レクサス LS600hL 製作記1

 

2007.12.13(木曜日)

しばらくの間、まとまった製作時間が取れそうなので気分転換にニューキットに手を付けようと思います。

何を作ろうか色々迷いましたが、こいつを選びました。

フジミからリリースされたばかりのレクサスです。

レクサス最高級ブランドでエコを意識したハイブリッド仕様。高級感漂う装いにとにかくでかいボディーサイズ。

今回は箱絵と同じくブラックボディーに仕上げていきたいと思います。

まずはキットの構成から。

一見、パーツが多そうに見えますが、いたってフジミスタンダード。ホイールベースが長いので、シャシー、ボディーがとにかくでかく感じます。

基本成型色は白なので、色んなカラーに塗装出来ます。

なかなか好印象です。

ボディーはフロント、リアバンパー、サイドスカートが別パーツ。

とてもシャープに抜かれています。そしてボディーの厚みが薄いです。ぺろぺろな感じですが塗装をしてしまえば良い感じに仕上がりそう。無駄なところが一切無いという感じ。最近のフジミのクオリティーの高さがこのキットにも出ています。

さらに、特筆すべき点はパーティングラインがありません。実際には無い訳ではないのですが、ボディーの分割ラインに金型の合わせ目をもってきているのでパーティングラインが目立たなくなっています。これは下地処理がかなり楽そうです。

続いてはクリアーパーツ。

テールランプは着色済みパーツ。

ウインドウパーツは非常に透明度が高いです。まるでタミヤのキットのクリアパーツのようです。

やりますねぇ〜、フジミ。

こちらはデカールおよびマスキングテープ。

今回のマスキングテープは、タミヤのような黄色いマスキングシートになっていて、とても貼りやすそうです。以前のやつですと、紙シールだったので、マスキングが上手く出来ませんでしたが、今回はそんな心配がありません。

”リアトガラス”の印字は愛嬌という事で。

それにしてもフジミ、良いです。

フロントグリルも繊細に抜かれています。

すごくリアルです。

インパネは分割パーツで表現。

ドアの内張もなかなか良い感じにモールドされています。

ホイールにタイヤをはめ込んでみましたが、こちらも良い感じです。

ホイールの複雑な形状もリアルに再現されています。

今のところ文句の付けようがないキットです。

それでは仮組みへと進めていきます。

インスト通り一通り組み上げていきます。

シャシーを作成していて、ふと思ったのですが、この車はハイブリッド仕様。よって重量を減らすためにFF仕様なのかなと思っていたら、そうでもなく、リアにもデフギア、ドライブシャフト、プロペラシャフトが存在していました。サイトで確認したところ、AWD仕様との事。ようするに4WDです。欧米などでは4WDと表現せず、AWD(全輪駆動)と表現するのが一般的だとか。日本では全輪駆動も前輪駆動も発音的には同じなので区別するためにFF車4WDと表記するそうです。

それにしても、燃費を向上させるために余計なパーツを省くはずなのにあえて4WDにするとは。高級車は違いますね。そもそも、高級車で燃費を気にしては乗らないと言うあらわれでしょうか。

切り離してしまうと、区別が付きづらくなるパーツにはパーツの裏側に番号をマジックで書いておきます。

このキットのブレーキは、キャリパーとディスクブレーキが別パーツです。

なぜブレーキディスク、キャリパーが別パーツになっているのか疑問ではありますが、その答えは組んでみて分かりました。

なんと、キャリパー部を残してブレーキディスクがホイールと一緒に回転します。

実車と同様の構造です。これには驚きました。ただ、模型にこの構造が必要か?とも思いましたが、斬新なデザインとアイディアに脱帽です。

インストにはブレーキディスクの接着について何も触れられていませんが、接着剤を使用しないのが正解です。

仮組みを問題なく進めていきましたが、内装のこのパーツの所に来て、うまく填らない事態が発生。

そんなに大袈裟にする事はないのですが、ここはピンバイスできちんと穴を拡大してあげましょう。

無加工のパチ組みで完成出来ないのはマイナス点です。

さらにフジミらしい間違いが発覚。

メッキ部品のF3とF4がインストでは左右逆に取り付けるよう指示されています。

この他にもリアのリフレクターやエキパイの排出口も番号が左右逆に記されているので要注意です。きちんと形を確認して固定する事をお薦めします。

インストに誤りがないのか、チェックする体制というのはどうなっているのでしょうかね?フジミさん。

もう一つ残念なのが、先程のF3、F4パーツのフォグランプパーツが合いが非常に悪いです。

印の部分を内側からカッターで少し削ってやると上手く填める事が出来ました。

ここもマイナス点ですね。ビギナー向けとはいきませんね。

その他の部分は問題なく組み上げる事が出来ました。

写真はテールランプ。なかなかリアルで良い感じです。

着色済みパーツの上からクリアーパーツをはめ込む構造ですが、このままだと赤の上にクリアーパーツなので、結局クリアー部が目立ちません。実車ではこの部分はシルバーなので、少し手を加えてやる必要があります。

ざっと仮組みが完了。

組み上げてみると、やっぱりでかいです。写真で前後をおさめ切れませんでした。完成写真はきちんとおさめますが、今回はこれで勘弁ください。

実車は駐車場に止めるのが大変そう。

さて、車高ですが特別手を加えなくても良さそうな感じです。

フロントもグリル、ヘッドライトがリアルに再現されているのできちんと塗装してあげれば良い感じに仕上がりそうです。
こちらはリア。

なかなか良いですね。

フロント及びリアバンパーは下地処理の段階で確実に固定した方が良さそうです。その際に、接合部の裏側からパテで裏打ちしたい所ですが、場所を良く確認しながら行わないと、シャシーと合わない事態になりそう。

