの頭でもありそうなんですが、何にもない。
F1モデルはついてないの?忘れてるなカワサキ!
AKIさんのF2ではついてて、そこから抜いてるのに。(AKIさんのサイトを見よう)


仕方ないんで、ESCSユニットを外してしまい、そこから抜きました。
フォークのところにビニール袋をガムテープでくっつけて、オイルを自然落下で抜き取る。その間に、ESCSとNEASを見比べる。
と、

     
正面と側面から。ボルト取り付け部の厚みがちょっと違うけど、ほぼ一緒。



全く同じと言っていいくらいの部品。
取り付け穴のピッチもオイル通路も一緒。


自然落下でフォークオイルが抜けるのをダメ押しするかのように、フロントブレーキかけながらフォークを屈伸運動させてみる。
そしたら、やけにメタリックな色合いのフォークオイルが出て来る出て来る。いやぁ〜、すごい色。



前回の車検で入れてから1年ちょっとでこんなになるんだ。


だいたい抜けたところで、念願のESCSの新品(正確にはNEAS)の取り付け。ちょっと長めの取り付けボルトを用意して
(本来6x16mmのボルトを使うところに、6x25mmのボルトを使用。)新品のゴムパッキンと共に取り付け完了。
気持ち悪いほどピッタリ。まあ、だからこそつけたんだけど。
じゃあ、今度は上を外してオイルを入れてみようかとハンドル部のボルトを外して、フォークのキャップを外そぅ・・・・・・・・・・。



なんか四角穴がデカい!?


そのキャップの穴が大きくて手持ちの工具が合わない。多分キャップは2分の1インチって寸法で、手持ちのは8分の3インチ?
代わりに使えるモノがないかな?と探してみるものの、普段使わないモノがあるわけなく、前回正月にやったときと同じように
GPXをしまってK100RSで工具探しへ。
ホームセンターを2件行ってみたら両方とも正月休み。しょうがないんで、ライコランドまで行って、使えそうなモノを買って
初日は終了。



8分の3インチから2分の1インチへ寸法を大きくするアダプターを購入。
これであのキャップを回せるか?




2007年1月2日
朝からまったりと箱根駅伝なんぞ見てたりしてたんですが、あんまりのんびりとしてられない。さっさと昨日の続きをしなくては。



早いとこ取り付けを終わらせましょう。


GPXを引っ張り出して、左側のフォークオイルを抜くべく昨日のビニール袋をガムテープで止める。
左側フォークにはついてたドレンからオイルを抜きつつ、フォークキャップ回しにチャレンジ。


     
左側フォークから出てきたオイルは右のそれよりも汚れ方がひどくなかった。
幾らか赤い色が残ってます。
で、昨日買ってきたアダプターを工具の先につけて回したら、あっけなくキャップは回った。
もうちょっと固いもんだと思ってたんだけど。


キャップが回るのを確認したところで一旦ドレンのネジを戻して、エンジンの下にジャッキをかけておく。
で、前側を浮かせておいて、フォークの中身を取り出す。


中身のスプリングなんかを取った状態。
やっぱりタンクとかを取っておいて正解でした。



これが中身一式。上が左側ので、下が右側の。
ちなみにスプリングの長さを測ってみたら、両方ともだいだい410mmくらいでした。


これであとはジャッキを外してオイルを入れるだけ・・・・なんですが、その前に余るであろうオイルを先に入れて
フォークの中の汚れたオイル分を少しでも抜いといておこう。

     
交換前に必要量とかを控えておいた紙を用意しておきました。
マニュアルでの必要量は片方で325cc。ってことは、両方で800ccもあれば余裕でしょう。
オイル缶=1000ccだから、余る200cc分を左右に分けて入れてから
カウルの先端部を上下させてフォークを屈伸運動させます。
それにしても新品のオイルってキレイだなぁ。
それから、計算が合っていればGPXの油面は10ccで10mmくらい変化するはず。
多分ね。



シャコタンなGPX。
オイルを入れた後、よーく上下させて中身を攪拌したら
またビニール袋を用意して、よーく上下させてオイルを抜きましょう。


またドレンをつけてから(右ならNEASを再取り付け後)、これでオイル注入準備完了。
さっき使った計量コップに適当にオイルを入れて・・・・・とりあえず300ccくらいづつ・・・・・フォークに注ぎ込む。



