ウイリアムズBMW FW24製作記1

 

2005.02.15(火曜日)

続いて選んだキットはウイリアムズBMW、FW24です。

このキットは、以前に作成しましたので今回は2002年の前半戦で活躍したコンパック仕様で製作したいと思います。

エアブラシ導入一発目で作ったマシンがこのキットで、前回の作品には至らないところがたくさんあったので、今回はリベンジのつもりで作っていきたいと思います。

まずは、キットの全景から。

箱を開けるとパーツがぎっしり。

タミヤの最新のF1キットだけあって、クオリティーの高さはピカイチです。

パーツもシャープで、精密だからこそ塗装の厚みでパーツがはまらなくなるトラブルが出てきますので、その辺をうまく考えていきたいと思います。

このキットに付属のデカールは左。ヒューレットパッカードのロゴがセットされています。シーズン途中でコンパックがヒューレットパッカードに吸収合併されましたので後半戦仕様のデカールが付属されている訳です。

が、今回は2002年の前半戦仕様(コンパック仕様)で製作していきたいと思います。右のコンパックデカールは別売りです。

さて、このキットでモノコックの塗装に苦労された方もいると思います。

インストのように、シートを組み込んでから塗装しなければなりません。ただ、この工程だと、モノコック内を確実にマスキングして塗料が入ってこないようにしなければなりません。そうでなければ、塗装後にモノコックパーツを接着するので、合わせ目ラインが非常に気になります。

そこで、このキットの裏技を紹介します。後からシートを簡単にはめ込める裏技です。ちなみに、この方法は後から発売されたイタリアGP仕様のクリアーバージョンキットでは出来ませんのでご了承ください(燃料タンクを取り付けないのなら話が別ですが)。

まず、シートの丸を囲った部分。

ここの突起部分を半分だけ削り取ります。

全部切り落とすのではなく、半分くらい残すのがポイントです。

もう片方も切ります。

ニッパーで切ってしまっても良いでしょう。

だいたい写真くらいまでカットできればOKでしょう。

このわずかな切り込みが、重要な意味がありますのできちんと両側切り取っておきましょう。

それでは、仮組みします。

モノコックのパーツで、塗装前に接着しなければならないパーツを仮組みします。

仮組みが済んだら、シートを実際にはめ込んでみます。

この作業はあくまでも練習です。実際には塗装を行った後にシートを組み込みますので、そのつもりで納得が行くまで何度も練習してください。

まずは、シートの足の方を写真のように差し込みます。

続いて、横向きにシートを寝かせます。

このあとシートが正常の向きになるようにモノコックの中でシートを回転させます。

そうすると、モノコックの中にシートが見事、収まりました。

シートがとても入りそうもないのですが、このような手順でシートを入れると、きちんとモノコックの中に入れる事が出来ます。

知恵の輪を解くように何度も練習して要領をつかんでください。塗装し終えた後、もたついていては塗装面に傷を付けてしまう事になりますからね。

あとは、ステアリングコラムを突き刺すパーツをシートに固定します。

今は仮組みの段階なので接着剤は使用しません。塗装が済んでシートを組み込む時は接着剤できちんと接着します。

シーソーの要領でシートを起こし、ステアリングを支えるパーツが正常の位置になるようにスライドさせてはめ込みます。
そして、最後はシートを指で押し込みます。

矢印の方向にスライドさせるように最後にカチッと音がするまで押し込みます。

始めに切り込みを入れておいた箇所が、上手く噛み合って丸で囲った位置で固定されます。

ようするに、接着不要のはめ込み式になりますので、一度はめ込むと二度と取り出す事は出来ません。一発勝負です。

このような手順で行えば、モノコックを組み立てて塗装した後でもシートを簡単にはめ込む事が出来ます。仮組みの段階で何度も練習して要領を覚えてください。

それと、一度はめ込むと取れなくなりますので、アンダートレーを固定する為のE38パーツの付け忘れに注意してください。このパーツを付け忘れると、後で固定できなくなるのでくれぐれも注意してください。

 

 

2005.11.02(水曜日)

今日から保留していましたウイリアムズFW24コンパック仕様の製作を開始します。

一応、タミヤが発売した一番最新のキットと言う事で精度的にはピカイチです。

私は既にFW24は製作したので、今回は2002年前半戦仕様のコンパックバージョンで製作していきたいと思います。

まずはパーツの切り離しから開始します。

最新のキットと言う事もあって、パーツの数が多いような感じがします。

パーツを切り離す時は、塗装の順序を良く考慮しながら同色に塗るパーツ別に分けていきます。

F1マシンはとにかく塗り分けが大変なので、パーツ一つに対し一色で済むという事はほとんど無いので、どのような塗装順で塗装すれば一番効率が良いか考えながらパーツを切り離さなければなりません。

写真はパーツを切り離し終わった状態ですが、色々とあれこれ悩みながら切り離したので時間が掛かってしまいました。

とりあえず、第一巡に塗装するパーツはこんな感じ。

今回はサスペンションアーム等をカーボン風に仕上げていきたいと思っております。

さて、FW24の前半戦と後半戦とで目に見えて大きく違うのがサイドポンツーン後方の小さなウイング。

写真は後半戦のヒューレットパッカード仕様。

キット標準で付いているのは当然この空力パーツなのですが・・・

前半戦のコンパック仕様になるとこんな感じ。

外観的に見て一番目に付く大きな違いはこの小さなウイングなので、これを自作していこうと思います。

この他にも、小さな変更点が有るとは思いますが細かいところを挙げれば、グランプリ毎全て違うので、今回はこのパーツのみ変更しようと思います。

さて、次回から製作していきたいと思いますが、どうなる事やら。

一番苦労するのがカーボンをどのように表現するかですね。最近のマシンはカーボンパーツが多いのでモデラー泣かせです。

 