キットはサンルーフ仕様なので、室内が丸見えです。

よってインテリアは綺麗に塗装して仕上げたいところです。

仮組みして全体の印象ですが、パーツのあわせはタイトに設計されています。少しきついくらいです。まるでスナップキットのようです。仮組みしすぎてパーツを折らないように注意が必要です。

次回から加工に入っていきます。

 

 

2007.12.19(水曜日)

今日からレクサスも下地処理をしていきます。

まずはパーティングライン消しから。

インプレではパーティングラインがありませんと言いましたが、よくよく見てみるとトランクのところにうっすらとありました。

ただ非常に浅いパーティングラインなので消すのは簡単です。

ここ以外は見つける事が出来ませんでした。下地処理がとっても楽なキットです。

全体をスポンジヤスリで研磨していきます。こうする事で塗料の食い付きが良くなります。

また、スジ彫りも深く掘り直します。

キットは比較的はっきりとスジは入っているのですが、今後の塗装の事を考えると、深く掘り直しておいた方が良いでしょう。

下地処理が終了しましたので、フロント・リアバンパー、サイドスカートを瞬間接着剤で固定します。

ボディーの裏側からパテで補強しようとも思いましたが、瞬間接着剤で強力に固定出来たので裏打ちはしませんでした。

ある程度下地処理が完成したら、サーフェイサーを吹き付けてしまいます。こだわりだしたら切りがありませんからね。

一度サーフェイサーを吹き付けて、ダメだったところを探した方が効率的です。

吹き終わったら状態をチェックします。

やはり細かい傷やスジ彫りがはみ出した跡がありました。

クレオスの溶きパテを塗って一晩乾燥させて、もう一度ヤスリを当てる事にします。

このキットは複雑な形状もしていないので本当に下地処理が楽です。表面積が広いので研ぎ出しもしやすそうです。

 

 

2007.12.20(木曜日)

昨日の下地処理の続きです。

パテを塗った箇所を中心に紙ヤスリで削り整えます。

また、スジも削りかすで埋まってしまうので軽く掘り直します。

修正が終了したらサーフェイサーを吹き付けて下地処理終了。

2時間ほど乾燥させていよいよ本塗装です。

今回は箱絵と同じくボディーカラーをブラックに仕上げたいと思います。

今回使用するのはガイアカラーのブラック。

そして吹き付けました。

吹き付け面積が大きいため、コンプレッサーがL5だと少々力不足。

それでも何とか塗装しました。

ただ、途中で塗料が詰まるアクシデントが発生。

原因は塗料が濃かったのと、リターダーが入っていなかったこと。

無理して吹き付けたので塗料がダマになって飛び散ったりで大変でした。

クレオスのレベリング薄め液を加えてやると、改善されました。

このトラブルで塗装面は梨子地になってしまいました。

塗装面を一度研ぎ出しをするか、このまま強引にトップコートに持っていくか考え中です。

 

 

2007.12.21(金曜日)

梨子地になったトラブルは、やはりこのままでは綺麗なツヤを出す事が出来ないのでヤスリを当てて修正する事に。

特にひどいボンネット、リアトランク部、ドア部等に#2000のペーパーを当てて段差を消していきます。

処理が終わったら、ガイアカラーのブラックを全体的にもう一度塗装。

すると何とかリカバリーに成功。

ブラックの場合は隠蔽力が強いため重ね塗りで色合いが変わるといった心配が無いので修正も簡単です。

梨子地だったボンネットも綺麗なツヤを出す事が出来ました。

これでまたモチベーションアップです。

この後一晩乾燥させてデカールを貼ってからクリアー塗装へと進めていきます。

一晩置かなくても塗幕は結構乾いているのでこのままデカールを貼ってもいいのですが余裕を持った工程で進めていきます。

 

 

2007.12.23(日曜日)

ボディーにデカールを貼りました。

と言っても、ボディーに貼るデカールはこれだけ。

黒いボディーにはとても発色の良いデカールです。しかし、他のホワイトやシルバーにするとこのデカールは目立たなくなるでしょう。

ナンバープレートにもデカールを貼って、デカール貼りは完了です。

ちなみに、インストではナンバープレートはツヤ消しブラックの塗装指示ですが、デカールに合わせてホワイトに塗装した方が良いと思います。

次回はクリアーを吹き付けます。

 

 

2008.01.14(月曜日)

久しぶりの製作です。今日はボディーにクリアー塗装を施しました。今回使用したのはウレタンクリアー。自身初のウレタンクリアーです。ウレタンは毒性が強く、敬遠がちになっていましたが塗装環境が整ったこともあり、いろんなクリアーを試してみたかったので模型仲間のドライバー山さんからウレタンクリアーを譲っていただけたので挑戦してみることにします。

クリアーと硬化剤を10:1の割合で配合し、できあがった溶剤に対して約2割のシンナーを加えて吹き付けます。ラッカー系クリアーに比べてベトッとした感じ。何もかもが手探り状態で進めましたが最初吹き付けたときかぶったような、白く濁った感じになりました。失敗したと思いその上からシンナーのみを吹き付けてみるとその濁った物がなくなりました。何とかリカバリー成功。このまま48時間待つことにします。