WPを取り付けよう
超長期企画完結編?




ナンダカンダで2年くらいかかってます。




2007年怒涛の年末進行仕事を片付けて、大晦日の『自費出版本の展示即売会』にも行ってきて、妙に疲れている2008年正月元旦。
しかし、そんなことはお構いなしにGPXを引っ張り出してWPのフォークスプリングを取り付けました。
正月だからといって、貴重な休日を有効に使わない手は無いでしょう?

で、またいつものようにこの作業内容をネタにして書いていこうと思います。
思い返すと正月休みごとにGPXを使って何かやってるんだよねぇ。まあ、毎年恒例の正月特番みたいだな。




ちょっと2007年を振り返って見ると、このフォークスプリングを交換するのに事前に必要と思われるモノをいつものように
購入しておいてあったのでちょっと紹介。


     
メインのWPのフォークスプリングに、前回も使った100円ショップの計量コップと計量スプーン。
で、ムラシマでフォークのOリングとかを入手。ついでにエアフィルターと燃料タンクのパッキンも。


まあ、交換作業自体は去年もやってるので、その手順と一緒にやれば問題ないでしょう。
元旦の天気も問題無いし(前日の陽気に比べてやけに暖かかった)、おせち料理もそこそこに作業スタート。
※やってることは去年と大差ないので、内容や写真をだいぶカットしております。


そうそう、作業の前に交換前と後でフォークの動き方に違いが出るのかを確認するために、インナーチューブ部分に
モリブデングリスを塗って、どのくらい動くのかを測ってみました。
フロントブレーキを握ってフォークを上下に数回動かした後、センタースタンドで立たせて計測。



ブラケット下からダストシールまでが130mm。
ストロークした分が85mm、残りが45mm。


これが交換後にどうなるのか?けっこう楽しみ。


まずは要らない部分を外していって、フォークキャップと中のスプリングを取り出す。
で、WPのスプリングと長さを比較。



こんな感じ。やっぱり15mm程度長そう。
WPはやっぱり硬いか?
外したノーマルスプリングはWPの箱にしまって保管しておきます。


そうしたら、今度は中からオイルを抜き取って・・・・・


     
フォーク右側はかなりメタリックな感じで灰色に汚れているのに、
左側のは前回交換したオイルの赤色が残っています。
右のはESCSのせいか、それとも中で異常に磨耗してるのか?


前回同様新品オイルを少々入れて中身をシェイクします。もちろんネジとかは取り付けますよ。



WPのオイルってこんな色してます。


で、このオイルを捨てた後、Oリングとかを新品に取り替えてESCSとかを再取り付け。
取り付け後の脱脂も十分にやってから、まずは新品オイルの投入。オイルレベルは説明書どうりに「左右とも140mm」にしました。


「オイルを入れて→フォークを上下させて→オイルレベルを測る」を確実に行ってから
(右側なんてキーを指してブレーキを動かしながら・・・つまりESCSを作動させながら・・・空気を抜いてました。)
ついにスプリングを入れたんです。

が・・・



えらく出っ張っています。
ノーマル状態なら中に完全に隠れてるのに、こっちはスプリングが入りきっていません。
この後白いプラスチックリングも入れるのにいいのかな?


この後のフォークキャップを締め付けるのが結構難しかった。
車体の下にジャッキを入れての作業だったので、途中バランス崩して倒したらマズイと思い
『体で車体を支えながら
フォークキャップを押し込みつつ回す』という動作が必要でした。


これでほぼ作業は終了。外した部品を元に戻せば全て終わり。



掃除も終わったところで仕上げにこれを貼り付けました。


で、最後にもう一度フォークの動きを計測してみたら・・・・・・



ブラケット下からダストシールまでが130mm。
ストロークした分が70mm、残りが60mm。


ストロークの差が約15mm。これって結構大きい差じゃないか?
フォークを動かすときの手応えもかなり違います。前回オイルのみを交換したときも手応えに違いはありましたが、こっちはそれ以上。
本当に固い。




この後にちょっと試走してきたんですが、想像どうりに固い感触がします。
前の状態ではブレーキをかけると固い感触はするものの、動き方(フォークの移動量)は『かなりあるなぁ〜』といったところが
今度はしっかり固くそして動きも少ないような感触に変わりました。
しかし、その一方で路面の凸凹が気にならないという面も出てきました。
千葉の田舎の道路はトラックのせいで出来た轍や路面補修の跡なんかで多くの凸凹があるのですが、
交換後にそういった路面を走ると以前ほど気にならないというかショックが少ないというか・・・・。
何でしょうこの2面性?

