実はWFで一番楽しみにしていたのは、版権ものの造形物ではなくて創作、「創りたいから創る」という気概にあふれた作品だった。キャラクターものは食傷気味だったし、第一『新世紀エヴァンゲリオン』以外に、特に深い思い入れのある作品がないのだ。それに「オヤジ系キャラクター」が少ない。『カウボーイ・ビバップ』のジェットを探したが、「これ」というものに出会えなかった。zbv氏は収穫があったらしいが、私は見つけられなかった。
サングラス脱着可能、エプロン、中華鍋がセットされたジェットなら、製作用と保存用に2個買う。本気で。
創作ものでは、念願だった「鳥獣戯画」を入手することができた。ディーラーを探して会場内を右往左往していたが見つからず、結局、夜間非行さんの案内でブースにたどり着いた。何度も通った筈の場所なのに。
惜しくも見本展示だけだったが、カブトガニも食指の動いたアイテムの一つ。可動にするため、バキュームフォームで軽量化をしなければならなかったが、それが間に合わなかったそうだ。「夏にはカブトエビも出ますんでー」といわれたら、セットで買うしかないでしょ。ちなみにこのブースには、向井千秋さん(ニセ天女)のダンナさんを宇宙人に見立てた強烈なフィギュアもありました。
週刊『SPA!』で取り上げられていた「背中の美しいフィギュア」も発見。服を着ていたので背中のラインは確認できなかったけど、他のフィギュアどれもこれも存在感があり、特徴をもったフィギュアだった。目の保養。ただし高価なので購入できず。
創作系のブースを出している人に共通していたのは、「俺(私)は好きだからこんなの創っているんだけど、どう?」というオーラが伝わってくること。ディーラーが客に話しかけてくることはなくても、そんな雰囲気が伝わってきたので、こちらからも声をかけやすい。造形物に対して並々ならぬこだわりをもっているので話が面白い、ということであった。
版権もの、創作系を問わず、彼らのような楽しみ方をしたディーラーこそ、勝利者と呼ぶにふさわしいのではないか。