吉良川と安芸
平成24年7月15日(日) 高知県室戸市・安芸市



高知県の安芸市と「モネの庭」のある安芸郡北川村を訪ねようと思いました。現地の情報をいろいろ調べているうちに、もう少し先の室戸市に、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている吉良川の町並みがあることがわかりました。古い町並みが大好きな私としては、こちらも、はずせないなと思いました。3時間半の行程です。



白壁と水切り瓦の町
(重要伝統的建造物群保存地区)
 
車から降りると外気の湿気でレンズが曇ってしまいました。駐車場から町並みに向かいます。

吉良川の歴史 吉良川町は室戸市の西部に位置し、室戸岬より約16qほど国道を西に移動したところにあります。吉良川の主要な産品には近世から木炭と薪があり、特に明治期から昭和初期にかけて、良質の木炭の集積地として繁栄しました。吉良川の伝統的建造物群の多数がこの時期に建築されており、現在の吉良川の町並みは近代の経済的繁栄を背景に形成されました。


「町並み館」館内には町並み散策パンフレットが置いてあります。
しっかり、記帳をしておきました。

 
町並みを飾るプランターにはキキョウの花。右は町並み館の部屋を通して見る庭です。

風雨から壁を守るために建物の隅や腰の部分に使われているなまこ壁
 
旧郵便局は大正11年〜12年頃の建築。右の建物は旧銭湯?なんでしょう。


町並みの特徴 吉良川町の集落は、海岸に近い下町地区と、山側の上町地区で構成されています。下町地区には旧土佐街道の両側に切妻造りの町屋が立ち並び、強い風雨から土佐漆喰の壁面を守る水切り瓦が美しい伝統的建築の町並みが見られます。髪地区では、江戸時代中期頃の方形に近い農家型の地割りで、周囲に石ぐろを巡らせ、上地区の景観を特徴あるものにしています。


レンガは京阪神からの商いの帰りに船底に積んで持ち帰ったもので、
吉良川に近代の新しい風を吹かせました。


風雨から白壁を守る水切り瓦が優美
 
粋な暖簾のかかったカフェ 蔵空間 茶館


最近修復されたのでしょうか!きれい過ぎる白壁

御田八幡宮への参道付近は見事な景観です。

  
土佐備長炭のお店(左) 民宿(お遍路さんも利用しているのでしょうね)

空き地に咲く花に停まるチョウ
 
ひさしのように何列か並んだ水切り瓦が縁飾りのようで美しい。




河原や浜の石を使った芸術作品、石ぐろは台風から家を守るために作られました。
 





野良時計と武家屋敷で知られる南国の町


野良時計は、文明開化の気運が高まっていた明治20年、畠中源馬が自ら作ったものです。
  
安芸出身の童謡作曲家・弘田龍太郎曲碑「こいのぼり」野良時計前にひまわり畑がありました。
 
土居廓中(どいかちゅう)

  
武家屋敷の家並みが続く。このあたりに多い瓦塀



駐車場前の畑にはたくさんのユリが植えられていました。
 




ガイドさんから話を聞く観光客

 
岩崎弥太郎の生家は茅葺き屋根に漆喰壁の典型的な中農の家屋

向かいの山が雨雲で覆われています。

  
手押し式の消火ポンプ。家紋の三階菱。梅の古木。弥太郎も見たのでしょうか。

土蔵にはくっきり三菱のマークが入っています。

三菱財閥を一代で築いた岩崎弥太郎の生家は、曾祖父の弥次右衛門が建てた茅葺の家です。土蔵の鬼瓦には、岩崎家の家紋である三階菱があり、これが三菱のマークの原型だそうです。
8〜17時 無休 無料 隣の家の方が管理されているようです。


帰りに見た太平洋 曇り空で残念でした。

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