花の寺巡礼・大和路 室生寺と長谷寺
平成22年5月8日 奈良県宇陀市・奈良県桜井市



平城遷都1300年祭で賑わう奈良。花の寺で知られる室生寺と長谷寺、そのシャクナゲとボタンが終わってしまう前に一度行ってみたい!、という衝動にかられ高速バスを利用して日帰りで行ってきました。どちらも山の斜面に建てられ広い境内、隅々まで歩くと結構な運動量です。当分の間、筋肉痛となりました。花はともに終わる寸前、なんとか間に合いましたが、旬はやはりGWでしたね。



  
最寄駅、近鉄室生口大野駅です。バス停は一段下がったところにあります。バスは一時間に1本程度しかありません。(左)室生寺終点でバスを降りたところ(中)室生寺門前には味処やみやげ物店、旅館が数軒並んでいます。(右)


赤い太鼓橋を渡ると室生寺表門です。

室生寺表門。石標には、女人高野室生寺とあります。その昔、女人禁制の高野山に対して女人の
参拝を認めたということで女人高野と呼ばれています。


尺八を吹く人。実に絵になりますね。尺八はこんなに長いものだったんですね。
表門の手前を右に折れると赤い仁王門が見えてきます。


目も覚めるようなカエデの若葉と古刹を思わせる杉の大樹。
鎧坂(よろい坂)と国宝の金堂。
自然石を丁寧に組んだ様が、小板を編んだ鎧にたとえられたそうです。
石段の両脇には見事なシャクナゲがありますが、ほとんど終わっていて残念でした。


室生寺といえばこの五重塔。(国宝・平安時代初期)屋外に建つ五重塔では最小のものだそうです。
朱塗りの柱と白壁のコントラストは見事というほかありません。

金堂(右上:平安初期)と本堂(右下:鎌倉)はともに国宝。


日陰に咲くシャクナゲ。
 
奥の院へ向かう途中で杉の木立の間から見える山並み。右は奥の院御影堂。(鎌倉:重文)

室生寺HP
真言宗 室生寺派 大本山室生寺 〒633-0421 奈良県宇陀市室生区室生
TEL 0745-93-2003 FAX 0745-93-2057


大野寺
近鉄室生口大野駅から歩いて5分ほどのところにある大野寺(おおのじ)
このお寺の枝垂れ桜は見事だそうです。宇陀川対岸の岸壁に刻まれた巨大な弥勒磨崖仏。





近鉄長谷寺駅(左) 初瀬川を渡ると門前町です。


門前町・参道

造り酒屋
中高年のハイカーが目立ちます。私も買った白酒屋の草福餅1個百円。

山菜おこわを買い求める人

有形登録文化財のプレートがあったお休み処。お庭が素敵です。(左)



仁王門

現在の長谷寺は山号を豊山(ぶざん)といい、全国に末寺3000余りをもつ真言宗豊山派の総本山です。また西国三十三所第八番札所としても知られ1300年以上の歴史を持ちます。このお寺は、万葉集、古今集、源氏物語などの多くの古典にも登場しています。また春は桜、ボタン、夏はアジサイ、秋はモミジと四季を通じ、花の寺の通称で親しまれています。


仁王門をくぐると108間、399段の緩やかで長い登廊(のぼりろう)がはじまります。(右)
柱や天井には所狭しと千社札が張られています。
登廊の脇には150種、7000株のボタン。どこか吉備津神社に似ていると思いました。
 

花の御寺
散りかけ寸前のわずかに残ったボタンの花、「待ってたよ!」と声をかけてくれているように思えました。
背景に堂宇が入ると俄然美しさを増すボタンです。


五重塔と若葉(左) 遠くに本堂が見えます。


国宝・本堂
 
徳川三代将軍家光公の寄進によって1650年に建立。入母屋造の正堂と礼堂からなる双堂形式で前面に
懸造りの舞台が付く大建造物です。(平成16年12月、国宝に指定されています)

 
磨きあげられた本堂の舞台。
本堂の舞台からは季節に彩られた寺の全景が眺められます。

本堂の舞台で仏に手を合わせる人


西国三十三所第八番札所 参拝者が絶えません。仁王門の龍の彫刻は見事。


このお寺ではお坊さんも要所要所に立って便宜をはかります。「はーい!撮りますよ」

長谷寺 HP
総本山 長谷寺 〒633-0193 奈良県桜井市初瀬731-1 TEL.0744(47)7001
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