戦争の犬ども "dogs of the war"

生まれて初めて、生で「コスプレさん」を見た。

WF会場におけるコスプレさんに対しては否定的な意見が多く、確かにブースの邪魔になるようであれば考えものだが、そうでない限り、そしてルールを遵守する限りにおいては、別に構わないのではないかと思う。肯定もしないが。

ただ、自分の年齢を全く顧みないロリータ系コスプレさんは罪悪。幼児化が進む日本人の象徴だとは思うが、戦場には似つかわしくない。

しかし、一つだけコスプレさんから学ぶこともあった。それは、戦う者の姿勢である。

ディーラーが造形物を商品にして戦いに臨んでいるように、コスプレさんたちは自分の容姿やコスチューム、演技力を商品にして戦っている。彼らの戦いの勝敗は、どれだけ注目を集めたかで決まる。カメラを向けられれば決めポーズをとり、カメラ目線を送る。「ナニ、自分に酔っているんだか」というなかれ、それこそ、彼らの戦う姿勢なのだから。コスプレさんは、常に戦っているのだ。

それに対し、戦うことを拒否したディーラーが存在したのは残念だった。一般参加者に自分の作品を見てもらうよう努力する、自分の作品について感想を求める、そしてそういったことが自然に行えるような環境づくりが大事ではないだろうか。コスプレさんが決めポーズをとるように。

いや、そこまでしなくとも結構。ブースから客を睨んだり、興味がなくて立ち去る客に対し辛辣な視線を送るべきではない、ということ。前日までの作業が大変なのはわかるけれど、戦いの日に眠りこけたり、妙に無愛想になったりして、接客が疎かになるのは良くないことだと思うのだ。

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