まあ、正月休みは結構あるのでしばらくあちこち走り回ってもう少し様子を見ます。




で、1月3日。
この3日間で250kmほどあちこち走り回りまして、とりあえず気が付いたことを2つ3つ。
まずフォークの感触ですが、基本的な手応えは「硬い」です。
停車時(乗る前ですね)にハンドル握ってフォークを上下に動かした時の比較では、WPの方が完全に硬い。
交換前では結構容易く上下に動くのに・・・・電気が来てないからESCSも効かないし・・・・交換後はかなり体力が必要となります。
オイルは交換後の方が番数が少ない(=オイルが柔らかい?)から、上下運動の抵抗にはなりにくくなってると想像出来るので
この感触に違いはまず間違いなくスプリングのせい。

そして走行中はといえば、そのスプリングのイメージほど硬さはハンドルに伝わってきません。逆にリア側の方が硬いと感じるほど。
例えば路面の凸凹があるところを走った時、フロント側が大した事無く乗り越える(あるいはそういった感触が伝わる)のに、
その直後にリア側が乗り越えると乗ってる本人が意外に驚くほどの衝撃がきます。
※ちなみにリアの減衰力設定は「3」です。
また、ブレーキ時などは硬いスプリングの効果か交換前よりもノーズダイブの移動量が少なく感じられます。
交換前に想像してた「柔らかいオイルみたいだから、結構フワフワな感じになるかな?」のとは違いました。
柔らかいオイルでもESCSが効いてると硬いスプリングとの相乗効果が出るのか、ちょうど良い雰囲気のフォークになってます。
ESCS(自分のはNEASですが)の調整ノブを回して硬くしたり柔らかくしたりしてみましたが、結局『真ん中』の元の位置に。
そのままの状態(スプリング&オイルを交換しただけ)で全然問題なしのようです。
よく出来てるな〜。




1月6日
交換直後の思い込みが冷めてきたのか、いろいろとあちこち走り回っているとWPフォークスプリングのマイナス面が見えてきました。
硬いスプリングのせいか、前の状態でのGPXに慣れすぎたのか、交差点とかでの曲がり方が気に食わない。
何かフロントタイヤが頭の中のイメージよりも外側に大回りしている気がしてならない。
で、もしかしたら交換したスプリングが悪さをしているように思えてくるんです。
しかし、その他にもいろいろ悪影響を与えてるであろう要素もいっぱいあるので、単純に決め付けられそうにない気もします。

今回フォークスプリングをイジってたら、多数の消耗品を交換しなければならない状態だったことに気が付きました。
ブレーキパットは終わりかけてたし(これは交換した)、フロントタイヤはもう少しでスリップサインが見えそうだし
(2005年の7月から使ってた)、リアタイヤなんか耐久力のあるD501が「溝が残っていても硬化しつつある」状態で
トレッド面が台形になってました(こっちは2005年の2月から使ってる)。
それにチェーン&スプロケットも遥か昔に具合が悪いのがわかってるのに(2004年の6月頃)、それからただ給油して使ってたくらい。
ステアリングの要素には全然関係無さそうなモノもありますが、とりあえず今確認出来てることは、
これらはさっさと交換してしまった方が良い。って事です。

で、「どうにかならないかな?」と思って、試しにスプリング付属の白いプラスチックリングを外してみました。
結果・・・・・ちょっとは良くなったかな?
フォークのESCSの設定も真ん中よりも弱くしてみたりして走ってみたりしたんですが、「良くなった気がする」だけで
変わらないような気もするし・・・・・・・。



取ってしまった白いプラスチックリング
たかが厚み5mmのものですが、フォークキャップの取り付けが多少楽になったので
スプリングを弱める方向の調整にはなったと思います。


もっと走って確認するのは、春先のころになりそうです。走りこむのを諦めてK100RSと入れ替え、正月の出番は終わり。
そのころにタイヤとかも交換しないとダメだろうな。