長浜を訪ねて
平成23年9月24日(土) 滋賀県長浜市


1万円未満で行く日帰り旅シリーズ、今回は滋賀県長浜市を訪ねました。福山から京都まで高速バスを利用。京都から長浜までJR新快速です。京都と北陸を結び、古くから人と物資の往来が盛んだった北国街道。北国街道の宿場町として開けた長浜は今も江戸から明治の古い町並みが残り、何気ない街角にも歴史の重みが感じられます。


古い町並みが残る北国街道の宿場町



駅でコインロッカーに荷物を預け、案内所で「長浜浪漫パスポート」1000円を購入して出発です。

 
駅前にある、秀吉と光成の出会いの像。     通りを南下します。


琵琶湖へと通じる米川。癒される景色です。

馬つなぎ石

カマキリに遭遇




地元で有名な地ビールのお店です。江戸時代築の白壁土蔵を改築した地ビール醸造所&レストラン。
 
道路を挟んで建っていた同じような造りの建物。実は、まったく関係のない宗教団体の名前がありました。



明治ステーション通り

風雪に耐えた舟板塀の家並みが続きます。土蔵の腰板に和船の古材を利用したものです。
 

この付近は築地塀にかかるガス灯や豪壮な屋敷の玄関前に残る馬つなぎ石など往時の佇まいがよく残っています。
舟板塀の角で、道は北国街道と交差します。
  
長屋風の建物。キリスト教会の看板がありました。北国街道は、北こく道ともいいます。

舟板塀から南の成田美術館まで、北国街道沿いは紅殻格子に虫籠窓の商家型町家と重厚な
土蔵が多く、観光化されていない落ち着いた町並みが続いています。さてもお気に入りのポイントです。

 
古い町家を改修した素敵なレストランがありました。

土蔵(宿=紗蔵(さくら))と水路(十一川)の向こうには伊吹山とても清々しい景観です。

  

再び北国街道を北進します。
  
左:旅籠「白忠」  素敵な民家(中) 微笑ましい店の看板(右)

駅前通りと交差するあたり、急に賑やかな町並みとなる。

左に行くと長浜駅
 
右:安藤家はひときわ目を引く端正な町家建築。以前は内部も見学できたようですが、
現在は公開されていません。


安藤家と浄琳寺の楼閣のような門がある風景は最も北国街道らしい風情のあるところです。



 
郷土資料館の門を入るとパイプの棚があり、ひょうたんがいくつかぶら下がっていました。
土資料館は有料施設で、本日、初めて「長浜浪漫パスポート」を使用しました。
櫛と簪(かんざし)のコレクションは素晴らしいものがあります。残念ながら撮影禁止でした。

右は古美術「西川」の店内から通りを見たところ。郷土資料館はこちらの経営だそうです。




店内にはジャズが流れる翼果楼(よかろう)焼き鯖そうめんが有名です。


 
明治時代の銀行を改装した建物。ご覧のように観光客でいっぱいです。確か小樽にもこのようなガラスの店があったことを思い出しました。


通りから右を見ると大手門通りのアーケードの入口の上に、曳山の舞台で演じられるこども歌舞伎の素晴らしいレリーフがありました。

レストラン オステリアヴェリータ(上も下も)

100年を超える歴史ある蔵を改造



この建物は江戸時代末期に醤油の製造卸売問屋として栄えた豪商’河路家の邸宅です。美術館の建物としては日本最古の美術館です。ヨーロッパのドイツ語圏とその周辺で創られた作品を中心に紹介している美術館です。本日2回目の「長浜浪漫パスポート」を使用。うれしいことに撮影OKでした。


エミール・ガレ「取手付きエナメル花器」1885年頃フランス

 
中庭には水琴窟もありました。

もう少し北に進んでみます
 
左:太閤ひょうたん 軒先にぶら下がる大きなひょうたんが目印です。
右:武者隠れ道 戦乱時に武士が身を隠すため、町屋の並びが意図的に凹凸に造られています。



北の常夜灯まで行って引き返し北国街道をそれて東方面の筋を進み大通寺へ



関ヶ原合戦後、長浜城が取り壊され、長浜は城下町から大通寺の門前町へと性格を変えつつ、商工業はますます盛んになりました。北国街道の東に伽藍を構える大通寺が町の繁栄ぶりを伝えています。

真宗大谷派 長浜別院 大通寺

総ケヤキ造りのとても大きな山門、実に33年をかけて建立されたそうです。
どこか京都南禅寺や知恩院の山門を思い出しました。
 
本堂・阿弥陀堂(重文)は江戸初期の建立本堂や広間は伏見城の遺構です。
内部の拝観は有料ですがパスポートでの利用も可能です。(本日3回目のパスポート利用


このあたり京都・建仁寺に似ていると思いました。
 
大通寺山門の前は、表参道、両側にたくさんのお店が構えています。



 
平成12年10月にオープン。動く美術館といわれる曳山を常時2基展示しています。
「長浜曳山まつり」では毎年四つの山組が順番に曳山まつりの出番山として出場。
各々の山組では、厳しい稽古を経て華麗な子供狂言が披露されます。

本日4回目のパスポートを使用。やはり館内は撮影禁止。紙芝居が演じられていました。とても立派な建物です。
なかなかこちらの場所がわからずいったり来たり。





曳山博物館前にある「歴史ドラマ50作館」着物姿の美女がお出迎えです。
館内は、お土産を買い求める人でいっぱいでした。
本日5回目のパスポートを使用。「これでパスポートはおわりになりますが、いいですか?」と聞かれ
他にも見たいところはありましたが、しかたないので了承することに。
パスポートで見ることができるのは、実は5施設のみだったんですね。全然、あたまにありませんでした。


長濱オルゴール堂と海洋堂フィギアミュージアム
 
時間があれば見たいところですが、写真1枚撮って通過します

駅の向こうの長浜城歴史博物館に向かいます。



 
駅の手前に神社があります。長浜城主豊臣秀吉を祭る神社。(左)境内横の鳥居は出世稲荷。




昭和58年に再建された長浜城。長浜の歴史を展示で紹介しています。豊公園の中にあります。

 
天守閣からの眺望は抜群です。右の建物は長浜ロイヤルホテルです。


(ほうこうえん)

大きな噴水と花々、青い空とお城がとてもきれいに感じました。

 
琵琶湖はすぐそば、魚釣りや犬の散歩、サイクリングをする人たち。市民憩いの公園です。
このあとさすがにお腹がすいて小休止
夕方5時の電車の時間が近づいてきましたが、慶雲館と旧長浜駅舎だけは見ておこうと思いました。



 
慶雲館は長浜の豪商の旧宅。庭園は見事です。それにしても巨大な灯ろうには驚きました。
旧長浜駅舎

明治15年に建造され、現存する駅舎の中で最古です。

京都駅まで帰ってきました。バスの出発は18時45分。福山には22時20分、自宅には23時着の予定です。
ほぼ、予定通りのスケジュールを消化できました。それにしても長浜は見どころがいっぱいでした。


本日の支出(食事代を除く)高速バス料金=往復6,200円、JR2,560円、パスポート1,000円、別途入館料400円

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