22号 平成25年10月23日発行 (2013)

 「障がい者と(とかち)の旅をしよう」「視覚障がい者と街の散策」大きな行事を終えたところですが、会員の皆様のご協力に深く感謝申し上げます。

 今後の活動はくるみの会で昨年にクリスマス会の出演に向け準備し、当日喜んでもらえた(?)のですが、今年度は三月一日のアンの家ひなまつりに出演させてもらうことになりました。他の活動もありますが、ひなまつりにはみんなで準備し、お年寄りに喜んでもらい、楽しい時間が過ごせればいいですね。多くの会員に参加してほしいと思っています。

 今までの活動を振り返ると「障がい者と(とかち)の旅をしよう」では旅先である池田町の会員の川内さんとお友達が、下見やワイン城の昼食や見学など準備をしていただきました。今年の旅は会員の皆さんのパワーが、今回の旅の成功につながったと思っています。

 「視覚障がい者と街の散策」は今年は視覚障がい者がよく利用する(とかち)プラザの散策、公共交通機関であるバスの利用((とかち)バスの好意で、実際にバスを使い、乗り方等を説明)行いました。初めてのバス乗車体験に参加した皆さんは興奮!。(とかち)バスの好意を感じ、声を上げれば、いろんなことができると思いました。

 今年は新たに東京・千葉の(とかち)・帯広での旅外出支援などJBOSの取り組みを実施することができました。(とかち)・帯広を初めて訪れた旅人は私たちの「お・も・て・な・し」に喜んでもらえたことは、とても嬉しいことでした。

 今までの活動にはみんなが力を出し合って、ここまでこれたと思います。皆さんお疲れ様でした。

 また今年の取り組みの中で、新しく五名の方が会員になっていただけました。会の事業を通じて、多くの出会いがあり、会のことを知ってもらえた結果だと思います。これからも会員の力で、さらに会の目的である障がい者・高齢者の外出支援などの活動に取り組んで行きたいと思います。

ワインの里で秋を堪能

 「第六回障がい者と(とかち)の旅をしよう」を九月八日池田町のハッピネスデーリィ、ワイン城、まきばの家で行ないました。

 今回は、ワイン五十周年を迎えた池田町ワイン城をはじめ、ハッピネスデーリィ、まきばの家など観光を楽しみました。

 ワイン城では内藤所長が視覚障がい者にも分かりやすいように、樽やブドウにも触れさせてくれ、また普段なかなか見ることができない、工場内部まで案内してくれました。参加したみなさんは大きな樽にびっくり、スパークワインが毎日角度を変えるなど製造でのご苦労、また展示圃場では収穫前のブドウに触れることができ、「ワインのことを知ることができた」喜んでいました。

 まきばの家では足こぎサイクルトレインに乗ることができ、四百mのコースでしたが、普段できない体験に「短いコースだが、風を切る爽やかさに感動」と喜んでいました。

 参加した視覚障害者の三浦幸枝さんは「初めて参加したが、ワイン城では普段見ることができないところに入れてもらった。ボランティアの人とのつながりができ、心強かった。」と感想を寄せてくれました。

 また会員の川内和子さんは「目のご不自由な方に、トイレや食事内容、目の前の次々に変化する状況を安全に、わかりやすく言葉で伝えることは、案外難しいものです。ガイドした視覚障がい者とじゃあまたね。今度はカラオケにも行きたいね等と言いながら、笑顔でお別れしました。」と感想を述べられました。

 いつも感じることですが人の温かさに触れ、参加した方を含め、新たな出会いの旅だったと感じました。

とっさの時の手当研修会

 障害者、高齢者の外出介助している時の介助している人が体調をくずしたらり、何かトラブルがあったときに適切な対応ができるようにと始めた、「とっさの時の手当研修」は、すでに四回目になりました。

