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MC-130H Combat Talon II ◆全幅:40.41m ◆全長:30.70m ◆全高:11.66m ◆翼面積:161.12u ◆自重:33,064kg ◆全備重量:70,300kg ◆最高速度:480km/h |
原型が1954年に初飛行したロッキード(現・ロッキード・マーチン )C-130戦術輸送機には、非常に多くの派生型があるが、米空軍 は同機を特殊作戦部隊支援用に改造したMC-130も装備している。MC-130は全天候下において敵地に超低空で侵入し、物資の投下、特殊部隊員の潜入および回収を主任務にしている。また、心理作戦やヘリコプターへの空中給油任務に従事することもある。 ベトナム戦争中の1965年から、14機のC-130EをC-130E-Iに改造、後にMC-130Eコンバット・タロンという名称が与えられた。MC-130Eには空中受油装置、GPS、リングレーザージャイロINS(慣性航法装置)、赤外線前方監視装置、地形追随レーダーなどが搭載されており、正確に目標地点まで飛行し、前述したような任務を遂行することが可能となっている。湾岸戦争の「砂漠の嵐」作戦では、同機はBLU-82ビッグブルー1,500ポンド爆弾を11発投下、2300万枚を超えるビラを撒き散らして、イラク軍兵士の士気を殺ぐ心理作戦を行なっているほか、SEALおよびグリーンベレー隊員の空輸にも活躍した。 1991年に就役を開始したMC-130Hコンバット・タロンIIは、E型の搭載機器を改良、最新のグラス・コックピットが採用された結果、最低必要搭乗員は2名にまで削減されている。現在、MC-130Hは24機が米空軍に配備されており、E型はすべて予備役に回されている。 |
MC-130P Combat Shadow ◆全幅:40.41m ◆全長:30.09m ◆全高:11.66m ◆翼面積:161.12u ◆自重:33,064kg ◆全備重量:70,300kg ◆最高速度:465km/h |
およそ半世紀前に輸送機として開発されたロッキード(現・ロッキード・マーチン )C-130は、速度性能、積載能力、航続距離などに優れ、今日でも各国の空軍および民間で活躍しているが、同機はその多用途性を生かし、輸送機だけではなく、様々な派生型にも発展している。 1965年から翌年にかけて、米空軍 は長距離捜索救難機に発展したHC-130Hを43機導入した。その後、特殊戦ヘリへの空中給油能力を得たHC-130N、HC-130Pが開発され、後者は現在ではMC-130Pと改称されている。 MC-130Pの任務は前述したMC-130E/Hに類似したもので、主任務は戦闘捜索救難および空中給油であるが、必要に応じて特殊部隊員の降下作戦や心理作戦にも従事する。比較的脅威の度合いが低い場合は日中にもこれらの任務に当たることがあるが、基本的にMC-130Pの搭乗員は暗視ゴーグルを装着して夜間に飛行する。また、本機も特殊戦機のご多分に漏れず、GPS、INS(慣性航法装置)、赤外線前方監視装置、チャフ/フレア・ディスペンサー、レーダー警報装置などを装備しており、任務遂行能力やサバイバビリティの向上に貢献している。 なお、HC-130Hは 米沿岸警備隊 も装備しているほか、1991年には新型のHC-130H(N)の ANG(州空軍)への納入が始まっている。 |
OC-135B Open Skies ◆全幅:39.93m ◆全長:41.14m ◆全高:12.80m ◆翼面積:226.03u ◆自重:No Data ◆全備重量:134,720kg ◆最高速度:800km/h(マッハ0.66) |
1955年に開催されたジュネーブ会議において、時の米大統領アイゼンハウアーがソ連のフルシチョフ首相に提案したとされる構想は、92年3月、NATO、CIS(独立国家共同体)、旧ワルシャワ条約国の合計25か国が調印した「オープン・スカイズ条約」として実現することになる。この条約は2002年1月に発効し、全ての締約国は事前合意に基づいて、相手国の領土上空を規定のセンサーを装備した非武装の航空機によって査察飛行できることになった。これは、取りも直さず軍備および軍事活動の公開性・透明性を高め、締約国間の相互理解と信頼の構築を目的としたものである。 現在 米空軍 が3機を保有するOC-135Bは、この査察飛行の際に米国が使用する航空機である。機体は ボーイング C-135Bストラトリフター輸送機の改造型WC-135B気象観測機を、ライト・パターソン空軍基地(オハイオ州)の航空システムセンター第4950試験飛行隊でさらに改造したものであり、全機がオファット空軍基地(ネブラスカ州)の第55航空団第45偵察飛行隊に所属している。なお、内1機は運用はされておらず、デービス・モンサン空軍基地(アリゾナ州)の航空機整備・修理センターに格納されている。 OC-135Bの主要任務は写真撮影にあるため、新たに搭載された機材・装置の多くはカメラ周りにある。本機が搭載するセンサー群は、KS-87E低高度カメラが3台(垂直カメラ1台、傾斜カメラ2台)、高度10,000m以上から広範を走査できるKA-91C高高度パノラマ・カメラが1台であり、撮影された写真はデータ注解記録装置(DARMS)により、座標、高度、時刻、カメラの角度などの情報が即座に3.5インチFDに記録され、同時に機内の バルコ 12インチVGAカラーモニター2台にそのデータを表示する仕組みになっている。また、フィルムの性能を最大限に発揮できる温度と湿度を維持する7台の冷却機や、メートル法に対応した高度計、GPS統合のINS(慣性航法装置)などが円滑な査察任務の遂行を可能にしている。なお、任務飛行中の本機には、乗員7名、国防総省防衛脅威削減局(DTRA)局員5名のほか、査察対象国の代表者など合計35名が搭乗する。 |
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Photo Copyright : U.S. Air Force |