エスティマ 製作記1

 

2006.10.29(日曜日)

気分転換に久しぶりに何か新しいキットを作りたいと思いました。

最近はフジミからニューキットが続々と発売され、カーモデル業界活気度ナンバーワンのフジミからこのキットを選んでみました。

エスティマもバリエーション展開で数種リリースされていますが、このスタイリングパッケージを製作したいと思います。

今回はあまりこだわらず、素組みであっさりと作っていきます。

まずはいつものようにキットの全貌から。

ミニバンだけあってシャシーや内装が大きい(広い)です。パーツ数もそのせいか若干多く感じますが標準程度でしょう。

マスキングシールや着色済みプライバシーガラスなんかもあってとても好印象。

素組みで製作していくわけですが、やはり資料となるカタログを用意しました。姉がトヨタで働いているので、こんな時はカタログが直ぐに入手できるので有り難いです。

左が標準的なエスティマのカタログ。そして右が純正オプションが紹介されたカタログ。こちらにスタイリングパッケージが掲載されています。キットの絵箱とカタログの写真は全く同じ。メーカーのカタログをそのまま絵箱にしたんですね。

それでは細部を見ていくことにします。

ボディーはわりとシャープで好感が持てます。

フロント、リア、サイドスカートは別パーツになっています。このままでは全体の雰囲気が分かりません。仮組みをしてバランスを見ていくことにします。

ホイールもスタイリングパッケージ純正の物を忠実に再現しています。ただ、いつものように大きさが忠実に再現されているかは組んでみないと分かりません。ま、私はあまりこだわりませんが。

ただ問題はこのキットに付属されていたホイールに傷が入っていました。せっかく綺麗なシルバーで塗装されているのに。

傷がなければこのまま使うところですが、塗装し直すことにします。

少々気になったのがフロントのグリルに着くエンブレム。

資料と見合わせると若干違うような。

これも仮組みして全体を見てみないと何とも言えません。

インパネは概ね実車通りに再現。細かいところも再現されています。

この辺は、最近のフジミの努力がうかがえます。

きちんと塗り分け塗装をしてあげればリアルに仕上がりそうな予感。楽しみですね。

こちらは助手席側のサイドミラー。

キットはブラックで整形されています。実際はボディー同色なので塗装しないで組んでしまうと違和感を感じそうです。私は下地にサフを吹いて塗装するので問題有りませんが。

気になったのは左下に奇妙なモールドがあります。

実車を確認したところ、このモールド部分はミラーになっているようです。

死角となる足回り付近の安全確認出来るようにデザインされているのですね、ドライバーにとっては有り難い考慮です。

インストではこの部分は何も塗装指示がありませんが、きちんと塗装もしくはメタルックなどで表現してあげるとリアリティーが増すと思います。

スタイリングパッケージのテールランプ。

オプションでクリアーのコンビネーションランプとなっています。

キットのインストだとクリアーレッドで塗装指示がされていますが、ここはやはり透明で再現したいですね。

ざっと見てきましたがなかなかの好印象を受けました。完成が楽しみです。

次回以降は仮組みをして全体をチェックしていきたいと思います。

 

 

2006.10.30(月曜日)

今日は仮組みを行います。

まずはシャシーから。

印象としてはパーツ同士の合いは良好でピチ・パタと組み上がります。ただ、プラスチックが柔らかく感じました。足回りなんですからもう少し硬い方が良い気がします。

あと最近フジミが売りにしている車高2段階調節サススプリング可動式。組み上がった状態でもパーツをひねる事で簡単に車高調節が出来る画期的なシステム。とりあえず仮組みですのでスプリングは入れずに組み上げます。もちろん、車高は一番落ちた状態です。

続いては内装。

シートは表と裏で2分割方式。合わせ目は後ほどパテで消すとしてフラットな床面に固定してみました。ところが3列目の後部座席の足元側が寸足らずで宙に浮いている状態に。

なんでこんな事になったのでしょうか?設計ミス?プラスチックの材料を抑えるため?

これでは1点でしか固定されないため公園にあるベンチより不安定。

3列目後部座席に不安を残しつつ内装を仮組みしてみました。

パーツ同士の合いは良好で特におかしな箇所はありませんでした。

内装のモールドも多少の誤差はあるにしろ細かいところもきっちり再現されているので、なかなかリアルです。

心配した後部座席も組み上がれば足元が見えないので、これはこれでありかもしれません。不安な方はプラ板で補強した方が良いでしょう。私はキットのまま製作することにします。

続いては外装パーツ。

クリアパーツやメッキパーツのレフレクターは合いの確認をしてすぐに外してあります。

フロント・リアのバンパー、サイドスカートは別パーツになってますので仮組みの段階で強力に接着してしまいます。そうしないとシャシーとの接合時にバンパーが外れてしまいます。瞬間接着剤で固定しました。

