妄想ウルトラマン80■
■第19話■はぐれ星爆破命令

っ赤に燃えながら地球に接近する巨大はぐれ星・レットローズ。地球最後の時が迫る。

 地球防衛軍は、地球上にあるすべての核兵器を使って、はぐれ星を爆発させる計画「ローズプロジェクト」の実施を決定、UGMのイトウ、タジマ、矢的は、世界各国から発射される核兵器を誘導するため、スペースマミーではぐれ星爆破地点に向かった。

 核兵器によるレットローズの爆破は成功する。しかし、周囲に存在した四つの惑星が消滅し、そのうちのひとつ、ガウス星で確認されていた生物反応も消えてしまうのだった。
 「地球が生き残るには、これしか方法がないんだ、これしか…」

 消滅を免れた地球に、未確認飛行物体が飛来、それは、核爆発によって突然変異したガウス星の生物−惑星怪獣ガウスだった。放射能ガスを吐きながら暴れまわる怪獣。エイティは、怪獣をガウス星に似た惑星に連れて行くのだった。

星が地球に衝突しそうになったり、人間の兵器使用がもたらした悲劇の怪獣が登場したりと、エイティ初登板となる若槻文三氏お得意(?)のストーリー。この内容で、放送が8月6日だったというのは、意図的なものか。ひとこといわせてもらえれば、消滅する前のガウス星の描写があれば、怪獣ガウスに感情移入できたのかも。やや中途半端だ。地球が消滅する姿を描いた特撮場面は、しっかりあるのに…。■ガウスの攻撃を受け、火を吹き墜落する矢的のシルバーガルβ号。不時着し脱出した矢的の背後でβ号が爆発するという合成シーンが妙にカッコいい。撃墜された戦闘機から脱出して、パラシュートで降下してしまうと、エイティ対怪獣の傍観者になってしまうイメージの強いUGMだが、それでも戦わなくてはいけないという矢的の姿がいい。ヒーローしてますね。■しかし、5本の核ミサイルが合体するってどういうこと? まぁそれはいいとして、もっと「愛のある」作戦を次こそは…という教訓的でハッピーエンドとはいいきれない結末が、印象的な作品だ。(2001/8/26)

>>31年目の「はぐれ星爆破命令」鑑賞日記

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