 第四回くるみの会主催のとっさの時の手当研修会が十月六日帯広グリーンプラザでAEDを使った心肺蘇生法と出血の処置法、喉に食べ物など詰まった時の対処など学びました。

 参加者は五名と少なかったけれど、いつ必要になるか分からない、継続してやってこそ、とっさの時に対処できると思います。そして新しい「わざ」を取り入れるなど、準備してくれる村田さん始め講師の方にいつも感謝しています。

 くるみの会の副会長で赤十字の救急法指導員でもある村田真弓さんは、「短期講習をさせて戴き四年目に成ります。月日と共にどうしても忘れてしまいますので継続して行く事で、身体が覚え、とっさの時に思い出して、勇気有る一歩を踏み出して戴ければ嬉しいです。求められるものも時代と共に少しずつ変化していきますので、講習を通して皆様にお伝えしていければと思っています。」と話してくれました。また参加した遠山みついさんは「AEDの使い方は何度かやっていたが、三角巾の結び方は・ほどき方はマジックのようだった。むせたときの対応は勉強になった。」と感想を述べられました。

 講師の村田さん、山口さんありがとうございました。

盲導犬相談セミナーに参加して

 十月十九日北海道盲導犬協会主催の盲導犬セミナーが(とかち)プラザの会議室で行われ、くるみの会から五名が参加し、白杖歩行の講義・実技と盲導犬歩行の講義・実技を体験しました。またいつも行事でご一緒している帯広の盲導犬ユーザーの森本義弘さんの体験発表などを聴きました。

池田の旅で知り合った池田高校の先生と生徒さん

 点字ブロックでは白杖をスライドさせ、左右を確認すること、ガイドしてもらっているときでも白杖を使う方がよい。白杖はセンサーの役割だけでなく、周りの人に視覚障がい者であることを知らせるシンボル的役割を持っている。外出するとき白杖を持つ意味を再確認しました。

 森本さんの体験発表では、森本さんから盲導犬を持つことで、「生活の広がり、人とのつながりが持てた。訓練は大変だったが、互いに気持ちが分かるようになる。盲導犬は生活の一部です」と話してくれました。

 歩行訓練士でもある田中指導員からは盲

導犬の訓練のこと、犬との接し方など説明がありました。道内では盲導犬が約六十頭、(とかち)では森本さんを始め五頭の盲導犬が活躍しているそうですが、犬の訓練に七ヶ月、ユーザーとの共同訓練(在宅訓練含む)四週間でユーザーが盲導犬と生活することの大変さを知ることができました。

 来年二月二日(日)には北海道盲導犬協会の佐々木、白杖歩行指導員が帯広に来て、歩行訓練の講義と実技をしてくれます。スキルアップのチャンスです。ぜひ参加してしましょう。

バス乗車体験

第7回視覚障がい者と街の散策 十月二十日に緑が丘公園駐車場で(とかち)バスの乗車体験を視覚障がい者六名、ボランティア九名と(とかち)バスの事業本部長他三名、北海道新聞記者の二十名が参加して行われれました。なお体験乗車のため(とかち)バスを使わせていただき、より臨場感のある体験的な機会になりました。

 乗車・降車をボランティア介助した場合と、一人乗車を行いましたが、私たち介助をする立場にも「降りる時はボランティアが先に」「盲導犬のいる場合は、犬はユーザーのあと降りる」などそうなんだ等と再確認したことがいっぱいありました。

 視覚障がい者が一人で乗車する場合に、このバスの行き先はどこか、目的地なで行ってくれるか分からない。そんな時に乗車口横にマイクがあり、直接運転手と話ができることが分かり、皆さん「知らなかった」と感激していました。ただマイクの位置がわかりずらい、点字シールまたは表示があればよいなどの意見も出ました。またどの席が空いていることがわからない。

 これに対し、(とかち)バスの担当者は運転手により接し方が違うことについては社員教育を徹底したい。また点字シールの設置や空席についても運転手が声をかけるようにしたいと話してくれました。

