児島を歩く
平成25年2月3日(日) 岡山県倉敷市児島味野、倉敷市下津井


野崎家旧宅でのお雛様展を見ようと倉敷市児島を訪ねました。野崎家旧宅は今回で3度目の訪問でした。このあと、ジーンズストリート、鷲羽山、下津井の町並みを訪ねました。瀬戸内海は残念ながら春霞みがかかり視界は今一つでした。





野崎家住宅 江戸時代後期に一代で日本の塩田王となった野崎武佐衛門の旧宅です。武佐衛門は、1827年から1863年にかけて、野崎浜、日比亀浜など終生161haの入浜式塩田を開発し塩田王となりました。その間、岡山藩の命により、福田新田652haの干拓事業も完成させ、その功績により1853に大庄屋に取り立てられました。武佐衛門の全盛期に次々と建てられたこの建物は、創建当時の建築技術の粋をこらしたもので、雄大な規模を有する当時の大事業家の居宅として貴重です。平成18年に国の重要文化財に指定されています。


正面に長屋門(左) お雛様展の立看板がありました。(右) 長屋門は1838年に竣工。国の重要文化財です
青空に映えて五つの土蔵が立ち並ぶ姿はどこか壮観です。
順路に従って歩きます。

表書院 春には庭がサツキで美しく彩られます。

庭園につづく中門(左) 表玄関(中) 表書院(右)
表書院は、野崎家の中心となる建物で、貴賓の応接にあてられました。1852年6月に竣工しました。


表書院のお雛様(左) 中座敷から向座敷まで9つの座敷が一直線に並んでいます。
中座敷は、野崎家が住まいの中心とした主屋で1833年頃の建築です。

茶室

容膝亭
庭園内には、観曙亭(かんしょてい)、容膝亭(ようしってい)、臨池亭(りんちてい)の三席の茶室があります。


容膝亭の内部(左) 臨池亭(右)





庭の隅に咲いていたロウバイと紅梅です。

お雛様


第二展示館には江戸時代からの貴重な調度品や生活用具を展示されています。例年2・3月には岡山藩主(池田公)から拝領した享保雛をはじめ、様々な雛人形の展示が行われます。






享保雛

向座敷でお茶席がありました。
向座敷から内座敷を望む(左) 珍しい備前焼のお雛様 大変めずらしい明治天皇のお雛様(右下)


お菓子は塩饅頭、お茶碗は虫明焼 
普段は座敷に上がることはできません、お茶席だけの特典です。
係の方から、実際に興味深いお話を聞くことができました。
ナイカイ塩業株式会社 HPへ



児島地区は、明治時代から「繊維の町」として知られていますが、ジーンズに関しては1960年代に国内で最初にジーンズ生産を手掛けたことでも有名です。この「児島ジーンズストリート」は、地元メーカーや児島商工会議所等による協議会が味野商店街の空店舗への誘致活動として行っています。旧野崎家忠宅前から味野第2公園までの400m程のストリートです。






通りの頭上にジーンズがぶら下がっています。

かつての繁栄をうかがわせるような立派な建物もあります。

消火栓のカラーのマンホール



春霞で視界がもうひとつはっきりしません。

瀬戸大橋
鷲羽山は倉敷市の代表的な観光地の一つで、瀬戸内海に面し、瀬戸大橋全景や備讃瀬戸に浮かぶ塩飽諸島の島を望める展望台となっています。第2展望台の隣にレストハウス、山頂展望台近くに鷲羽山ビジターセンターがあります。


遠くに瀬戸内海塩飽諸島の島々を望むことができます。

児島ボート(左)や付近の町並み

瀬戸内海を眺めながらの散策はとても気持ちいいですね。


ビジターセンター(右)




観光駐車場の前にあったところてんのお店。
NHKの人気番組「鶴瓶の家族に乾杯」で偶然紹介されました。


カフェのある土蔵。どこか年代を感じさせます



祇園神社は「祇園さん」と呼ばれる下津井の氏神です。海に突き出した海抜22mの浄山(じょうやま)の上に祀られています。


石段はかなりの急こう配で途中休むところがないので一気に登らなくてはいけません。


境内から下津井の漁港や鷲羽山、瀬戸内海を望むことができます。


境内には、紅梅、白梅が植えられており、2月の後半には境内に梅の香りが漂います。
この花の蜜を求めてメジロが多くやってきます。





児島半島の先端の下津井は、もともと島でしたが江戸時代初期に陸続きとなりました。塩分を含んだ砂地では、栽培できる作物に限りがありましたが、綿は水分と肥料(ニシン粕)さえあれば十分に栽培できました。北前船が運んでくるニシン粕は、下津井で高値で取引され大いに栄えました。また本土と四国との距離が一番短く。下津井から丸亀への船に乗る金毘羅参りが盛んに行われ、下津井は大いに賑わったそうです。。





むかし下津井回船問屋は、江戸時代に金融業と倉庫業を営んでいた荻野家の分家の西荻野家の住宅で、商家の母屋とニシン蔵として使用されていた建物です。




昔の往時が偲ばれます。

広い中庭 かつてのニシン蔵はレストランになっています。

母屋から通りを眺める

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