矢印の方向に力を加えると・・
一番左以外はグラグラと動いてしまいました、なぜ動いてしまったのでしょう?
実はほぞの形に違いがあるのです。
1と2はあまり変わらないようですが3は形が明らかに違います。


1のほぞ穴の拡大です。
丸で囲んだ所に黒色の線が見えますが、ほぞ穴がそれより極わずか小さいのがわかると思います。
このためほぞを入れた時に、きつく締め付けられ動きません。

また、1のほぞの方が2よりも長いためより安定します。(土に棒を刺したとき、より深い方が安定するのと同じ事です。)

材料が壊れてしまうほどきつ過ぎてもいけません、我々はココに
こだわりすべてのほぞがきつく、長く入っています。
2のほぞ穴の拡大です。
1のほぞ穴より少しだけ大きい(0.8mmくらい大きい)このわずかな違いがゆるみになります。
ではなぜ1のようなほぞにしないのか?
それは組み立ての仕事の速さだけを求めた結果です。

あるTV番組で有名な設計士がリホームをすると言う企画をしていました、作業を見ると一人の大工が柱をかつぎほぞ穴に柱を入れたところ、柱はいとも簡単にストンと立ちました。
こんな映像を見たとき大工としてとても残念に思いました。
3のほぞです。

2よりも更に組み立ての早さを求めた形です。
このほぞの利点は矢印のようにどちら方向に回しても使える事です。