野生動物の子育て



私は以前はテレビ番組に好きな系統があり、主にBS各局の番組予定欄をチエックしていました。でも最近は自分からテレビのスイッチを入れることはほとんどなくなりました。それは個人的なことで、心に良い余韻を残す優れた番組や面白い番組は多々あると思っています。
動物の生態を追ったドキュメンタリー番組には、時間と労力を惜しまない撮影姿勢を垣間見ることができますし、大自然の中で繰り広げられる動物物語や、その生態を映した映像作品には、感動があります。
でも上の表題に野生動物の子育てと付けましたが、最近はテレビをあまり見ないので、文章が古い記憶の寄せ集めとなることに、ちょっと気が引けています。...という前置きをして、映像を通して知った野生動物の子育て等について再考してみました。
近代社会において発達した分野が多々ある中で、電波とドキュメンタリー映像の融合は、居ながらにして私たちを様々な世界に運んでくれます。そんな中でも、大自然の中で懸命に生きる動物たちの姿を映すドキュメンタリー映像には、様々な驚きや感動があります。
そんな動物世界は多種多様で、それぞれに違ったドラマがあり、発見があることを映像世界の記録は教えてくれます。
その映像記録には多くの野生動物たちの姿が納められていると同時に、その住処である自然界には、天候不順や環境破壊など、困った現象が起きていることも伝えています。
そうした中にあって、動物の母親が子育て期間に見せる愛情のこまやかさには驚かされます。 その行為や行動は、野性動物の本能という言葉だけでは説明がつきません。
生命を脅かす危険と隣り合わせの世界に生きていながら、親子が共に暮らせる時間がとても幸せそうに見えるのは人間の先入観でしょうか。
でも、動物の親子にとって幸せな時間は長続きしません。時には動物たちも心の涙を流すのかも...と思うような辛い出来事が待っています。
子離れの時、親が子の自立を促す光景はとても非情に見えます。
それまで優しかった母親が本来の野生動物に戻る、その切り替えの落差の大きさに驚かされます。弱肉強食世界の厳しい現実を、無言で伝える場面でもあります。

本能がそうさせるとしても、.動物の感情はどうあるのか知りたいところです。

野生動物世界に非情は付き物です。どんなに年老いても その身が痛んでも、自分で食料を獲得する、それができなくなれば他の動物に捕食される世界です。
そんな事情を知れば、厳しく子離れを促す行動も頷けます。動物の本能は、私たちが考える以上にシンプルなのかもしれません。
その野生動物は、自己防衛本能が半端ではなく強いことが想像されます。あまり印象が良くない自己防衛本能ですが、それは私たち人間の中にも残っていることを否定できません。ということは、興味本位の上から目線で動物の生態を見るだけではいけないことになります。

生命を次につなぐという動物の本能は、子育てを疎かにしません。映像を見ていると感心させられることが多く、動物たちの愛情の深さを教えられます。
大自然の中でダイナミックに生きる動物たち。その種類は数えきれないほど多様です。そんな野生動物世界は人間世界とは一線を画する貴重な世界です。「ザ・地球」の原型がそこにあるから(?)
今や痛みゆく地球ですが、多くの種の生命を擁する、厳しくも不思議に満ちた世界です。


ホーム