タイヤについて〜第X章
ラジアルとバイアス、または空気圧との組み合わせ




     
F=2.5・R=2.9にして良かったのだろうか?
そんな疑問から始まったネタです。


2014年9月にK100RSが長期入院してから、秘密基地(コンテナボックス)から引き上げてきたGPX。
K100RSの代わりに『夜の散歩』などに活躍していたんですが、あるときこんな体験をしました。

急な思いつきで夜の散歩に出かけたりするときに、時間の余裕があれば空気圧もチェックしてから出かけるのですが、
そんな余裕も無いときには前回計測してから数週間期間を空けたまま出かけてしまう時もあります。
大抵そんな時には、前回走ったときと比べてタイヤの感触が変にグニャグニャしたように感じてしまうときが多かったです。
特にリアなんかは、パンクしてるんじゃないか?と勘違いするほどグニャグニャとうねるのが露骨に分かるほど。

愛読してるBS誌によれば、冬場は空気圧の低下が激しく、マメに空気圧チェックをしたほうが良いとの記事があるので
「やっぱり、走り出す前にチェックすべきだった」と深く反省したりします。
で、次に走り出す際に空気圧を測ると、大抵の場合、F=2.3〜2.2・R=2.6〜2.8位まで空気圧が落ちてたりします。
そして、空気ポンプでF=2.5・R=2.9くらい(やや多めで)に調整して走りだしてみるのですが、
リアが調子良くてもフロントがやや固く思えてしまったりするんです。フロントだけに限定すれば、加圧しなくても良かったくらい。


F=2.5・R=2.9っていう空気圧もBS誌を参考にしてマイルールで決めた数値でしたが、少々疑問に思えてきました。
そこで、それからフロント側を以前よりも低めの空気圧にして、実験走行をしてみたところ・・・・・・・・・・前よりも気持ちよく走れる?


     
ここ最近の数値は
F=2.3・R=2.9くらい。
リアは3.0と読めるくらいに入れたりもします。


この数値の方がスイスイと流す程度のペースなら全然問題無く走れます。何で今まで気がつかなかったのだろう。
そして、何でF=2.5・R=2.9の数字を頑固なまでに執着して採用してしまってたのだろう。

で、また頼みの綱であるBS誌にヒントがあるのではないかとあちこち探ってみると、
バイアスとラジアルではタイヤの空気圧の変化による変形の仕方が違うことが書いてあったんで、その辺りにこの現象の
解決の糸口があるかもと思ったりしてます。

ま、途中の理論を省略しますが(BS誌2014年2月号を参考に)、結局のトコロ「バイアスタイヤのフロント側の空気圧が高すぎた」
・・・・のかもしれない。
そして、「ラジアルタイヤのリア側は気持ち高めの空気圧の方が良い」ということも言えるのかもしれない。
結論としてはそんなトコ。これからは『F=2.3・R=2.9』でしばらく使ってみても良いだろう。


その理論に行き着くまでに、いろいろと雑誌を眺めてたら、別の方向から新たな疑問が沸いてきました。
そもそも、GPXのリアにラジアルタイヤを使うのって、アリなのだろうか?
いきなり本末転倒な発言とお思いかもしれませんが、そう思うネタを発見してしまったからしょうがない。

GPXのリアにラジアルを履かせる参考にもしたGPZ900Rの記事を見ていた時です。
あのバイクって大きく3回ほど足回りの変更をしています。
初期型がF16インチ&R18インチのホイールにバイアスタイヤ。次がF17&R18のホイールにバイアスタイヤで、
最後期型がF17&R18のホイールにラジアルタイヤを装着してます。
で、そのときは「あれがリアに18インチのラジアル(それもGPXと同じ3.5インチ幅ホイール)を履いてるんだったら、GPXにもイケるじゃん」と
GPXに18インチのラジアルを履かせました。
※但し、大元のネタはもっと昔の雑誌か同人誌の記事がきっかけだったと記憶してます。