 参加者からは「今日のバス乗車はためになった。またバス会社の努力に感謝」という意見が出ていた。

 (とかち)バスの本間さんは「マイクについては広報不足。障害を持つ方が寄りやすい環境つくりに努めてきたい。今後もこのような機会を持ちたい。」(とかち)視覚障害者の会の鈴木会長からは「これを機会に外出の機会が増えてほしい。(とかち)バス、ボランティアの援助でとてもよい体験ができたと話していました。」

 今回の取り組みには北海道新聞の記者も興味を持ち、今までの散策の活動を特集を組んで新聞に掲載してくれるそうです。

地元の方からの依頼,喜んでもらえたJBOSの旅

 今年になってから(とかち)視覚障害者の会の中島信和さんからの依頼で「東京・埼玉のリハビリセンターに行きたいので東京の介助をコーディネートしてほしい」と依頼されました。

 さっそくJBOS東京に連絡し、現地での移動をサポートしてくれることになりました。この対応はスムーズに行ったと思います。彼は今年の九月からリハビリセンターで訓練を開始しています。

 中島さんは障害者リハビリセンターで訓練を受け、就労したいという気持ちを持つようになったようです。彼の気持ちの変化は私たちと接する中で変わっていったようです。少し寂しいですが、彼のステップアップしようという気持ちに拍手です。私たちもそんな彼に関われたことが嬉しいです。

 他(とかち)視覚障害者の会高橋俊太くん(筑波盲学校)のクラス会を帯広でしたいので、友達の介助をしてほしいと依頼をうけました。全員二十代。中にはロンドンパラ五輪で銀、銅メダルを取ったこともいて、とても元気な若者でした。「何にでも挑戦したい」とエコロジーパークのスノーモービルで曳いたゴムボートの体験、夜は自分達で近くのコンビニにビールを買いに行き、その晩は宴会(三泊三宴)でした。この旅には八名の会員が介助に参加してくれました。

他県の方・団体からの依頼
 (とかち)・帯広で会員が介助するケースは帯広で行われたぜん動障害者スポーツ大会への参加者が帯広市障害福祉課経由で依頼をうけたものがありました。

 千葉県我孫子社協(JBOS加盟)から千葉市の女性三名の富良野、釧路、(とかち)の観光を依頼されました。この旅には富良野社協、釧路観光ガイドの会が現地でのガイドを行ってくれました。我孫子社協の依頼を受けてから、富良野社協、釧路観光ガイドの会、釧路と(とかち)川のホテル、JR、バスとの連絡など時間が必要でしたが、旅人に喜んでもらえたこと、交通機関、宿泊施設は「私たちも対応の仕方を学びたい」と熱意をもって対応してくれたことには感激しました。

 JBOSの旅には延べ十六名の会員が介助してくれました。お疲れ様でした。

アンの家夏まつり手伝い
 六月二十九日には四名の会員が老人施設アンの家夏祭りに参加しました。山本さんは出し物の歌の選定と歌を歌って祭りを盛り上げ、写真のようにポップコーンとわたあめコーナーで腕を振るってくれました。山本さんの綿づくりは、素人の超えるものでした。

 会場には元会員の藪中さんも顔を出してくれ、懐かしく昔の活動を話をしてくれました。当日は暑い一日でした参加された会員の皆様お疲れ様でした。

来年三月一日ひなまつりに出演します

 昨年十二月に続き、二回目の出演です。新しく入会された方で一芸をお持ちの方、また今練習中・予定の方も、ぜひ出演し、ひなまつりを盛り上げましょう。

会員の声
Tシャツ等を作ってみませんか。
希望者は会計の山口さんまで。
なお借りて持っている方は連絡してね

 九月八日は初めての私に、やさしいパートナーを紹介してくださり、楽しい一日を過ごすことができました。準備してくださった皆様ありがとうございました。ガイドヘルパーの勉強もしたいです。宜しくお願いします。(遠山みつい)

NHKEテレのハートネットTV「全国盲学校弁論大会」を見て、感想を寄せてくれました。とてもパワーを強く持っている素晴らしさ、生きる力に感動しました。(平野裕子)
 紙面の関係で勝手に掲載してしまいました。


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