古の都 奈良を訪ねる
平成25年6月9日(日) 奈良市


華鴒大塚美術館友の会の春の美術展観賞旅行に参加しました。今回は、奈良県の大和文華館、唐招提寺、赤膚焼窯元を訪ねます。井原を7時に出発。最初の訪問先・大和文華館には4時間後の11時頃、到着の予定です。



長い道のり、やっと最初の目的地・大和文華館に到着です。



大和文華館 昭和35年、近畿日本鉄道の創立50周年を記念して開館した美術館で、国宝「婦女遊楽図屏風」を所蔵していることでも知られています。

 
駐車場から受付のある外門へ。赤松林が出迎えてくれます。
ゆるやかにカーブするスロープを登ると、どこか城郭を思わせるような美術館の外観が見えてきます。


可憐なササユリ これは玄関先の鉢植えに咲いていたものです。
下向きに咲く花にどこか惹かれます。

 
玄関ホールはご覧のようにとてもシックで豪華です。ゆったりとしたミュージアムショップ。(右)

講堂の側面を覆う板壁もとても斬新なデザインです。
  
学芸員さんの解説も見事。要点だけ説明いただいてあとは展示場で実物を見ながら説明をしてくださいました。
特別企画展 中国陶磁の広がり −愛好・写し・展開−
当然のことながら、展示室は撮影禁止でした。
中国陶磁は高い技術や魅力溢れる造形により、世界の陶磁器に大きな影響を与えてきました。人々は中国陶磁にあこがれ、愛好し、写しを作り、また独自の美意識に合わせて新しい造形と観賞の歴史を生み出しました。出陳品・約90件。見応えがあります。


大和文華館はまわりを文華苑という自然苑に包まれた環境にあります。


蛙股池
 
周辺で見たアザミと石榴

アジサイに停まるトンボ
 
ササユリはほとんど終わっていましたが、待っていたように一株だけが花を咲かせていました。
  

 
文華ホール(右)は奈良ホテルのラウンジの一部を移築したものです。

大和文華館 〒631-0034 奈良市学園南1-11-6 電話:(0742)45-0544


今日は、朝が早かったのでお腹ぺこぺこです。


 
ご覧のような内容でした。

律宗総本山、唐招提寺です。個人的には本日一番の楽しみでした。




国宝 金堂の威容に人々は圧倒されます。

まずは、鑑真和上坐像を参拝するため御影堂を目指します。
 
御影堂前(左)と御影堂よりお庭を望む(右)
当然ながら、鑑真和上坐像や東山魁夷画伯の障壁画や襖絵も撮影禁止です。

国宝鑑真和上坐像を収めた御影堂の厨子の扉が特別に開かれ、そのお姿を拝観することができます。またそれに合わせ東山魁夷画伯奉納の障壁画と襖絵も特別公開されます。今年は鑑真和上1250年御諱の為、特別に5日間の公開となり、本日がその最終日でした。
東山魁夷画伯奉納の厨子絵「瑞光」のブルーがとても鮮烈に感じられました。

また、鑑真和上坐像の摸像として制作された「お身代わり像」の開眼法要が5日に行われ、7日から開山堂で公開されていました。本物は6月だけの公開でしたが、今年が鑑真の没後1250年になるのに合わせて常時公開できる摸像の制作を美術院国宝修理所に依頼していたものです。こちらも撮影不可となっていたのがとても残念でした。


 
境内(左)とサツキ(右)

土塀とサツキ。経年により痛んだ土塀はどこか味わいがあります。
 
ハスの淡いピンクの花が夏を彩ります。



鑑真和上御廟付近で見た苔の庭

国宝金堂平成大修理
1998年6月から2009年10月までの、実に丸10年の歳月をかけて解体修理が行われました。
 

豊かな量感と簡素な美しさを兼ね備えた天平様式、正面に並ぶ八本のエンタシス列柱の吹き放ちは遠くギリシャの神殿建築技法がシルクロードを越え、日本に伝来したかのように感じさせます。井上靖は和上の生涯を「天平の甍」と題した小説に書き、その名を世に広めました。


校倉造の建物。宝蔵と経蔵はともに国宝で、日本最古の校倉です。


出口(南大門)まで帰ってきました。(左)外に出ると薬師寺まで徒歩10分の案内板がありました。(右)

律宗総本山唐招提寺 奈良市五条町13-46 TEL0742-33-7900


本日最後の目的地・赤膚焼の香柏窯にやってきました。




JR郡山駅のロータリーでバスで降り、数分で到着です。金魚の町らしくマンホールにも金魚のデザインが取り入れられています。
郡山の金魚は幕末から明治にかけて養殖が盛んに行われ、今でも一大生産地として知られています。


七代目窯元から、赤膚焼の特徴について説明していただきました。

展示室:欲しいものがいっぱいですが、なかなか手が出ません。
随分悩まれた方もいたようです。


特徴がないのが特徴とか。
赤膚焼 五条村付近に16世紀末(天正年間)ごろ郡山城主大和大納言秀長公が、尾張常滑の陶工与九郎を招いて当時流行の茶道具を作らせたのが始まりとされています。後に小堀遠州の「遠州七窯」の一つに数えられました。

こういう機会はめったにありません。


道路沿いの塀の上に並べられた壺群。とにかく目立ちます。
赤膚焼窯元 陶工尾西楽斎 奈良県大和郡山市高田町117 TEL0743-52-3323

ハードスケジュールでしたが、本日の予定をすべて終了し、帰途につきます。井原到着は午後8時過ぎの予定です。

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