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VOL.9 いざJAZZオーディオの総本山へ(2007.1.21)




 JAZZと、そしてオーディオ好きの方にとっては避けて
通れないのが寺島靖国さんだと思う。
 氏の活躍は今更言うまでもなくオーディオ・音楽誌や
ディスクレビュー、PCMラジオ等々実に幅広い。

 自分もJAZZとオーディオ好きの身であるので、一度で
いいから「寺島システム」の音を聴いてみたい…と、昨年末
のmegでのイベントの際に訪問を打診したところなんとOK
とのこと。「いいよ。朝日カルチャーの生徒さんが年明けに
訪問する予定があるから一緒にどうだ。」と快い返事。

 予定では前日まで大阪出張。大阪と言えば澤野工房。
澤野工房と寺島システムというJAZZ&オーディオ好きな
自分にとってはまさに夢のダブルヘッダーなのである。






以前著書で、訪問の際は時間丁度に訪れると機嫌が悪くなる、と読んだ記憶があるので気持ち遅め(と、言っても10分)
にお邪魔した。緑色の「My電柱」があるので近くまで来れば意外と判りやすいのだ。
朝日カルチャのお二方はすでに到着していた。ウェルカムコーヒーを飲みながらしばしご挨拶。

いよいよオーディオシステムが鎮座する2階へ。


 メインのオーディオルームに入ると、大きな大きなスピーカー「アバンギャルド
トリオ」がお出迎え。オーディオフェアやお店で何度も見ているが、一般の御宅
で見るのは初めて。やはり想像以上に大きい。特に一番下のホーンは圧巻。
 まるで戦艦の主砲のような迫力である。そういえば寺島さんの著書でよく日本の
軍艦を例えに使っているのが多いが、自分も軍艦好きな方なので結構にやにや
しながら読んでいるのだ。

 左の写真はリスニングポジションから写したものであるが、あまりの大きさに横幅
が写りきれていない。



さて、いよいよ音出しである。かけたのはイタリアのピアニスト Umberto Napolitano の 「EOS」 (yvp3132CD)
から4曲目「EOS」と、ベーシスト北川潔の 「Ancesty」 (澤野工房AS042) から3曲目の「Time to Go」。

〜 ♪

想像以上のボリュームの大きさに思わずのけぞりそうになってしまう。かねがね噂では聞いてはいたが、やはりベースと
ドラムの音の出方が尋常ではない。Napolitanoのアルバムではバスドラムの音が床を這ってくるようだ。こんな音は家で
は出る由もなし。一方Ancestyではブライアン・ブレイドの叩く「パンッ!」というドラムの皮(?)の部分の「張り」を感じさせ
るのだ。
寺島さんも言っていたが、このシステムはドラムとベースを聴くシステムとのこと。確かにピアノはドラムとベースに引張られ
て音像が大きくなる感じがする。あちら立てればこちら立たず…とでも言うべきか。ピアノvsドラム&ベース…この2つの
ファクターを両立させるのは恐らくJAZZオーディオの永遠の課題だと思うのだ。
あとこのシステムでは恐ろしいくらい録音の良し悪しを出してくる。特にビーナスレーベルのような、多少演出過多な感の
するアルバムはその演出が何倍にも増幅されるようであるのだ。録音評もディスクを聴くシステムによってこれだけ違うの
だな…と改めて実感。

寺島システムの音は先程書いた「ピアノvsドラム&ベース」という観点からするとピアノ好きの自分のシステムと較べると
まさに対極の音なのである。極北と言って良いほどだ。ただここで注意して欲しいのは「好み」の対極ではないということ。
そりゃ、ベースもドラムも出せるものなら出したいものだ。ましてやピアノトリオ大好きな自分にとってはどの要素も欠かせ
ないところだがいろんな条件&制約で出したくて出せない音がある。その出せない音をこのシステムは楽々叩き出して
いるのだ。

さて、ここで寺島システム(メイン)を少し紹介。

  




写真上左  : スピーカー   アバンギャルド TRIO
写真上中  : パワーアンプ  レステック (型番失念…)
写真上右  : CDプレーヤー LINN CD12(右) 
         CDトランスポート 47研 ピットレーサー(左上段)、
         DAコンバータ セータ DSproBasic(左下段)
写真 左  :松崎式アッテネーター(右)





以前、megで驚異の音をたたき出した47研のピットレーサーの音を聴いてみたいと思っていたが、あいにく故障中で
聴けなかったのがちょっと残念。寺島さん曰く、一枚のCDをチョットだけ聴くときにはピットレーサーへCDをセットする
手間が結構気になるとのこと。なんとも贅沢な悩みなのである。」

電源・ケーブルにも余念がない。写真左はパワーアンプの背面側。写真では判りにくいが、電柱から直に接続されて
いるタップが幾つも見える。写真右はご存知「My電柱」。独特の緑色に塗装された電柱はまさにご近所のランドマーク。
写真右はディジタル機器の背面側。空間に余裕があるのは交換のし易さのためとのこと。

  

オーディオが置いている部屋にあるCD棚と本棚。こちらもかなりの量なのだ。オーディオが「体」だとするとCD・レコード
は「血液」のようなものであろう。

 

この後、今後導入しようとしているラインケーブルを全員で試聴する。個人的にはTMDのオレンジの布被覆が特徴の
「セラフィム」という型が力感があり明瞭な音を出したのが好印象だった。これ以外に2種類のケーブルと既存のケーブル
を交え夜10時近くまでの楽しい試聴となった。

最後に隣室にあるエレクトロボイス・ジョージアンを中心にするシステムを拝見した。

  

こちらはアナログ中心にどちらかというと小音量でゆったり音楽を楽しむシステム。小音量だが痩せることない音が印象的
だ。寺島さんも「今日は結構いい音でてるなー」と満足気。贅沢を言えばオーディオアナログのプリメインアンプも良いが、
個人的にはあまり出番のなさそうなマランツ7+ダールジールの新旧の真空管&トランジスタの組み合わせでこのシステム
の音を聴いてみたいと思った。

 

今回、寺島さん宅にお邪魔して改めて感じたのは、一つの場所に留まることなく常に前進・変化を求めていること。
ジャズでは見知らぬアーティストの作品も求め、オーディオではもう十分だろうという音を出しながら次の一手を模索
している。
オーディオルームのドアにはなにやらオーディオ機器の写真が何枚か張られていた。尋ねたところ今気になっている
製品とのことだ。「目的」をもつことで人はなんと活き活きとするのだろうと改めて実感したのでした。

上の2枚の写真は今回の写した中で気に入ったもの。
このページを読んでいる方に寺島さんが「ジャズの人」、「オーディオの人」、「トロンボーンの人」ということが伝われば
幸いである。常に変化を求めている寺島さんと言えどもこの3要素はそう変わることはないであろう。







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