妄想ウルトラマン80■
■第26話■タイムトンネルの影武者たち

ルバーガルでパトロール中の矢的と城野が、上空に突然現れた穴に吸い込まれた。矢的らが不時着したそこは「黄泉の国」。江戸時代のようなその異次元世界は、侵略者アクゾーンの襲撃を受け、人々は捕らえられてしまっていた。

 黄泉の国の姫君と瓜二つな城野のもとに生き残った人々が集い、アクゾーンに占拠された城に乗り込む。捕らえられた姫を助けた矢的と城野。姫は救世主の出現を祈り続けていたという。

 矢的らに侵略の邪魔をされたアクゾーンは、小型怪獣をメタモルシステムで巨大化させ、人間世界に送り込み皆殺しにしようとするが失敗、黄泉の国に巨大化怪獣ゲラが現れた。救世主・エイティの登場でゲラは元の姿に戻り、アクゾーンの侵略は幕を閉じるのだった。

 意識を取り戻した矢的と城野の前には、破損したシルバーガルが。イトウ、ハラダ、タジマらUGM隊員が駆けつける。「夢でも見ていたんじゃないか」…
 しかし、「黄泉の国は存在する。助けを求めた人々がエイティを呼んだに違いない」と矢的は思うのだった。

次元へのタイムトリップもの。それにしても、黄泉の国である必然性は…。そして、黄泉の国って、あんな世界(江戸時代的)なの…か。同じ脚本家の第8話「よみがえった伝説」にも通じるエイティ=救世主という解釈。となると、また初代マンの「バラージの青い石」と比較したくなるのだが、もうしない。■異次元人アクゾーンは東映ヒーローの悪の組織的で、やや違和感が。巨大化怪獣ゲラも造形的には特徴に乏しい。しかし、火を吐きまくり、エイティを窮地に陥れたビジュアルインパクトで、まあOK。日本的お城をバックに戦うエイティも悪くない。■2クール最後の今回で、ハラダ、タジマとさようなら。活躍の場面はほとんどありません。また、今回のみエンディングのテロップが縦にスクロール。ひとつの区切りを感じさせる演出(?)か。3クール、そして4クールのあの愛すべき作品たちのことを思うと、複雑な気持ちだあ。(2002/8/16)

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