油面を測るのにつかった日曜大工道具のサシガネ
これでクルマのオイルレベルを測る要領で油面をチェックしてきます。
入れる際にはよーくフォークを上下させて中の空気を抜いてから測らないとマズイです。
結構空気が出てきて、油面の位置も変化します。


計量コップや計量スプーンを使いながら、『オイルを入れる→フォークを上下させる→油面を測る』ってローテーションを数回
繰り返して、マニュアルの油面の高さにあわせていく。入れすぎたらアウトなんで、小刻みにオイルを足していきました。

個人的な判断で「右=150mm・左=120mm」付近で油面が揃ったら、またジャッキを使って車体を上げる。
そこにブレーキクリーナーできれいにしたスプリング等を順番に入れていって、ゴムリングを新品にしたキャップを取り付ければ
終了ぅ。
ハンドルなんかを元に戻してジャッキも外す。外装はまだだけど、この状態でフォークの屈伸運動をさせてみると、・・・・硬い
オイルのせいだと思うんですが、交換前と比べたら全然違う。これで良いんだろうか?


     
NEASの配線もタイラップでブレーキホースなんかに固定させます。
前と同じ取り回しだと面倒くさいんで、こんな風にしてます。


     
こんな機会でないとプラグも変えないんで、一緒に交換しました。
前回と比べたらちょっと白いか?
多分、エアクリーナーのオイル分が少ないんでしょう。
同時に後付け燃料フィルターも交換しました。


やりたいことが済んだら、外した外装を取り付けなおして、フォーク周りのオイル分をブレーキクリーナーで掃除してすべて終わり。



足元の金色が目立ちます。
でも、F2の黒金カラーならつけても違和感が無いんじゃないかなと思います。


この後、試走に行ってみたらちゃんと作動して、サスの動きが硬くなりました。
やっぱりESCSとNEASは、ほぼ同じ部品じゃないか?
しばらく走ってみて、そんなに違和感みたいのは感じないんで、GPXにNEASは合ってる(使える)と思います。
で、試走してたときに思ったのが、「これを2つも使ってるGSX−Rってどんなサスだったんだろう?」という疑問。
GPXより軽い車重で・・・確か乾燥重量で179kg・・・・これを2つも使ってて、めちゃくちゃ硬いサスセッティングじゃない?

最後にこのNEASの価格ですが、1個15750円でした(税込み)。純正ESCSよりも安い!
例えカワサキがESCSを再生産してくれなくても、これがあれば大丈夫。・・・・・・・・・・あともう一個買っとこうかな。




装着後の様子。1月8日
しばらくあちこち走ってみた感触では、フロント側はGPX本来の動き方に近いんじゃないかな?と思います。
普通にアンチダイブが効いてるような感触ですし、特に効き方が変ってのは無いです。
ただ、ユニット上の調節ダイヤルの調節方法がESCSとNEASとで違うようで、効き方を強くする方向が異なります。
ESCSが左回転で効き方が「早く(強く)」なるのに対して、NEASは逆に「遅く(弱く)」なります。
どっか中身の部品が違うのか?
まあ、そのくらいしか違いが無いってことで・・・・・。これは使えると思います。

あと、試走してたときのリア側の変な感じの原因は、そのとき着てたオーバーパンツのせいみたい。
ジーパンのみで走ってみたら変な感じはしなかったんで、たぶんこれでしょう。




※すっかり忘れてたWPのフォークスプリングのその後。(2007年3月4日)
休日出勤の仕事先からの帰り道、「そういえばまだ連絡来てないなぁ。」と思い出してバイク屋に寄り道してみました。
もしかして届いてるかな?と期待を込めて行ってみたんですが、やっぱり届いていない。
バイク屋の方で「どうなってるか確認をとってみます」とのことなんで、もうしばらく『時間がかかる』と言うか『まだ来ない』でしょう。
企画立案してから9ヶ月くらい。去年10月に正式に発注してからでも4ヶ月くらい。いつになったら来るのやら。
もしかしてどっかのネット通販を利用した方が早かったかもしれない。
こうなったら、ひたすら気長に待つしかないか。

『その後』のその後。(2007年3月5日)
仕事してて気が付きませんでしたが、ケータイにバイク屋からの留守電が入ってました。
その内容とは、
「確認がとれまして、3月中旬から下旬ごろには入荷しそうです。入荷したら、また連絡します。」
ゴールは近い?