それでラジアルをつかってはみたものの、上記したGPXとラジアルタイヤとの空気圧の許容範囲との兼ね合いからか
『かなり多めに空気圧を入れても問題ないし、ちょっとでも少なめだと悪くなりすぎる』ような挙動をするのが変だと思いはじめ、
ラジアルとかバイアスの問題とは別のところに何か問題があるのではないか?と言う仮説に辿りつき、
改めてGPZ900Rの記事を読み返したりしたら、『ラジアルタイヤにするとサスペンションも変えないとダメなの?』・・・と
新たな疑問に直面することになりました。


     
左が初期型GPZで、右が最後期型GPZ。
フレームもスウィングアームも同じなのに、リアサスのリンク回りの形状が違う。
まさか、リアタイヤの18インチ130幅と18インチ150幅の「タイヤ直径」違いからくる
車高調整のためにリンクも変えたのだろうか?
そうは思えない。


このほかにも初期型リアサスがGPX同様の「エア加圧式」なのに対し、最後期型のは「ガス封入式」になっていて
サス自体の動き方が違いそうな雰囲気もあるし。本当ならば(最低限は)リアサスペンションもラジアル向きにしないとマズいのか?
この2枚の写真を見比べると、そう思えてなりません。


そして、そういった諸問題を含んだ『今後の使用状況』を踏まえての話です。
多分、K100RSは当面入院したままになるだろう・・・・・・2015年に入ってすぐには帰ってこない・・・・・・・と思われるので、
2015年春先あたりと目処にタイヤ交換をしても良かろうと計画してます。そろそろフロント側タイヤの溝も終わりかけてるのもあるんで。
そのときには、リアを現在の140サイズのラジアルから140サイズのバイアスタイヤに戻してみて
空気圧と走り方の変化の様子を見てみたいと思ってます。




・・・・とその前に、正月休み最後の日を使って、ちょっとした実験走行をしてみました。


     
フロント側はそのまま2.3にしておいて、
リア側をほぼ3.1程度まで無理に上げてみた。
これでどういった動きをするのか?
 


この空気圧で走り出してみたら、すぐにわかりました。『リアの空気入れすぎ!』

やたらリアがパンパンに張った感じが伝わって、まるで綱渡りをしてるような不安感でいっぱいです。
仕方なく、途中のコンビニでリアの空気を適当に抜いてみたら、まだ幾らかマシな感じになりました。
やたらに上げても良くはならなかったね。やはり、何事にも限度はあります。
ここまででいくと、空気圧ゲージで2.9〜3.0程度が上限値ですね。やはりその位が適正値なのでしょう。




2014年1月追記
先日の空気圧実験を踏まえて、今度は数値を変えて走ってみました。


     
フロントタイヤはそのまま、リアタイヤの空気圧を2.9に下げて、
リアサスのエアバルブを開け、サスの動き方の変化に期待してみた。
このバルブを開くと、プシュッって吸い込む音が聞こえるんで
やたらヘタってる様子が伺えます。


で、この状態でちょっと買い物などへ行ってみたら、前よりも良い感じになった。
リアは『固く』なく『しっかりした』感じになり、それでいて車体の動き方がスムーズになったように思えます。

この2つの実験(?)から想像出来る事は・・・・・、リアのラジアルタイヤの空気圧は『2.9』で間違いない。
そして、リアにラジアルタイヤを使う場合には、リアサスをそれなりに変更(本体の交換とか調整具合とか)した方が良いのかもしれない。

ま、ウチのGPXの場合だと、リアサスがすっかり使用限度を超えて使ってるのが、リア回りの問題をややこしくしてると思われるんで、
それをどうにかしないと満足する結果にはならないだろうなぁ〜。
かと言って、リアサスをどうにかする訳にもいかないし。
よく見たら、サスよりもタイヤ(特に前側)が終わってるから、そっちを適正にするのが先だなぁ〜。
やるなら、前後共だ。