播磨の小京都 龍野を訪ねて
平成20年9月14日(日) 兵庫県龍野市 天候=晴れ

連休の中日、お隣の兵庫県龍野市を訪ねました。醤油蔵や城下町が美しいと聞いていたので非常に楽しみでした。揖保川を渡ると、山の上に国民宿舎「赤とんぼ荘」が見えてきました。


この赤とんぼ荘は、龍野市が兵庫県下で最初の国民宿舎として建てたものです。名前は郷土の詩人。三木露風の代表作「赤とんぼ」にちなんでいます。山の中腹に建てられており、眼下に揖保川、播磨平野を一望に眺めることができます。
 
 
玄関口(左)   喫茶「メイプル」からの眺望は抜群です。コーヒー400円
たつの市国民宿舎 赤とんぼ荘
〒679-4161 兵庫県たつの市龍野町日山463−2
TEL:0791-62-1266 FAX:0791-62-3866




さて、車をどこに停めようかと思案しましたが、取り敢えず、うすくち龍野醤油資料館の駐車場に停めさせていただいて、ここを起点に見学をすることにしました。

 



うすくち醤油資料館は昭和初期まで蔵人が使っていた当時の用具・文献が展示されており、醤油造りの今昔が見られます。レンガ造りの重厚な外観はレトロな雰囲気で周囲の町並みに溶け込んでいます。入館料はたったの10円でしたが、無料ではないところに何か意味があるのでしょうか。この建物はヒガシマル醤油の元本社でした。(兵庫県重要有形民俗文化財に指定されています。)

  
原料処理場(左) 圧搾場(中) 帳場(明治時代の再現)(右)
ヒガシマル醤油


こちらは少しはなれたところにある別館です。
淡口醤油の原料は大豆、小麦、米、塩です。麹菌が繁殖しやすいように、大豆をたき、小麦粉を炒り、米は蒸して甘酒にします。淡口醤油の大きな特色は、米を使うことです。また、塩は良質の水で溶かします。(パンフより)





寛文12年に脇坂安政により築城され、明治初期まで脇坂家がこの地を治めました。
最近補修されたのでしょうか!真っ白の土塀はまぶしいほどです。
今日はお月見があったようで、係りの方が提灯をたくさん吊下げる作業をしていました。

  
埋門





聚遠亭へと向かう長い坂道には武家屋敷の土塀が残っています。

 
家老門中は学校のようでした。
 
屋敷の土塀から覗くクリと白い花、季節感があっていいですね。



その昔、松平定信が来遊したとき、ここからの眺望絶景をたたえて「聚遠の門」とよんでから、いつの頃からか聚遠亭と名付けられました。

ここに来るまでには石段を何段も登らなければいけません。ここからは遠く瀬戸内の島々も望めるそうですが、うっかり見逃してしまいました。

ボランティアの人が庭の枯葉を掃き清めていました。

書院造りを模した浮堂の茶室は、9代藩主・脇坂安宅が孝明天皇から拝領したものと伝えられています。

 
小さな池の石の上に赤トンボ。睡蓮もきれいでした。

お茶席(楽庵)
お菓子とお茶のセットで300円でした。はじめてしょうゆ饅頭を食べましたが素朴な味がなんともいいですね。
その昔、田舎のおばあちゃんが作ってくれた蒸しパンの味がしました。
毎週土曜日と日曜日はお茶席が設けられています。今日は裏千家の方が当番のようでした。
龍野は昔から茶道をたしなむ人が多いそうです。
聞いたところによると、このあたり夜にはイノシシや鹿が出てくるそうです。


御涼所
 
浮堂の茶室、楽庵と並びさらにその奥にこの御涼所があります。
相当傷んでいたものを近年修復したそうです。お庭もなかなか立派です。




明治の創業当時の店構えを守る和菓子屋・吾妻堂。
いずれの店先にも「醤油まんじゅう」「ひしお饅頭」「うすくち醤油饅頭」の張り紙があります。呼び名は様々ですが、特産の淡口醤油を練りこんだ生地でこし餡を包み込んだ龍野の名菓です。

  
日曜日というのにほとんど人影のない寂しい通りです。
城下町龍野の情緒が残る如来寺付近。

たつの市観光協会


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