写真はシャシーにボディーを載せた状態。

なかなか良い感じになりました。

気になる車高も、一番落とした状態だと全体のバランスは良いのですがホイールアーチのバランスが少しおかしいような。これは好みの問題だと思いますが、車高を落としたい方はこの状態が良いかも知れません。

スプリングを入れて少し車高を上げようか考え中です。

フロントのエンブレムも仮組みした結果、若干イメージと違うけど許容範囲内。このまま使うことにします。

ただメッキ部の下側はボディー同色なので塗装が必須です。

もう一度車高をを確認しました。フロントバンパーやサイドスカートを見る限りそんなに落ちている感じはしないのですが、ホイールアーチを見るとかなり落ちたような錯覚に陥ります。

これはタイヤが小さいせいかもしれません。それとも最近レーシングカーばかり作っていたので、ベタベタに落ちた車高を見慣れたせいでしょうか。

車高を上げようか、スプリングを入れないで一番車高を落とした状態にしようか悩みどころです。

 

 

2006.10.31(火曜日)

今日から加工に入ります。

まずはボディーから。

いつものように#400のペーパーでパーティングラインを消していきます。

最近のフジミのキットはパーティングラインも消しやすく、最低限の処理で済むので楽です。金型の技術が進歩したのでしょうか。こういうところは製作する側にとっては有り難いですね。

スジ彫りも深く掘り直しておきます。

さて、実車のカタログを見て気が付いたのですが、Aピラーからルーフにかけて黒いラインが入っています。キットではこのモールドが再現されていません。

また、Aピラーに交わるサイドミラーの接続される部分。実車は細いのですが、キットでは分厚くなっています。こだわるのであれば、ここも細くしてあげればいいのですが、今回は見なかったことにします。

問題のAピラーからルーフにかけての部分。

キットではこのように何もモールドされていません。

ここはマスキングして塗り分け塗装になるので、面倒でもモールドを表現することにします。

字消し板をボディーにマスキングテープで固定し、これをガイドラインとしてスジを掘っていきます。

この作業がなかなか難しく、何度も失敗しました。

またフロントウインドウ側は曲線になっているため綺麗にスジを掘ることは困難です。

時間はかかりましたが、何とかモールドを表現することが出来ました。

若干ガタガタですが、後はサーフェイサーを吹いて状態をチェックし、判断したいと思います。

サイドスカートですが、前回は瞬間接着剤で固定すると言いましたが、研ぎ出しに邪魔になりそうなので外しました。

ここは塗装後に後付けしても支障がありません。

だいたい下地処理が終わったので、次回はサーフェイサーを吹いて様子をうかがいます。ボディーカラーは、ホワイトパールにする予定です。

 

 

2006.11.13(月曜日)

ボディーにスポンジヤスリを当てて下地準備を着々と進めます。

表面に小さな傷を付けてやることで塗装の食い付きを良くします。

この後、グレーのサーフェイサーを吹き付けて下地処理のチェックを行い、十分でないところは修正します。

さて、エスティマの内装ですが、キットに付属のシートはこのような形状をしています。

インストでは、シートはつや消しブラック一色の塗装指示になっていますが・・・

カタログを確認したところ、シートのこの形状はグレージュのみ。黒を基調としたグレーの内装ですとシートの形状が違ってしまいます。

よって、カタログ通りグレージュ(ライトグレー)の内装でいきたいと思います。

こだわらなければインスト通り塗装すればいいのですが、微妙に塗り分け指示もありませんし、ここは一つ実車と同じような塗り分けを行いたいと思います。

内装色がグレージュの場合、インパネはこんな感じです。

ハンドル上部やシフトレバー、エアコンダクト周辺は明るいウッド調。

ウッド調の表現は難しいわけですが、今回は塗装で再現してみようかと思います。

上手く行くか不安ではありますが・・・

まずはタミヤのエナメル塗料、木目調とする部分にフラッドブランを下地にします。このブラウンが木目調の模様となるわけです。

エナメル塗料を使う目的は、エナメル塗料同士を重ね塗りすると溶けやすい性質を利用するためです。

次に、エナメル塗料のデザートイエローを筆で、ムラが出るようにブラウンの上に塗っていきます。

このとき、下地のブラウンが多少溶けるぐらいが丁度良いです。

私は今回木目調にチャレンジしたのは初めてだったので上手く表現しきれていませんが、もっと木目を意識して筆を動かせばもっと良い感じになると思います。今回はこれが限界です。

最後に、ラッカー系のクリアーを吹き付けて完了。

上手く表現できたかは微妙。

初めてだったので、これで良しとしましょう。

コンソールボックスもウッド調にしてみましたが、こちらは何だか汚くなってしまいました。

かなり微妙ですね・・・

これらのパーツはしばらく完走させて、乾いてからマスキングして内装の塗装へと移ります。

ボディーにサーフェイサーを吹き付けてみました。

やはり、スジ彫りのオーバーラン跡などが綺麗に消せてませんでした。

綺麗な下地になるまで、次回以降も修正していきたいと思います。