 

2005.12.05(月曜日)

今日からFW24の製作を再開します。

久しぶりのF1マシン製作ですので少し戸惑っております。

どこから手を付けようかしばらく考え込みましたが、結局いつもと同じボディーから始めることにします。

まずは下地を作るため、実車の写真と見比べなら分割ラインを消さなければならないパーツは先に取り付けてしまいます。

写真はモノコックの給油口部。ここは微妙に接着ラインを残すところと消すところが存在するので、下地処理には注意が必要です。

モノコックも金型の関係上分割パーツになっておりますので、こちらも接着して合わせ目ラインを消さなければなりません。

モノコックのようながっちりと接着したい場合は瞬間接着剤を使用します。

特に、合わせ目ラインは後でヤスリをかけて消さなければならないのでアロンアルファのゼリー状瞬間をたっぷりと塗りつけます。

ちなみに、シートは後からはめ込めるように先日処理しておりますので、この辺はインストとは違います。

以外に塗装後接着する人が多い、モノコック先端のこのパーツ。

私はこの段階で接着してしまいます。

前回FW24を製作したとき、一番最後に接着したのですが、設計がタイトなので塗装の厚みでモノコックが割けてしまうという失態をしてしまいました。

写真の通り無塗装の段階で接着しても、遊びがまったくありません。

ここは分割パーツだと言いうことを強調するために、筋彫りをし直します。

モノコックの製作において要注意事項がこのE38のパーツ。

この段階で接着してしまいます。

とにかくこのパーツを最初の方に取り付けておかないと、シートをはめ込んだ後から気づいても後の祭りになってしまいますので忘れずに取り付けておきます。

このパーツがないと、アンダートレーをビス止め出来なくなってしまいますので注意しましょう。

モノコック関係はこれぐらいにして一晩乾燥させます。

フロントノーズも分割構成になっておりますので接着してしまいます。

とにかく、タミヤのこのキットは設計が精密にされていてピタッと合います。

接着してもまったく遊びがありません。

フロントノーズも接着剤をたっぷり使用し、一晩おいてから分割ラインをヤスリで消し去ります。

エンジンカウルも先に接着しなければならないパーツがありましたので接着します。

このパーツも複雑な3次曲線で成型されており、フィンの部分は薄くてリアルです。最近のキットには本当に驚かされます。

最後に空力パーツを接着する凹みがありますのでパテを盛ってふさいでしまいます。

今回はコンパック仕様の前半戦を意識して製作しますので、キット付属の空力パーツは使用しません。ここに来るパーツは自作しようかと考えております。ただ、そのパーツを取り付けるには少しカウルの形状が違います。その辺をどうクリアしようか頭を悩ませます。

さて、今日の作業はここまで。次回からはパーツ全体をヤスリがけをして下地処理を完成させたいと思います。それと、モノコック、カウルのちり合わせをしようかと思います。F1キット最大の難関です。このキットを仮組みすると無塗装の状態で遊びがまったく有りませんでした。塗装の厚み分を考慮して、削りこみをしなければなりません。

 

 

2005.12.06(火曜日)

一晩おいて接着剤が乾きましたので#400の紙ヤスリで合わせ目ラインを整えていきます。

たっぷりと接着剤をつけたせいか、消すのに一苦労しました。

ある程度全体にペーパーを当てたら、次は筋を掘り尚していきます。

筋彫りにはピンバイスに虫ピンを付けた物で掘り尚していきます。

溝がほとんど無いので、非常にやりづらかったです。

途中、あちこちはみ出してしまいました。

ボディーの成形色が白で、どこがはみ出たのか良く分からないので、この後サーフェイサーを吹き付けます。

エンジンカウルも同様に#400の紙ヤスリを当て、パーティングライン、合わせ目ライン、パテを盛った箇所等を整えていきます。

そして筋彫りもし直しました。

このキットのパーティングラインはほとんど入っておらず、どこにあるのか探す方が大変です。それだけ、このキットは精巧に作られているのですね。

さて、問題は塗料の厚み分カウルが閉まらなく問題。

とりあえず、カウルの内側を薄く削ることにします。

どのくらい削ったか明確にするためにマジックで削る箇所をマーキングします。

そして、リューターを使って薄く削り込んでいきます。

だいたいマジックのラインが無くなるくらい削ればOKです。

こういうときは電動工具は楽で良いですね。作業がどんどん進みます。

が、調子に乗りすぎて手元を狂わせちゃいました・・・

丸の部分が欠けてしまいました。

また余計な作業が。

 

仕方がないので光硬化パテを盛ってリカバリーします。

このパテは、光を当てるだけでほんの数分で硬化し、とても便利なパテです。

あとは#400の紙ヤスリで丁寧に削り込んでいきます。

しかし、またまた余計な遠回りをしてしまいました。

下地処理が一通り完了したら、サーフェイサーを吹き付けます。

今回はタミヤカラーを使いますので、タミヤのサーフェイサーを吹き付けます。

そして下地が上手く完了しているかチェックしてみると、やはりまだまだ不十分でした。

成形色が白だっただけに、細かい傷を見つけられませんでしたがサーフェイサーを吹き付けることによって、下地処理の甘さが浮き彫りになりました。

明日以降も、下地を完璧にするために同じ作業を続けていきたいと思います。