コンビネーションのページで攻撃の練習からすることをおすすめしました。
うちのチームに今年入った新人君に、早速アタックのやり方を教えていたんです。
「手の振り方はこうだよ、助走は慣性の法則を利用して・・・。」とか話してたのですが、
その新人君「慣性の法則?ぼく数学苦手なんです・・・。」
あのちょっと新人君、慣性の法則は物理だよ。
そんな新人君にも「このページを読めばよく分かるよ」と言えるように分かりやすく説明して行きたいと思います。

ならくんのアタック

アタックをするためには、より高くジャンプしたいですね。
そのためには、脚力だけに頼ってはだめです。脚力は重要なんですが、それに、手の振りと助走をプラスすればより高くジャンプすることが出来ます。
 
まず手の振り方です。
両手を伸ばし振り子のように、前から後ろに目いっぱい振り、関節の限界まで来ると跳ね返るように下がってきます。この力も利用して、そのまま前から上に放り上げるようにして見て下さい。
手を振るだけで飛び上がるまでは行かなくても、ふぅっと体が軽くなると思います。
この手の振りにあわせて飛び上がると、脚力だけに頼るよりも高く飛べます。
ここまでは分かりますねぇ。手を振り上げる遠心力を利用する訳です。
 
その次に助走です。
ここで慣性の法則を利用します。と言ってもぼくも難しいことは説明出来ませんが、簡単に言うとあらゆる物体は、今している運動を続けようとするもので、静止している物体は静止を続けようとし、動いている物体は動き続けようとする性質のこと。すなわちボールを空気抵抗や重力のない宇宙空間で投げると、どこまでも飛んで行くと言う事です。
 
これを利用すると言うことは、転がっているボールが小石になどに当たるとぴょこんと上に跳ね上がりますね、これは横の運動が、石と言う方向を変える力が働いただけで上向きの運動に変えられたもの。助走の目的は横の運動をうまく上向きの運動に変えることなんです。
 
 では、やってみましょう。ホップ、ステップ、ジャンプ!
 右利きの人ならホップで右足から踏み出し、ステップで左足、そしてジャンプは両足なんですが、左足を床に付けるタイミングを一瞬遅らせるようにするとスムーズに横の運動を上の方向に変えることが出来ます。
 
 これはカースタントなんかのジャンプ台をイメージしてもらえればよいかも。
カースタントの場合はジャンプ台は45度くらいの角度が、遠くまで飛べそうですが、上に跳ぶ場合は90度にしないといけません。よってせっかく助走によって生まれた横の力をスムーズに上方向に変えるには曲線的に向きを変えないといけません。そのようなイメージで助走すると自然に左足は少し送れて着地します。(あくまでイメージですよ。コートにジャンプ台を置いてはいけません。)
 
 したがって左足が床につく時には、右足により横運動を上の運動に変えるための動作が始まっていると言うことです。
 
そしてジャンプです。
助走により横の運動が上向きの運動に変えれたら、あとは両足を思いっきり伸ばすだけ。ではありません。
 
 この時、手を振り上げるタイミングを合わせないといけません。
自分の脚力と、手を振上げる事による遠心力と、助走による慣性の力が一致した時最高のジャンプとなります。
 
このタイミングは、助走のスピードや歩幅など個人差があるので、これが良いとは言えません。
 
 助走で上向きの力に変えるためにも脚力が要ります。その脚力が強い人は助走にスピードを付た方が良いでしょう、しかしその脚力が弱い人はスピードを付けすぎると上向きの力に変えきれずに腰砕けになったりします。車の好きな方でしたら足回り(サスペンションやタイヤなど)を強化してコーナリングを良くするのと似ていると言えば分かるでしょう。脚力のある人が靴にもこだわるのは、助走のスピードに負けない脚力が、靴が滑ることにより生かせなくなるからです。(靴にこだわる理由はまだまだあるでしょうがまたの機会にします)
 
後は自分が一番高く飛べる助走のスピードやタイミングをつかむだけ。それには、何回も飛ぶしかありません。そして自分のジャンプが出来るようになったら、次にボールが落ちてくるタイミングに合わせないといけません。自分が一番高くジャンプしている時にボールが落ちてくるように、両手でキャッチする練習をしてもいいと思います。
 
ここまで出来るようになれば後は、思いっきり打つだけなんですが、そのためにジャンプの時左手を上に(ボールに)向かって上げ、右手は少し後ろに引いて打つ準備をしながらジャンプしボールを打つ瞬間に左手を下げると空中でのバランス的にも良いと思います。
 
分かりやすく説明しようとしたら、かえって複雑になりましたか?
大丈夫です。車や自転車にも慣性の法則が働いているのですよ。あなたも自転車に乗る練習をしたでしょう。そして今は、カーブの角度や路面の状況に合わせて、自然にスピードを調整したり傾けたりしていると思います。
 
さあ新人君もボールの高さやスピードに合わせて、自分のアタックが自然に出来るように練習、練習!
 


偉そうな事書きましたが、ぼくのアタックもこの程度です。


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